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更新日:平成30(2018)年1月9日

平成29年度千葉県普及活動等外部有識者意見交換会の実施結果

開催概要

目的

普及指導計画に基づき,農業事務所改良普及課が実施した前年度の農業改良普及活動等について,幅広い視点から検討を行える優れた見識を有する者(以下,「外部有識者」という。)による意見交換会(以下,意見交換会)という。)を開催し,より高い成果が得られるよう普及事業の改善を図りました。

日時

平成29年9月1日(金曜日)午後1時~5時

場所

千葉県教育会館203会議室

主催

千葉県

構成員

外部有識者、農業事務所改良普及課、農業大学校、担い手支援課

外部有識者

区分 所属・職名 氏名

先進的な農業者

千葉県指導農業士会会長

篠﨑義則

若手・女性農業業者

千葉県農業士

穂積優子

農業関係団体

全農千葉県本部・営農支援部長

金木隆幸

消費者

ちば野菜伝道師

髙原和江

学識経験者

千葉大学大学院園芸学研究科教授

櫻井清一

報道機関

NHK千葉放送局放送部長

村田英明

民間企業等の外部有識者

千葉銀行法人営業部成長ビジネスサポート室

調査役・アグリビジネス担当

松岡壯樹

実施結果

千葉農業事務所

題名

地権者の総意のもと担い手へ農地集積が始まっています

概要

千葉市南西部に位置した板倉大椎地区は20年前に地権者95戸31.5haで土地改良事業が実施されました。近年は地権者の高齢化や農業後継者の不足等により,農地の荒廃が危ぶまれていました。そこで農業事務所では地権者リーダーである土地改良区理事長には農地保全に関する将来の在り方の立案支援,地権者である土地改良区組合員には合意形成のための話し合いへの参加促進と農地集積の理解の促進,担い手には農地集積によるコスト低減と労力集中期の省力化技術導入を,関係機関と連携してすすめ,農地保全と担い手の経営安定を目指して普及活動を展開しました。その結果,地区は地権者の総意による「板倉大椎集落ビジョン」が策定されビジョンに基づいた担い手への農地集積が始まり,農地保全と担い手への支援体制が整いました。

意見交換結果

[質問]

農地の集積は大変なことだと思う。実態調査をしたとのことだが,どのような内容の調査をしたのでしょうか。また,対象の年齢構成はどのようになっていますか。また,生産コストの削減では,どのような削減効果がでていますか。また,作業調査をされたとのことだが,作業別の大まかな割合と,最後に,センチピードグラス導入面積の推移,以上5点について伺いたい。

[回答]

担い手に対して,作業時間と経営費を調査しました。調査結果は,経営費は10aあたり9万円,作業時間は10aあたり15時間くらいと算出されました。年齢構成は,地区95戸をみると60歳以上が多く,平均67歳。40代,50代はほとんどいません。コスト低減効果については,規模拡大の面積はそれほど大きくないが,農業機械の減価償却費等が圧縮され,結果的に10aあたり1,000円の経費節減効果がでます。作業時間は,多い順に草刈り13%,稲刈り12%,籾摺り11%がベストスリーとなっています。センチピードグラスの面積推移については,平成23年から試作していました。平成26年から共同で作付け,現在600平方メートルくらいです。全体としてはまだ少なく,もう少し加速して拡大するため,これまでは苗を植え付けていましたが,今年から直接種を播く方法を試しています。

東葛飾農業事務所

題名

わけねぎの若手生産者への活動支援により,都市地域における産地活性化が図られました

概要

JAとうかつ中央小金園芸品出荷協会は,地域特産野菜であるわけねぎを「あじさいねぎ(R)」というブランドで周年出荷し,市場等から高く評価されていましたが,担い手不足や近年の気象変動により出荷量が減少し,販売環境が悪化していました。そこで,若手生産者を中心に,特に減少した夏季の出荷量を増加させるため生産技術確立を行いました。また,販売促進に向けた支援,機械化の推進や経営モデル策定による規模拡大に向けた支援を行いました。その結果,わけねぎの夏季(7~8月)出荷量が増加し,活発な販売促進活動が実施されるようになりました。また経営規模拡大への取組が広がり始め,産地の活性化が図られました。

意見交換結果

[質問1]

わけねぎの苗については,全農成田営農技術センターで苗の供給を行っています。また,6次産業化ということでアグリショップにおいて2014年ソースの商品化をしました。全農としても力をいれており,それらをふまえて質問します。夏場の安定生産技術について,他産地への普及をどういうふうに考えているか教えていただきたい。また,洗浄機械を4戸が導入し,そのうち規模拡大農家は1戸とのことだが,機械化することで規模拡大ができたのでしょうか。また,20戸が規模縮小のことだが,増えている方,減っている方の違いを知りたい。また,品種選定について,どういうものを選定しているのか伺いたい。

