新千葉県立図書館・県文書館複合施設建築工事基本設計の概要 令和5年6月 千葉県 ※外観イメージ。 計画している内容については、今後変更になる可能性があります。 【内容説明ここから】 敷地と建物外観のスケッチ。 【内容説明ここまで】 目次 1 施設計画概要 1 (1)施設整備の概要 (2)立地環境 (3)土地利用・配置計画 (4)施設の特徴 2 建築計画概要 2 (1)部門配置図 (2)平面計画 3 構造計画概要 6 (1)構造計画方針 (2)構造設計方針 4 設備計画概要 6 (1)電気設備計画の特色 (2)機械設備計画の特色 5 事業スケジュール 6 【1ページ】 1 施設計画概要 (1)施設整備の概要 新千葉県立図書館では、県立図書館3館体制を見直し、新しい県立図書館1館に資料と人的資産を集約することで、業務の効率化を図りながらサービス向上を目指します。その運営方針として、県内図書館の中枢としての役割、子どもの読書活動推進センター機能、課題解決支援図書館機能、千葉県に関する資料や情報の蓄積・継承、すべての県民が利用しやすく快適な社会教育施設の5つを掲げます。 併設される千葉県文書館は、歴史的に重要な公文書や古文書等資料の収集・整理・保存、県民への情報提供及び情報発信、市町村への知識の伝達・共有の機能と役割を担います。 また、新千葉県立図書館・県文書館複合施設として、図書館・文書館・博物館連携をはじめとする相互連携による機能強化とサービス向上を目指しています。「文化情報資源の集積と活用を通じて、知の創造と循環を生み出し、光り輝く千葉県の実現に貢献する」という基本理念の実現に向けて、千葉県の新たな知の拠点にふさわしい施設の整備を行います。 (2)立地環境 本敷地は、文化・スポーツ・自然が調和した多機能公園として整備されている青葉の森公園内で、西側に県立博物館、南西に芸術文化ホールがあります。南を中心に三方向には公園の緑が広がり、北側は住宅地となっています。 アクセスは、京成千葉寺駅から徒歩20分、又は千葉駅からバスで「中央博物館」で下車し徒歩10分です。車では、千葉東金有料道路千葉東インターチェンジより約6分、京葉道路松ヶ丘インターチェンジを降り約10分です。 図1 計画地の位置 *地理院タイルに測量結果等を追記 【内容説明ここから】 県立青葉の森公園周辺地図。県立青葉の森公園の中に新千葉県立図書館・県文書館複合施設の「計画敷地」が記載されている。 公園の西側には千葉駅、千葉中央駅、本千葉駅、千葉寺駅がある。東側には、千葉東インターチェンジ、松ヶ丘インターチェンジがある。 【内容説明ここまで】 〔図 終わり〕 (3)土地利用・配置計画 公園内の園路を主な動線とし、車両は前面道路(本町星久喜町線)からの出入口を計画します。 利用者の安全性に配慮し、敷地西側へ駐車場をまとめて配置しつつ、道路から公園へ続く歩行者・自転車の動線も計画します。 建物は、公園への眺望を考え、緑が広がる里の森側に配置します。エントランスは、駐車場や公園内からアクセスしやすい南西側に設けます。 図2 配置イメージ *地理院タイルに測量結果等を追記 【内容説明ここから】 新千葉県立図書館・県文書館複合施設の敷地及び周辺地図。 敷地の北側は道路を挟んで住宅街があり、残る三方向は青葉の森公園が広がる。 敷地内は、南の「里の森」側から北西の中央博物館や「北口駐車場」に向かう園路沿いに、駐輪場、計画建物、歩行者出入口、駐車場・駐輪場が並んでいる。 【内容説明ここまで】 (4)施設の特徴 ① 緑の中の情報拠点 青葉の森公園、近隣住宅地の景観等に配慮し、建物は低層で屋根型を持つ形態とします。 閲覧室は公園を見通せる場所に配置し、建物内と公園が視覚的につながるよう配慮します。また、3階の閲覧スペースは、青葉の森公園の景観を享受できる空間としています。 