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更新日:令和元(2019)年9月18日

特集!千葉県の銃剣道<前編>(平成28年9月28日)

千葉県で親しまれている競技にスポットを当てて、その魅力や特徴、注目のアスリートやエキスパートへのインタビュー内容をご紹介します。

今回は「銃剣道」。

ジュニア選手の大会での様子をはじめ、千葉県の競技力や道場情報ほか、千葉県の銃剣道の今をお伝えします。

武道の精神で挑戦する若き選手たち

平成28年度「全日本少年少女武道錬成大会(銃剣道)」

「や―!」という元気いっぱいの大きな掛け声が鳴り響く日本武道館。例年8月頃、全国の小・中学生選手が集まる「全日本少年少女武道錬成大会」。武道を通して将来を担う青少年を育成する目的で、各競技の中央連盟と日本武道館が共催で行う大会です。合気道、弓道、剣道、空手道、柔道、銃剣道、少林寺拳法、なぎなたの部門がそれぞれありますが、8月3日水曜日に行われた銃剣道大会には、千葉県内の3道場・クラブから、23名の選手が出場しました。

注目の3選手のうち、短剣道の部門で準優勝を果たし、銃剣道の部門でも好成績が期待されていた山崎美和さん(小学4年生)。惜しくも初戦1位通過を逃してしまいましたが、「もっとハキハキできたらよかった。今度の試合はとにかく勝つ!」という力強いコメント。そんな山崎さんは、小学1年の終わりから、弟の陽介さん(現在小学2年生)と一緒に競技を始めたとのこと。お母さんは「メンタルを強くして打たれ強くなってもらいたい」と願っているそうです。ちなみに、短剣道は短い竹刀を用いて打突し合う競技で、銃剣道と併せて習得され、競技普及がなされています。

千葉県選手の入場。この日、千葉県からは、3道場・クラブより23名が集った。

小学4年生以下個人戦に出場した山崎美和さん(小学4年生)。東金市にある小林道場所属。この日、銃剣道では不調だった美和さんに替わり、弟の陽介さんが小学1・2年生の部門で3位入賞。小学4年生以下は、防具を着た突きの対戦ではなく、基本型の判定で勝敗を決する。

中村祥也さんは、同じく小林道場で練習を重ねている小学6年生。お父さんの中村昌貴さんは監督として、道場の次世代の育成を担っています。父であり監督の鋭い目線を背に受けながら挑んだ個人戦は、闘志十分ながら結果は敗退。「突きが足りなかった。前に戦った対戦相手をライバルと思って頑張っているけれど、今日は負けてしまったので、また持ち越しです」と、悔しさをバネに次も頑張ろうという意気込みを語ってくれました。

小学5・6年生、中学生は、防具をつけた試合形式で、3分3本勝負により行われる。

小学5・6年生個人戦に出場した中村祥也さん(小学6年生)。小林道場所属。貫禄は監督の父さながら。

個人戦において、小学5年時準優勝、6年時及び中学1年時にそれぞれ第3位の実績を誇る柴田裕次郎さん。今年は中学2年生として、中学1・2年生個人戦、そして団体戦に出場しました。個人戦1回戦突破後、満を持して臨んだ2回戦では残念ながら敗退。「コンディションはよかったですが、今回、部活と銃剣道の両立がうまくできなかったところはあります。目標は全国大会で優勝。団体戦でも良い結果が残せたら」という、柴田さん。部活ではバスケットボール部に所属し、2つの競技を掛け持っての日々。大変でしょうが、努力は血肉となり、将来に繋がっていることでしょう。

個人戦後の課題を語る柴田裕次郎さん(中学2年生)。松戸練成館所属。

中学生になると、突きの勢いに一段とスピードと重みが増してきます。

柴田さんも出場した団体戦において、千葉県チームは1回戦で宮城を下し、臨んだ2回戦。1本を柴田さんがもぎ取るも、2-1で香川県チームに敗退しましたが、3人1組で力を合わせて戦う雄姿、試合後の謙虚な姿は印象的でした。

柴田さんは、「これから練習に自主的に参加して、今回の反省を生かして次に繋げていきたい」とのコメント。共に団体戦を戦った石川楓さんは「木銃を出来る限り相手に向けて突く、という基本的なことをしっかりと頑張りたい」、また、林新太さんは「今日は1本取れなかったが、スピードなど改善できた点もあった。チームに貢献できるよう頑張っていきたい」との力強いコメントでした。

