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更新日:令和3(2021)年5月26日
ページ番号:7251
ツノナスは別名カナリアナスやフォックスフェイスとも呼ばれ、秋の花材として大変人気があります。
ツノナスの切り枝は、果実が6段以上着果し、各段にバランス良く着果したものが最良とされています。
一般的な栽培は2月播種で4~5月に定植し、枝を3本に整枝します。
需要の多い8~9月の早期収穫を目指した栽培では、着果・着色不良や果実の肥大不足等の品質低下が問題となっており、出荷時期が9月下旬以降に遅れる場合も多くなっています。
早期出荷と品質向上を図るため、ツノナスの播種適期と仕立て本数を明らかにしました。
写真1_着色が不十分のツノナス果実
写真2_十分に着色したツノナス果実
1月中旬、2月上旬、2月中旬、3月上旬の4時期に播種し、収穫時期との関係を調査しました。
その結果、1月中旬から2月上旬に播種すると、9月中旬までに総枝数の半数以上を6段着果した上物切り枝として、収穫することができました(表)。
2月中旬以降に播種した場合、9月下旬収穫のものが多くなります。9月のお彼岸までの出荷を目指すためには、2月上旬までの播種を推奨します。
(ここにカーソルを持っていき:画像をクリックすると拡大表示されます。GIF:54KB)
また、播種期を早くし、定植を4月上旬に行う場合は、霜害の懸念があるため、不織布のべたがけ等の霜害対策が必要なこともあります。
2月上旬播種、4月中旬定植の条件で、仕立本数を2本にした場合と3本にした場合で収穫時期に違いがみられるかどうかを調査しました。単位面積あたりの収穫本数が同一となるように、栽植密度は3本仕立区で株間100センチメートル×条間200センチメートル、2本仕立区で株間67センチメートル×条間200センチメートルとしました。
各段の開花は2本仕立が3本仕立より2~3日早まり、9月上旬の収穫本数は2本仕立てのほうが3本仕立より明らかに多くなりました(図)。
2本仕立は早期出荷の手段の一つとして有望です。
(ここにカーソルを持っていき:画像をクリックすると画面が大きくなりますGIF:62KB)
初掲載:平成24年1月
千葉県農林総合研究センター
暖地園芸研究所野菜・花き研究室
研究員加藤美紀
(電話:0470-22-2603)
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