約270万冊を保存できる収蔵能力を確保するとともに、自動化書庫等を設置し、効率的な管理をします。 エレベーター等を設置し上下階の移動に配慮しています。バリアフリートイレや授乳室・子どもトイレなどを設け、安全で安心な利用しやすい施設とします。 ② 文化情報資源を活用した知の創造と循環 個人からグループ利用、閲覧からレファレンスまで多様な場の閲覧スペースを設けます。 県民が、図書館や文書館の資料を活用して調査研究活動を行い、その調査研究活動の成果を発表することができるプレゼン・セミナースペースを設置します。 ③ 持続可能な施設 建物本体の高断熱化や庇による日射負荷低減、環境負荷に配慮した電気・機械設備等の導入により、ライフサイクルコストの低減を図り、ZEB Ready【注釈1】相当の施設とします。 2 建築計画概要 (1)部門配置図 ・利用エリアと業務・保存エリアを明確に区分し、利用しやすい施設とします。 ・1階のエントランスに面して、研修室、展示室、資料デジタル化作業室/プリントアウトルームを配置することで、各室を利用しやすくします。 ・1階の持出防止ゲート内に総合サービスゾーン・障害者サービスコーナー・子どもの読書活動推進センターを配置し、2、3階へのアクセスが容易な一般利用者の階段・エレベーター等を計画します。 ・2階には、一般資料ゾーン、千葉県資料ゾーン、公文書・古文書ゾーンを計画します。 ・3階には、閲覧スペースを計画します。 図3 断面イメージ 【内容説明ここから】 建物を南北に縦割りし、部門ごとに配置した図。 【内容説明ここまで】 【注釈1】:△これは注の内容です。 ゼブレディとは、現行の省エネルギー基準値から、省エネのみで一次エネルギー消費量を50%以上削減できるよう設計された建築物 【3ページ】 (2)平面計画 1階 公園と一体化したエントランスを起点に配置された研修室や展示室等と、乳幼児連れや障害のある利用者などが利用しやすいアクセスの良い空間 (上)図4 1階内観イメージ 【内容説明ここから】 スケッチ。エントランスホールから南側の総合サービスゾーンを見た構図。画面右側から左側に向かって、休憩スペース、窓越しの公園、階段、無断持ち出し防止ゲート、サイネージ、総合サービスカウンター、プリントアウトルームが並ぶ。 【内容説明ここまで】 (下)図5 1階平面図 【内容説明ここから】 南側利用エリア ・公園園路からのアクセス性を重視した施設への出入口を駐車場側に配置。 ・総合サービスゾーンは、来館者の交流が行われる適度に賑わいのある空間。 ・研修室は、成果発表ができる活動の場を提供。 ・公園側に面して適度な賑わいや自然の落ち着きを感じられる子どもの読書活動推進センター。 北側業務エリア ・県内図書館の物流ネットワークの中心として、十分な広さを備えた資料搬送スペース。 【内容説明ここまで】 【4ページ】 (2)平面計画 2階 一般資料ゾーン、千葉県資料ゾーン、公文書・古文書ゾーンを配置し、 知識の集積と新たな知を創造するメインフロア (上)図6 2階内観イメージ 【内容説明ここから】 スケッチ。一般カウンター前から南側を見た構図。画面右側から左側に向かって、自動化書庫、一般カウンター、一般資料ゾーンの書架と3階閲覧席、大階段、一般資料ゾーンの書架が並ぶ。 【内容説明ここまで】 (下)図7 2階平面図 【内容説明ここから】 南側利用エリア ・千葉県資料ゾーン、公文書 古文書ゾーンは、連携を重視した配置。 ・一般資料ゾーンは、各方向や用途に合わせて多様な空間を計画。東側に調査研究活動を行える個室や静寂閲覧席。 ・天井の高さが必要な自動化書庫を中央に配置して周辺の景観に配慮するとともに、収蔵・蓄積された資料が見える象徴的な空間に。 