[回答1]

小金園芸出荷組合は隣の流山市にある出荷組合と情報交換や共同出荷などで交流しています。また,千葉などから視察があり,密植栽培技術や洗浄機などについて情報交換しています。洗浄機は作業効率がとても良いが,わけねぎは最終仕上げの手作業に労力がかかり,規模拡大ができない原因になっています。出荷減少の原因は,高齢でやめる農家の場合,農地が一部宅地化している状況があり,農地減が生産量減にもなっています。品種選定は,県の調査研究事業等を活用し,夏系統としらね系統の品種比較をしています。密植栽培等を含め総合的視点で優良品種を選定しています。

[質問2]

6次化の商品開発予定があれば教えていただきたい。

[回答2]

都市化が進んでいる地域の中で,市役所,JAを含め自主的に取り組んでいます。また近隣にある川村学園とも共同で商品開発等に取り組んでいます。

印旛農業事務所

題名

(1)新技術の実証,収量品質の向上,作業の効率化により規模拡大が進んでいます(ヤマトイモ)

概要

JA千葉みらい佐倉大和芋部会の生産者数・生産量はともに減少傾向にありました。そこで,産地維持に向けて,部会の若手生産者を主な対象とし,「優良種芋確保のための新技術実証」,「輪作体系の定着化と適正土壌管理の推進」,「作業の効率化(機械導入や作業改善)による規模拡大」を推進しました。その結果,20a以上の規模拡大6戸,作業効率の高い洗浄機導入7戸,輪作や土壌管理の見直し3戸と経営改善が進んでいます。

意見交換結果

[質問]

若手生産者の総合企画部12名の年齢構成を聞きたい。また,輪作作物でライ麦と落花生があるが,やまといもとはどういう関係で症状回復につながっているのか。また,種いもは採種しているのか。また,収量品質向上の適正土壌管理は,ライ麦と落花生でできるのか具体的に教えてほしい。また,10a当たりの単収を伺いたい。

[回答]

総合企画部の年齢構成は,30代2名,40代6名,50代3名,60代1名。平均栽培面積は部会全体では平均1.4haですが,若手の総合企画部は2.6haと大きいです。内容をみると30代は4ha,40代50代は2haと少しずつ減ってきます。これは,家族労力に左右されているためです。ライ麦は緑肥として生産者の3割が導入しています。連作では収量が上がってこないので,緑肥として導入しています。落花生は契約出荷で,輪作として落花生を入れ,やまといも1.4ha,落花生1ha,水稲1haの複合経営が平均的なところです。やまといもの単収は0.8~1.5tです。種いもは,自家採種8割,購入種2割。小切片増殖の取組もしているが,埼玉県の採種農家の高齢化で種いもが入手しにくくなっていく中で,自家種の割合は高くなっています。

題名

(2)大苗育苗の推進と後継者育成によりナシ産地の改植が進みました

概要

白井市は県内有数のナシ産地ですが,主要品種の老木化が問題となっていたことから,農業事務所が働きかけ,産地構造改革計画策定による課題の共有化へと誘導しました。そこで,平成26年度から改植及び早期成園化の推進を目的に活動を行うとともに,平成27年度に設立された「しろいの梨育苗センター」の運営を支援し,大苗生産体制の確立を目指しました。また同時に後継者の育成を目的に学習の場づくりに取り組みました。その結果,平成28年度には約1,000本の大苗が出荷され,改植面積は育苗センター出荷苗換算で約450aとなりました。これらのことにより,老木率が3年間で4.3%減少しました。

意見交換結果

[質問1]

勢いのある産地で,若手の梨友会や女性を対象に取り組まれたが,一方で,高齢化でやめてしまう人もいると思う。そうした農地を手放したり,貸し出したいといったことに対する取組やシステムはあるののでしょうか。また,ジョイント仕立て19名の取組があるが,もう少し増えてもいいのではと感じるが,デメリットとか取組を躊躇する理由があるのか。また,ジョイント仕立てを試しにやっているのか,大規模にやっているのか聞きたい。

[回答1]

平成27年に行ったアンケート結果では,やめたいという人はいるが,まだやめるという人はなく,今のところは継続しています。若手の平均面積は1.4haで地域平均と同じだが,今後は変わっていくと思います。今後廃園するような農地は農地中間管理事業に預けるという形で,関係機関と一緒に取り組んでいきたいと考えます。

