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更新日:平成30(2018)年8月23日

ページ番号:7332

南房総地域での栽培に適する食用花の選定

1.はじめに

南房総地域では、特徴ある花を使ったみやげ品や食事メニューの開発など新たな取組が始まっています(写真)。食用用途として当地域に適した品目とその栽培法は明らかでなく、収穫時期や収量などの具体的な情報も少ない状況です。そこで、無加温ハウスを利用して12~5月の観光シーズンに出荷出来る品目を選定したので報告します。

食用花の詰め合わせ
食用花の詰め合わせ

2.食用花の有望5品目

平成22年度と23年度に、暖地園芸研究所内の無加温ハウスにおいて食用可能な12品目を栽培し、試験を行いました。いずれの品目も9月に播種し、10~11月に定植して開花した花を適宜収穫して花数及び花重(新鮮重)を調査しました。また栽培期間中に摘み取りと出荷調製の作業性及び食味の評価も行いました。

その結果、キンセンカ(「オレンジスター」)、キンギョソウ(「アスリートイエロー」)、ストック(「チェリーカルテット」)、ナデシコ(「ダブルエレガンスピンク」)、ナスターチウムの5品目は、栽培しやすくて収量が多く、出荷調製も容易であり、外観や食味も優れることが明らかとなりました(表)。

表.選定した5品目の食用花としての評価

供試品目 供試品種 収量性1) 作業性2) 食味3) 主な特徴
キンセンカ オレンジスター

収量は多く、作業性も良い、食味はえぐみが無く清涼感があり、色合いは良い
キンギョソウ アスリートイエロー

収量は多いが、草丈が高くなり作業性は悪い、食味はえぐみや癖が少なく、特徴的な形状で色合いは良い
ストック チェリーカルテット

収量は多く、作業性は良い、食味はかいわれ大根のような味で非常に良好であり、サラダにも向く
ナデシコ ダブルエレガンスピンク

花はやや小さいが、収量は多く、作業性は良い、食味はえぐみや癖が無く、色合いは良い
ナスターチウム

つる性のためやや扱いづらいが、収量は多い、食味はやや辛みが感じられるが良好であり、サラダにも向く

注1)収量性:1平方メートル当たり収穫花数1,000花以上かつ収穫花重1,000グラム以上を基準とした(○:基準以上、×:基準未満)
注2)作業性:栽培、収穫管理について評価した(○:良い、△:やや悪い、×:悪い)
注3)食味:試験担当者2名が試験期間中に得られた花を生食して評価した(○:優れる、△:普通、×:悪い)

3.食用花を栽培する際の注意点

食用花の栽培を行う場合、同じ品目であっても、観賞用と食用という2つの用途によって農薬の適用内容が異なる点に注意が必要です。例えば、食用金魚草を栽培する場合には、「野菜類」及び「食用金魚草」で適用のある農薬は使用できますが、「花き類」及び「金魚草」で適用のある農薬は使用できません。

4.おわりに

本試験により、南房総地域の無加温ハウス栽培に適する食用花の品目が明らかとなりました。この他、当研究室では、化学合成農薬を使用しない食用花の栽培法などの研究にも取り組んでいます。

初掲載:平成27年7月

暖地園芸研究所野菜・花き研究室
上席研究員
海老原克介
(電話:0470-22-2962)

お問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2911

ファックス番号:043-201-2615

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