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更新日:平成30(2018)年4月11日

トマトの黄化葉巻病対策-TYLCV抵抗性優良品種の選定

1.はじめに

千葉県のトマトは、県内全域で周年栽培されており、平成24年の作付面積は834ヘクタール、産出額は158億円と、全国でもトップクラスです。しかし近年、トマト黄化葉巻病が多発し、安定生産が脅かされています。トマト黄化葉巻病はタバココナジラミによりトマト黄化葉巻病ウイルス(TYLCV)が伝播されるため、対策として、0.4ミリ目合いの防虫ネットの展張や、薬剤散布等によるコナジラミの防除が推奨されていますが、完全に防ぐことはできません。また、防虫ネットの展張によりハウス内が高温になることによる生育への影響も出ており、トマト黄化葉巻病ウイルス抵抗性品種への期待が高まっています。そこで、本県トマトの主要な作型であるハウス抑制栽培において、トマト黄化葉巻病ウイルスに抵抗性を持ち、品質等が良好な優良品種の選定を行いました。なお、この試験は、平成25年に、第61回千葉県野菜品種審査会(トマトの部)として実施しました。

2.耕種概要

試験は、間口4.5メートル、奥行き14メートルのパイプハウス(腐食質普通黒ボク土)で行いました。
播種は6月17日、定植は7月16日に行い、ベッド幅100センチメートル、株間50センチメートルの2条植え、栽植密度は10アールあたり1,683本で栽培を行いました。
収穫は8月29日から開始し、11月11日まで行いました。
ハウス開口部には0.4ミリ目合いの防虫ネットを展張しました。また、定植前から10月3日まで、35パーセントの遮光資材を展張しました。

3.試験結果

従来のトマト黄化葉巻病ウイルス抵抗性品種は、裂果や乱形果が多く発生するなど、栽培が難しいとされていましたが、今回供試した品種の多くは、これらの問題点が改善されており、栽培しやすいものでした。
これらのトマト黄化葉巻病ウイルス抵抗性品種は、草姿がよく、株当たり可販果収量が3.3キログラムと多収性である、あるいは糖度が5.0と高く、食味が良いなど、参考品種の「桃太郎グランデ」(タキイ種苗株式会社)に劣らない特性を持っていました。また、抑制栽培で特に問題となる裂果の発生率も低いことが明らかとなりました(表、図)。


図_「アニモTY-12」の収穫物の様子(10月1日及び10月8日収穫のもの)

表_審査品種の収量、糖度、くず裂果発生率

審査番号

品種名

収量(グラム/株)

収穫
果数
(個/株)

平均
1果重
(グラム)

糖度
(Brix%)

くず裂果
発生率
(%)

可販果

規格外

総収量

1   2,144 1,100 3,244 25 132 4.8 30
2   1,896 1,029 2,925 22 132 4.4 34
3 TYみそら86 2,548 1,422 3,970 24 169 5.0 31
4   3,142 660 3,802 26 145 4.7 17
5 SYTM004 3,287 875 4,162 24 178 4.6 19
6 アニモTY-12 3,326 699 4,025 27 149 4.5 17
7   2,076 1,147 3,223 24 135 4.8 36
8   3,319 931 4,250 23 182 4.5 20
9   3,118 634 3,752 22 168 4.7 13
10   1,781 2,173 3,954 25 159 4.9 50
参考 桃太郎グランデ 3,455 1,169 4,624 26 178 4.4 24

以上の結果から、供試した10品種のうち、「アニモTY-12」(朝日工業株式会社)、「SYTM004」(シンジェンタジャパン株式会社)、「TYみそら86」(みかど協和株式会社)が優良品種として選定されました。

 

初掲載:平成26年6月

農林総合研究センター野菜研究室
研究員
佐藤侑美佳
(電話:043-291-9987)

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電話番号:043-223-2912

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