ジョイントは10a当たり200本必要になります。既存のやり方では20本で済みます。苗木を手配できないことが要因でしたが,育苗センターができ1,000本くらい生産されました。若手を中心に少しずつ取り組まれているので,苗木生産が増えれば,ジョイント仕立てが増えていく可能性があります。

[質問2]

1,000本の苗だと,5人が10aしか植え付けできないということか。また,30年以上の老木率はどうなっていますか。

[回答2]

1,000本の苗に対して64人が購入しました。若手を中心に,1列をジョイント仕立てにして試験的に取り組んでいます。またスポット的に大苗を植えている生産者もいます。老木率については平成25年では37.4%,平成28年は33.1%となっています。

香取農業事務所

題名

省力化機械の導入による規模拡大を図り,県内トップのやまといも産地をさらに強化しました

概要

高齢化で生産者が減少しているJA多古町園芸部大和芋部会の産地の維持を目指し,作業の見直しと省力化機械の導入による担い手農家の規模拡大を推進しました。活動に当たり,印旛農業事務所をはじめ,県関係機関や全農ちばとの連携により効率的な情報収集と,実演会や研修会等の開催で広域的な情報発信をすることができました。農業事務所は,省力化意識の高まりから顕在化した既存機械の改善点をまとめ,機械メーカーへ繋ぎ,改善に向け生産者とともに試行を重ねました。そうした過程が生産者の規模拡大への意欲をいっそう高め,新型定植機等の導入が進みました。その結果,3ha以上の生産者数が6戸増加し,産地の面積は平成25年の160haから平成28年は167haに増加しました。

意見交換結果

[質問]

多古町では,どのような形状のやまといもを栽培されているのでしょうか。また,1品種ではなく複数の品種を栽培されているのでしょうか。機械化や省力化の作業工程を改善されたとのことですが,いもの形状によって改善することが変わってくると思いますので,品種と関連付けて説明いただきたい。小切片を使うことによって種いもを大幅に減らすことができるというのは凄いことだと思いますが,この取組は完成した成果なのか現在進行形なのか教えていただきたい。

[回答]

形状は,収量性が高い,いちょう型のデブ系と,形状が比較的安定している棒系があります。系統の使い分けは畑やかん水施設の有無によります。機械については,定植機はいずれも乗用半自動型ですが,収穫機については棒系の長いものにも対応できるタイプに改良すべくメーカーと検討中です。小切片の取組については,27年度は技術の開発元(山梨県)への視察,28年度は実際に取り組んでいる産地(神奈川県)への視察と種いも増殖の現地試験を行い,本年度は,同試験で得られた種いもを使用し,現地での栽培試験に取り組んでいます。今年の秋に掘って収量性・形質を確認し,その結果によって作業体系や肥培管理の見直し等を検討していくところなので,現在は途中経過です。

海匝農業事務所

題名

単収が県内トップレベルのいちご産地育成に取り組みました

概要

JAちばみどり銚子市苺組合は,生産者14戸,栽培面積は6.8haで,担い手の高齢化等によって組合員数が年々減少する中,有利販売するために出荷量の拡大が課題となっていました。そこで若手生産者を中心に単収向上を共通の目標として,病害虫の防除体系の見直し等の栽培管理技術向上に取り組んだ結果,平成28年度の組合平均単収は4.9t/10aと,千葉県平均(3.2t/10a)を大きく上回り,販売額も3.6億円となりました。また,組合で共通課題に取り組んだことにより,組織活動の活性化にもつながりました。

意見交換結果

[質問1]

課題の設定は,「病気対策」と「担い手の育成」ということでよろしいでしょうか。実績・販売金額は非常に良いですが,収益性について具体的な数字が欲しいと思いました。また,普及員が講習会や市場調査・ほ場調査等にどれだけの日数をかけてきたのかという数字も欲しいと思ったので,わかる範囲で教えていただきたい。センチュウ防除の対策が3つ出ていましたが,一番効果があった対策を教えていただきたい。総合的病害虫防除技術(IPM)の安定化とはどういうことなのか教えていただきたい。また,先端技術の積極的な導入とはどのようなものがあるのかを教えていただきたい。産地の将来像の中で5tを目標とするという数字がありますが,市場出荷だけなのか,観光をやりたいところもあるのか,いちご組合の将来性を教えていただきたい。

[回答1]