団体戦に出場した千葉県チーム。今回は松戸練成館所属選手により構成。惜しくも2回戦目で敗退。

団体戦出場3選手。左から柴田裕次郎さん(中学2年生)、石川楓さん(中学1年生)、林新太さん(中学2年生)。

銃剣道の魅力と競技へのきっかけ

普段、なかなか身近に感じることはない銃剣道。ジュニア選手がその門を叩くきっかけは、保護者の方々のスポーツを通した「しつけ教育」への関心にあるようです。道場の中では、団体行動や、規律正しく行動することが徹底的に教えられます。父兄に囲まれているなかでも監督からの怒鳴り声が響くことも。子どもたちは、厳しい教えの中でも、できることが増えていく喜びと充実感によって成長していきます。

成人にとっての魅力は、やはり、剣道や柔道といった他の武道とも通じる「武道の心」。突くか突かれるかの間合い、そこに存在する緊張感。年月をかけ、「形があり、それを破っていく」武道の本旨に触れるのは、大きな醍醐味といえます。

銃剣道の成り立ちと競技の基本

競技として本格的な深化

戦後70年を迎える今、一般的にその史実を知る人は少なくなりましたが、銃剣道や剣道などの武道は、武道禁止令により、戦後しばらくの間、国内で禁止されていました。禁止令解除後の昭和30年頃からようやく公けに競技が行えるようになり、銃剣道についても競技普及のための全国組織が昭和31年に誕生。まもなく全国規模の大会が開催されるようになります。以降、武道としての進化を遂げ、現在の銃剣道が形成されました。国体競技としての採用は昭和55年からです。

年間を通した大会の機会

銃剣道の主要大会は例年4月から10月に行われ、少年向けでは「全日本少年少女武道錬成大会」が唯一。

高校生では、宮城県岩沼市で行われる全国高校生大会、全関東高校生大会や各種大会の高校生の部、国民体育大会(国体)少年の部などの機会があります。

ちなみに、千葉県内開催の大会は県民大会が唯一であり、千葉国体が行われた2010年以降、毎年四街道市内で開催されています。

青年及び成年向けの大会の主な機会としては、毎年4月の「全日本銃剣道優勝大会」、8月に連日開催となる「全日本青年銃剣道大会」及び「全日本銃剣道選手権大会」があります。今回ご紹介した少年向け大会の「全日本少年少女武道錬成大会」に続き、8月の以上2大会は、日本武道館で連日開催されます。この他、国体では成年の部があり、近年、銃剣道は隔年開催となっています。

8月5日(金曜日)に開催された「第24回全日本銃剣道選手権大会」には、各県を代表する選手が63名参加し、高松宮杯の獲得を目指し、銃剣道日本一を決める決戦が行われました。千葉県からは錬士六段の栗原惇選手(陸上自衛隊)が出場。試合は山形県の選手と1回戦を戦い、健闘むなしく相手に有効打を2本決められ、敗退しました。

栗原選手は「遠間からの技を中心に試合をしましたが、先に1本取られたところで焦って技を出したところを、さらに狙われてしまいました。調子が良かっただけにとても悔しい」とコメント。

普段は職場である自衛隊での稽古が中心ですが、任務の都合で練習相手が集まらないことも。厳しい稽古環境の中、短時間でも集中した稽古を心掛けているそうです。次の目標は、隔年開催のため今年は銃剣道競技の開催がない国体に代わり、9月に行われる全国都道府県対抗銃剣道大会で「少しでも多く勝ち進むこと」と語る栗原選手。稽古の成果が表れるよう祈ります。

成年の銃剣道日本一が決まる「第24回全日本銃剣道選手権大会」(8月5日)

同大会に出場した千葉県代表の栗原選手の試合の様子

技、防具、木銃

銃剣道の技は極めてシンプルで、「突く」。

上胴及び下胴(胸部分)、喉、小手、肩の5つの各部位を突き、審判に有効と判断されれば一本となります。三本勝負の場合は一本を2回先取した方が勝ちとなります。

肩や小手は、斜めから突いてもカウントになりませんが、剣先が体の中心に向くように突いていれば有効です。剣道と違って面がなく、「打つ」という技はありません。このシンプルさが競技へのとっかかり易さである半面、成人になると、その中身の深化がなければ、なかなか勝てないということになります。

防具はフル装備で剣道の1.5倍程もあります。剣道の防具に加え、指袋、胴の上に着ける「肩」、突きの衝撃を和らげ、隙間から木銃が入りこんでも大丈夫なよう、胴の中に敷かれる「裏布団」が追加され、面や小手(左手のみに装着)も、強い突きに耐えられるよう、強度や形状に特徴があります。未就学児童にはこの重みが過度な負担となるため、装着せずに基本型を競うのが基本となっています。

競技の成り立ちや競技方法などの詳細は、全日本銃剣道連盟のホームページ外部サイトへのリンク参照。

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