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更新日:平成30(2018)年4月11日

新しい養液システムを利用したトマトの多段密植栽培による「単収の増加」

1.はじめに

千葉県の長生地区では一宮町・白子町・長生村を中心にトマト栽培を主体とした施設園芸が営まれています。平成7年度農業農村活性化構造改善事業の導入によりJAグリーンウェーブ長生(選果場)を整備し、一元集出荷販売体制が確立されており、年間を通じて切れ目なく京浜市場へ出荷されています。しかし、近年は生産者の高齢化及び担い手の不足により、出荷量は減少傾向にあります。産地では出荷量の確保(産地目標として年内出荷量100万ケース)を図るため、「単収の増加」及び「規模拡大」に取り組んでいます。ここでは単収を増加させる事例を紹介します。

2.単収を増加するには

トマトの単収構成要素は1.栽植本数、2.収穫段数、3.1段当たりの果房重量です。こられの要素のいずれか、またはいくつかを増大させることより単収の増加を狙えます。通常の栽培方法で栽植本数を増やすと葉が重なりあうことから光線の競合が生じ、節間が伸び収穫段数が減ってしまい期待するほどの収量が得られません。場合によっては病害虫が発生しやくなり、大幅に減収することがあります。そこで、合理的に「単収の増加」が期待できる新しい養液栽培システム「スプレーポニック®」を利用したトマト多段密植法の事例を説明します。

3.新しい養液システムを利用したトマトの多段密植栽培

スプレーポニック®は養液栽培システムのひとつで噴霧耕に区分されます。培養液を根に直接噴射して、酸素を供給するシステムで、大きな特徴は「窒素の量的制御」ができる点です。通常の養液栽培ではEC(肥料分の濃度(総和)を表す数値)の値を参考に管理をします。このため培養液は肥料分が豊富に溶けている状態となっています。窒素の量的制御は、肥料分の中で窒素分を調節して施用できる方法です。

一般的な養液システムは2つのタンクに図-1のように肥料を溶かします。スプレーポニック®栽培は窒素成分を含む「硝酸カリ」と「硝酸石灰」を同一タンクに溶かし、そのポンプにより、窒素濃度をコントロールします。1日当たりに与える窒素分を制限することで樹姿がコンパクトになり、密植栽培が可能となります。
図1スプレーポニック®栽培の仕組み

図1_スプレーポニック®栽培の仕組み

4.実際の導入結果

長生管内では平成23年度に1戸の生産者がスプレイポニックシステム®を導入しました。軒高4mの高軒高ハウスでハイワイヤー誘引による長段栽培を行っています。ハイワイヤー誘引はシステムの利点を最大限に活かすことができ、収穫段数は25段をゆうに超えます。栽植密度は坪当たり11.6本と従来に比べて1.6倍ほどの本数が入っています。単収は10a当たり約30tの実績が上がっており、管内でもトップクラスの成績です。

写真1
写真1_ハイワイヤー誘引のため高所作業車を使用して作業をします。

5.さらなる単収増加を目指して

長生管内では環境制御技術への取組みも始まりました。ハウス内に環境測定器を導入し、ハウス内環境の「見える化」を図っています。このデータを活用し、温度管理の見直しやCO2施用を行い、さらなる単収の増加を目指しています。

 

初掲載:平成26年12月

長生農業事務所
改良普及課
上席普及指導員
武田雄介
(電話:0475-22-1771)

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所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2912

ファックス番号:043-201-2615

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