課題については,センチュウ対策等を克服しながら,若い人たちを中心に,担い手育成に取り組んできました。収益性については,一概には言えませんが,高い人では所得率が40%くらい平均では25%くらいと把握しています。普及の活動体制は銚子グループを中心に取り組みました。活動時間を確認したところ,いちごに関する現地巡回は270時間程度と考えられます。センチュウ対策は生産者によって取組が違いますが,一番効果があったと言われているのは太陽熱消毒です。特に,ハウス内の谷間にトンネルを設置することで,安定した効果が得られると聞いています。環境制御技術の導入で考えているものは,クラウン部分を直接温める技術,現地では穴のついていないチューブをいちごの株に密接する形で設置し,地下水を流す形で行っています。その他には,UVライトを用いたアザミウマの防除を検討しており,本年度は県単の事業を活用して展示ほを設置しています。いちご組合の将来性については,銚子市いちご組合は,観光や直売を行う人は脱会するという決まりがあるので,市場出荷だけです。市場で他の産地より高く評価されているので,今後も担い手育成を図りながら,若手を中心に産地の維持・発展を図っていきたいと考えています。

[質問2]

研修会に若手が6名~11名くらい参加されたとのことですが,全体の参加率は安定していたのかを知りたい。また,結成されたグループは,研修会が開かれなくても自主的に活動されているのかを知りたい。新規就農希望の方はどこに行ったらいいのか,また,新規就農の方の受入体制は整っているのかを教えていただきたい。

[回答2]

研修会は,農業事務所から開催を提案するときもありますが,組合として集まる会に出向いて開催するときもありますので,8~9割の方に参加していただいています。新規就農の方へのサポート体制は,50~60代で後継者がいない方が5名いるということで,担い手育成を図っていくためのサポート体制を考えています。銚子市・農業委員会・ちばみどり農協・農薬メーカー・肥料メーカー等と連携して,農地の斡旋や補助事業等による支援,栽培技術等の指導を行っていく予定です。また,生産者自らが新規就農者を受け入れて栽培技術や経営のノウハウをサポートする体制づくりを考えていきたいと思っています。

[質問3]

市場出荷100%という話をされましたが,抜けていった方はどのくらいいたのですか。観光等の方が安定していると思うのですが,それでも市場出荷のみで考えているのですか。市場で良い評価を得ているということですが,ほかの販売方法と比べても良い価格がついているのですか。

[回答3]

銚子市いちご組合は設立してから52年経っており,ピーク時は50名の組合員がいましたが,現在残っているのは14名で,組合に入らず観光や直売をされているのは5名です。消費者の方は,東関道を使うと東庄町,圏央道を使うと成東・東金といった観光いちごの産地があり,銚子市の手前でいちご狩りなどをしてしまうこともあるので,銚子という立地条件を踏まえて市場1本で取り組んでいます。朝採って夕方には出荷することで非常に鮮度が高いことや,果皮がしっかりしているということで,管内の4組合の中で1番高い評価を得ています。

[質問4]

評価をされているということの裏付けとして,次に繋げるためには,実際の単価や他の産地と比べて何が違うのかという実績が必要だと思います。収量についても,資料の中では千葉の平均の1.5倍くらい採れるようになったということですが,1人の方が6t採っていて,その方は他の方と比べて何が違うのかを考えるのが組合のレベルアップに繋がると思います。良いものを真似て数値におとして実践し,それでもうまくいかない場合は何がいけないのかを考えていくということが重要と考えます。

[回答4]

市場評価の数字的な根拠については,同JA管内の営農組合センター旭が1,302円/ケースで10aあたり407万円,銚子は1,318円/ケースで10aあたり573万円となっており,166万円の差があります。単収トップの人の技術の普及については,総会の時に表彰し,事例報告をしていただいています。その際に普及の方で,報告の内容のフォローや情報提供を行うなど,技術が他の生産者に伝わるような取組を行っています。その結果,若い人たちを中心に土づくりやハウス内環境制御の機械等の導入に繋がっています。

山武農業事務所

題名

若手農家の規模拡大と作期拡大によりネギ産地を強化しました

概要

山武地域は県内有数の秋冬・春ネギの産地として市場でも評価を受けていますが,高齢化・後継者不足により産地規模は縮小傾向にありました。そこで,若手・中堅農家の規模拡大を進めるため省力機械(定植,防除,収穫,出荷調製)の導入と作期拡大(夏ネギの導入拡大)に関係機関と目標を共有して取り組みました。省力化機械は新たに29台が導入され,規模拡大につながりました。夏ネギの導入拡大では,新規栽培者や5月収穫の作期拡大で栽培面積は15.1haに増加し,特に5月出荷の初夏ネギは「プレミアム夏ねぎ」の名称で,九十九里地域沿岸(海匝・山武・長生)の3つのネギ産地で連携し取り組んだことで,市場評価を高め,有利販売につながりました。

意見交換結果

[質問1]

プレミアム夏ねぎに取り組む3JAのうち,JA山武郡市の取組は分かりましたが,他のJAとの取組についても教えていただきたい。夏ねぎの面積が増えたとのことですが,他のねぎ,他の作物の拡大の状況についても教えていただきたい。夏ねぎの生産にトンネルを使っているとのことですが,トンネル以外の生産技術はないのですか。今後2ha以上の生産者を育成していくとのことですが,まず初めに解決するべき問題を教えていただきたい。省力機械は価格が高いと思いますが,農家間のシェアは考えているのですか。

[回答1]

他JAとの関係については,管内にJAちばみどりのひかりねぎの産地があり,日ごろ連携が図れています。併せて,九十九里ねぎ連絡協議会の中でも横の連携をとっています。また,若手生産者の育成などについても横の連携をとっています。ネギの全体の生産については,金額は少しずつ上がっていますが,生産面積は横ばいです。他の作物については,ニンジンは減っている状況です。2条トンネル栽培は,温暖な九十九里の立地を生かして,しかも2条トンネルにすることで早い時期での出荷が可能となり,全国でも取り組めるのは九十九里しかできない技術です。1条トンネル等他の資材では収穫が遅くなり差別化にならないことから,2条トンネル以外はないと考えます。2haにする課題については,単純に2ha栽培することは可能ですが,収穫調製作業に労力がかかります。栽培技術が高いほど良品ができ,収穫調製作業に時間がかからないので,生産者の栽培技術をさらに高めることが課題です。機械の共有については,育苗作業は外部委託が可能ですが,管理作業等は,近年の天候の目まぐるしい変化に即時的に対応するには使いたい時期が競合してしまうことが想定されるので難しいと思います。

[質問2]

今後3JAと共同で取り組むとのことですが,なぜ今まで共同で取り組めなかったのでしょうか。また,具体的にはどのような取組を行うのでしょうか。地域内で規模拡大に取り組む生産者は現在何人いるのでしょうか。また,将来何人くらいまで増やしたいとお考えでしょうか。プレミアム夏ねぎは,他のねぎと比べてどれくらい高値で取引されているのでしょうか。また,今後も価格優位を保つにはどのような取組をされるのでしょうか。

[回答2]

これまで共同で取り組めなかった理由としては,産地で独自性があり,自分たちの産地のものは自分たちの名前で売りたいという思いが強かったためです。現在は,流通の大型化に伴い,求められる量も小さな産地だけでは足りない状況が起こっていることから,オール千葉を掲げて産地間連携して,千葉のねぎとしてロットを確保することを目指しています。地域内で若手の生産者は,現在61名,将来的には規模拡大農家100名を目標にしています。プレミアム夏ねぎは,春ねぎと比べて1,000円/5kg,昨年は1束100円(3本程度)の格差がありました。また,この時期にねぎを作れるのは千葉県だけなので,それをPRに繋げることで価格優位を保ちます。

[質問3]

プレミアム夏ねぎの栽培上の問題点は無いのですか。また,産地を良くするための普及員の活動について具体的に教えていただきたい。

[回答3]

1条トンネルでは温度が足らないことから,プレミアム夏ねぎは2条トンネルでなければならないということが1番のポイントです。また,肥料の管理が非常に重要です。山武地区で講習会を行う部会が7あり,そこで普及員が定期的に技術指導を行っています。また,初めて栽培に取り組む人たちを集めた講習会を座学や現場で年に2~3回継続的に行っています。

長生農業事務所

題名

長生の女性農業者がいきいきと活躍できるように,技術・経営向上に向けた支援を行いました

概要

男女共同参画社会の実現は今日的課題であり,農業分野でも重要な課題となっています。そこで,女性農業者に視点を当てた普及活動を展開しました。その内容は多岐に渡るため,平成28年度普及指導計画では,「技術・経営能力向上」,経営管理の1つである「労務管理」,「起業の発展」にポイントを絞り,普及活動を展開しました。個々の女性農業者は,「自立経営者」,「共同経営者」,「補助者」と農業上の立場が違うほか,家庭内においても「パートナー」,「育児中心」,「介護」等,農業に取り組める環境が違うため,この点についても,十分配慮しながら活動を展開しました。1大規模ネギ産地育成の取組の中身として、大規模経営者や新規の栽培者は増えたのか、また、指導体制を具体的に教えていただきたい。

意見交換結果

[質問]

長生地域の女性農業者が何名いて,全体のどれくらいの割合の方が協定を結んでいるのかと,協定を結んでいる方の特徴を教えていただきたい。またセミナーには全体のどれくらいの割合の方が参加されているかと,参加された方の感想やご意見を伺いたい。

[回答]

何千人という数の女性農業者がいると思います。農業事務所が直接意欲の高い方を調べているわけではなく,市町村やその他の関係団体との連携の下で推進しているのが現状で,数を捉えて活動しているわけではありませんので,正確な数はお答えできません。締結の内容は一律ではなく,後継者の給料の金額の設定や,労働条件の設定等です。セミナーは平成25年度から行っており,内容によって声をかける対象者を変えています。参加した方からは「非常に良かった」「また参加したい」という意見を聞いていますので,評判は良くなっていると思います。

[回答に対する御意見]

開催された実績,参加者の方の声を把握されているようですので,情報発信をする際に,見たかたが自分も対象かもしれないと注目するように,具体的な内容を記載していただきたい。

夷隅農業事務所

題名

基盤整備事業の導入をきっかけとした集落営農の体制づくりをすすめました

概要

いすみ市夷隅川工区(東中滝,押日,松堀)は,水田64ha,畑17haと水田中心の地域であり,耕作条件(用排水,区画)改善のため,平成21年度より基盤整備事業を実施してきました。そこで,基盤整備後の地区農業の維持・活性化を図るため,地区農家の合意形成により,稲作では,担い手農家7戸に水田の集積を図りました。また,畑作では,集落営農組織の設立支援を進め,排水改善から畑作品目(ソラマメ等)の収量確保を図りました。

意見交換結果

[質問]

畑作の集落営農に関心をもつリーダーを発掘されたとのことですが,何人いますか。また,今後増える見通しはありますか。松堀地区では集落営農組織が組織化されていないとのことですが,その理由は何ですか。また,組織化の見通しはありますか。水稲と畑作の担い手は地域の人材で確保しようとのことですが,地域外から集めるお考えはないのでしょうか。

[回答]

集落営農のリーダーについては,基盤整備推進員の方を中心として,視察や座談会を行っていく中で,営農組合の組合長がリーダーを選出する支援を行っています。何人という数字ではなく,営農組合の組合員になった方それぞれが将来のリーダーという形で育成しています。松堀地区では,まだ基盤整備事業が完了していないため,集落営農組織は設立されておらず,今後,基盤整備推進員の方を中心として組織が設立され,地域を守っていく予定です。夷隅地域では水田での個人担い手を中心に,畑作については,集落営農組織で地域を守っていこうという形で準備しています。新しい担い手の確保については,営農組合を法人化して新しい方が参入できるようにしていきたいと思います。

安房農業事務所

題名

新たな生産者の育成と意欲的な生産者の経営拡大で食用ナバナの栽培面積が増加しました

概要

安房地域は約70年の歴史がある産出額日本一の食用ナバナ産地ですが,生産者の高齢化に加え,根こぶ病の被害拡大,出荷調製技術が難しく労力がかかることなどから,栽培面積の減少が顕著となっていました。そこで生産者と関係機関が一体となり,新たな担い手の確保・育成や産地支援体制を構築し,生産技術改善や意欲的な生産者の経営力強化に取り組んできたことで,栽培面積が増加しています。

意見交換結果

[質問1]

70歳以上のナバナ生産者が6割以上,60歳以上が9割を占めるということですが,産地の維持・発展には,残り1割の50歳以下の生産者に頑張っていただかなければ難しいと思います。個々の面積を増やしていくという話でしたが,量を作ることも大事ですが,若手の方に情報を提供していく事が大事だと思います。都内の量販店調査では,具体的に何を行ったのか,また,その結果を教えていただきたい。大規模経営体の視察先について,具体的に教えていただきたい。ナバナは水田の裏作ということですが,ナバナ→ナバナの連作は可能でしょうか。可能な場合の収益性はいかがでしょうか。

[回答1]

量販店調査については,今年の1月と3月に実施しました。どのような形でナバナが売られているかを調査したところ,千葉県・香川県・徳島県の商品が売られており,千葉県より他県のものが多く入ってきていること,価格についても他県のものが高く評価されていることが分かりました。この結果を関係機関で共有していかなければならないと感じました。規模拡大をしている方の経営については,水田の裏作でナバナに取り組んでいる方が多いです。視察先については,袖ケ浦市の大規模なだいこん農家や,富里市でハウスの小松菜を2.5ha栽培している農家に伺い,働き方や労務管理について学びました。ナバナの生態上,冬しか作れない品目になっています。

[質問2]

新規出荷者の特徴を教えていただきたい。持続性を考えると,若い方がいらっしゃるかどうかが特に知りたい。一方で,安房は定年帰農の方や,都会で別の仕事をしながら新規参入される方がいらっしゃいますが,そのような方が受講して,実際に栽培するようになったケースがあるか教えていただきたい。ナバナを栽培していない時期の農地はどうなっているのでしょうか。ナバナの連作ができるのなら良いが,水田の裏作の場合,田植えと時期が重ならないのでしょうか。販路は共販出荷が主流だと思いますが,多様化してきていると思います。成果を上げている方たちの中で,共販出荷以外の取組をされている方がいるのか教えていただきたい。

[回答2]

チャレンジセミナーの参加者にアンケートを取った結果,新規出荷者の53%が60代以上,20~30代は新規就農者,40~50代は他の仕事をしながらという方が多かったです。ナバナは小規模や高齢の方でも栽培できる品目になっています。ナバナは7~8割が水田の裏作ですので,ナバナを栽培していない時期は水稲を栽培しています。販路については,主力のものは農協が中心になっていますが,量販店や市場にも販売しています。

君津農業事務所

題名

立地を生かした特産作物の販売力強化に取り組みました

概要

JA木更津市ブルーベリー部会は,30年前から関東市場へブルーベリーを出荷する産地として市場から高く評価されていますが,組合員の高齢化などから産地の存続が危ぶまれていました。市場出荷はハイブッシュ系が主体であるため,早期からの出荷が可能ですが,晩霜害による減収や収穫盛期が梅雨時に集中することから,品種構成の見直しが必要となってきていました。このことから,良食味の新品種へ転換の必要性を生産者が認識するとともに,市場出荷のための調製作業を見直して市場評価を維持する機運が向上しました。加えて,地域内に道の駅施設の建設が予定され,農産物を含めた販路拡大や情報発信機能を活用した摘み取り園の集客力向上等のビジネスチャンスが広がってきました。この機会を捉えて,市場占有率の維持と観光農業を核とした産地構造への改革により地域活性化を目指せるよう支援しました。

意見交換結果

[質問1]

首都圏にブルーベリーの産地がたくさんある中で,木更津までわざわざ来てもらうための差別化についてどのようにお考えですか。販売金額が4,000万円とのことですが,もう少し伸びると思いました。普及員が何をしたのか具体的に教えていただきたい。市場に出すときに粒を揃えたとのことですが,どのように計測しているのですか。また,規格に合わないものはどうされているのですか。

[回答1]

高速道路の他に,久留里線で,JRと連携して広告を作ってイベントとして来ていただくという情報発信を行っています。観光・加工の売り上げ4,000万円については,観光農業を行っている10名のうち,新しく始めたばかりの方が数名いて,樹が育っていない売り上げが伸びていない状況です。樹が育っていくと売り上げが上がってくると思いますし,加工についても伸びしろが大きいと思います。普及員の仕事には生産者への栽培支援などの技術面での働きかけもありますが,制度上のアドバイスや,GAP手法などの提案を行っています。また,農業事務所ではこの20年間,農産物加工の研修を実施し,何十人という方が加工技術を学び,ネットワークを作っているというのも大きな成果です。市場出荷にあたっては粒は目測りで揃えています。規格に合わないものは加工用になり,JAのルートで販売しています。また,新たな加工・販売先を探しているところです。

[質問2]

観光に取り組まれている方がGAPに取り組まれているという話に興味を持ちました。日本では,GAPは食品の安全性について取り組まれる方が多いと思いますが,観光農業では具体的にどんなところを評価しているのかを教えていただきたい。また,どのGAPの認証を受けているのかを教えていただきたい。販路について,市場用・業務用・加工用があるとのことですが,業務用では具体的にどのようなことに利用されるのかを教えていただきたい。また,千葉県は道の駅が多く,競合が激しい中で,敢えて道の駅に取り組む理由を教えていただきたい。さらに競合が進む心配がありますが,その対策があるのかを伺いたい。

[回答2]

観光農業の方は,自分たちの組織活動に柱が欲しいということや,観光で起こり得る事故等を未然に防いで自分たちを守るためのマニュアルを作るという目的でGAPに取り組んでいます。GAPの認証については,千葉県で「ちばGAP」の認証を始めようということで,君津のブルーベリーはそのモデル地区となっていますので,勉強している段階です。業務用の販路については,アウトレットの中のジュースショップに販売しているのがメインで,パン製造業者とも取引があります。他の道の駅との競合についてはまだ見えていない段階ですので,今後考えたいと思います。

担い手支援課

意見交換結果

[質問1]

普及指導5か年計画という言葉をよく聞きますが,普及員が途中で替わってしまう問題と関連してどのような対策がされているのですか。また全体の中で補助事業が多いが,補助事業の額と千葉県の生産額はどのくらい違うのか教えていただきたい。

[回答1]

5か年計画は,行政的なものと現場の動きを見ながら,10年先どうしていくのかということを考えながら,単年度ごとに何をするかの計画を立てています。普及員が日々の活動を記録し,異動の際に引き継げるような体制を整えています。しかし,急激に世代交代をしていますので,記録の内容をどう活用するかが課題となっています。千葉県の農業産出額は大凡4,500億円となっており,事業費としては正確な数字はお示しできませんが大まかには300億円程度となっています。

[質問2]

産地分析はどのようなかたちで行っているのか教えていただきたい。また,GAPの取組は,GLOBAL-GAP,J-GAP,ちばGAPのうち,どれを取得するようにしているのか教えていただきたい。

[回答2]

産地分析は,平成24年度に各農業事務所のグループ毎に園芸産地を分析しました。分析方法については,過去5年間の出荷量・販売額や,5年後産地がどうなるかということを分析し,産地を縮小させないために何をするかということに役立てています。定期的には産地分析を行っていないので,農業事務所の計画を作る中で行っていくという考え方です。GAPの取組については,PDCAサイクルが普及の基本ですので,農家が独自に実施できるように進めていきたいと考えています。認証ありきではなく,まずリスクを減らすという取組になっています。

農業大学校

題名

千葉県立農業大学校の研修教育

概要

千葉県立農業大学校は、農業の担い手と指導者の育成を目標に掲げ、「農学科」、「研究科」、「農業研修科」、「機械化研修科」の4学科で、現在140名余りの生徒・研修生の研修教育に取り組んでいます。本校の特徴として、実習が授業全体の50%を占めること、専攻教室が11あり多彩であること、先進農家への派遣実習や農業関連企業へのインターンシップ研修など、実践的な農業体験カリキュラムがあることなどがあげられます。また、昨年度から、経営感覚を学ぶために「模擬会社」を設立し、実習で生産された農畜産物の仕入れや価格設定、販売を経験するとともに、マレーシアで行った県主催のサツマイモフェアに参加して、農業大学校で生産されたサツマイモの試食・販売等、PRを行いました。最近5か年の卒業生の進路は、農学科では就農が3割、農業関連企業への就職が3割、進学等その他が4割となっています。研究科では就農が4割、農業関連企業、団体等への就職が5割、その他が1割で、地域農業のリーダーや農業関連の指導者として活躍しています。

意見交換結果

[質問1]

教育理念をどのように組み立てて、カリキュラムを作っているのかが1番の課題だろうと思います。農家派遣実習で来ていただいていますが、インターンシップの方が研修になるのではないかと思います。方向違いの方が来る場合もあるので、自分の進路が決まった時点で来ないとフラフラしてしまうのではないでしょうか。模擬会社は悪くはないが、将来の経営者としての会社であるならば、簿記などをもう少し教えていった方が良いと思います。農業大学校に入ったなら、普及員になれるような人材を育成してほしいです。

[回答1]

カリキュラムについては、生徒の進路にあった話を聞ける講座(キャリアサポート実習)を新たに設けました。模擬会社の取組はまだ始まったばかりで取り組みも不十分だと思いますので、経営についての視点をしっかり持って進めていきたいと思っています。また、今年は農業大学校の生徒2名が将来普及員になれる県上級試験(農業職・畜産職)に合格しました。

[質問2]

開校されてから長い歴史があると思いますが、入学される生徒の志は変わってきているのでしょうか。卒業後の就農の割合が高くなることを期待しています。生徒が選択できるカリキュラムがあれば補足で説明いただきたい。

[回答2]

多くの生徒が農業をやりたいと思って入学してきます。昔は農家の子供が入ってくる学校でしたが、現在は非農家の方が増えてきており、志は高いです。就農の割合については、昔は卒業後すぐに実家で就農するのが大部分でしたが、ここ数年は、非農家は農業法人に就職し、農家子弟は就職した後5年後、10年後に家に帰って就農する生徒が多くなっています。カリキュラムについては、見直さなければならない点が多々あり、生徒本人が進路等を見据えて選択できるカリキュラムや、生徒のためになる新たなカリキュラムを考え提示できるよう見直していきたいと思っています。

意見交換会の結果の活用

農業事務所改良普及課等は,意見交換会の結果を,平成29年度の普及指導活動の運営,来年度の計画(平成30年度農業改良普及指導計画)の作成,5か年計画の中間見直し等に反映させる。また,担い手支援課も含め,活動の効率化,効果の向上に活用する。

よくある質問

お問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課農業経営支援班

電話番号:043-223-2984

ファックス番号:043-201-2615

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