北側保存エリア ・保存エリアを配置し、道路からの騒音に配慮。 西側業務エリア ・文書館執務室 【内容説明ここまで】 【5ページ】 (2)平面計画 3階 南側に広がる四季折々の公園の景観を享受できる多様な閲覧スペースと保存に特化した北側エリア 図8 3階西側内観イメージ 【内容説明ここから】 スケッチ。画面左手前側に3階西側閲覧席で話し合いながら学習する利用者、画面右奥に2階の千葉県資料ゾーン、一般資料ゾーンの書架を見下ろす構図。 【内容説明ここまで】 (上)図9 3階東側内観イメージ 【内容説明ここから】 スケッチ。画面中央の通路を挟み、右側は窓越しに公園の緑を望む閲覧席、左側は2階一般資料ゾーンを見下ろす閲覧席が描かれる。 【内容説明ここまで】 (下)図10 3階平面図 【内容説明ここから】 南側利用エリア ・県民が成果の発表を行うセミナースペースとしても使える階段状閲覧席。 ・閲覧席は、各方向や用途に合わせて多様な空間を計画。 北側保存エリア ・集約配置することで、機能的かつ効率的な保存環境の実現を目指した書庫等。ガス消火設備により火災時の資料損傷リスクを低減。二重屋根・二重壁で断熱効果を高めることで、安定した温熱環境を実現した保存エリア。 【内容説明ここまで】 【6ページ】 3 構造計画概要 (1)構造計画方針 ア 耐震性能 建物の機能・規模に配慮し、耐震安全性の分類におけるⅡ類【注釈2】同等以上の耐震性能を確保できる免震構造とする。 イ 耐風性能 建築基準法・同施行令により定められた計算に基づき、100年に1度発生する強風に対して、建築物の安全性を確保する。 ウ 耐久性能 建物の計画供用期間として80年を想定し、経年や環境条件に拠る影響に対して、十分な耐久性を確保できるものとする。 (2)構造設計方針 供用期間80年の中で、使われ方、需要の 変化が生じることが想定されるため、容易に改修が可能なシンプルで汎用性の高い施設とし、貴重な資料を収蔵する図書館・文書館であることや、来館者が安全・安心に訪れることができる施設を目指し、免震構造として計画する。 敷地面積:18,500㎡程度 延床面積:19,000㎡程度 規模:地上3階建て塔屋1階 構造形式:免震構造 構造種別:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造 構造計画:ラーメン構造 基礎形式:直接基礎 【注釈2】:△これは注の内容です。 大地震動後、構造体の大きな補修をすることなく建築物を使用できることを目標とし、人命の安全確保に加えて機能確保が図られるもの。(出典:官庁施設の総合耐震・対津波計画基準 令和3年版) 4 設備計画概要 (1)電気設備計画の特色 ア 照明設備 昼光利用を行い、照明エネルギーを削減し、閲覧席は手元と空間全体の明るさを確保しながら省エネルギーを図る。 イ 発電設備 非常用発電機を設け、非常時に連続24時間程度の電源供給が行える施設とする。太陽光発電パネルを設置し、再生可能エネルギー利用を行う。 ウ 電気自動車充電設備 利用者用に急速充電器を敷地内駐車場に設置し、充電用電力を安全且つ安定的に供給可能な施設を目指す。 (2)機械設備計画の特色 ア 空調設備 2050年カーボンニュートラルを考慮して省エネ、省CO2〔製作者注:2 は下付き文字。注、終わり〕を実現可能な熱源システムとする。また、図書館・文書館の機能維持に必要な温湿度、空気質を適切に管理できる空調システムとする。 イ 給排水設備 節水型の器具を利用し、水資源の有効利用を図る。給水方式は受水槽加圧給水方式として、屋内配置する。 5 事業スケジュール 図11 ロードマップ 【内容説明ここから】 横棒グラフ。 基本設計:令和3年度から令和5年度 実施設計の契約手続等:令和5年度 実施設計:令和5年度から令和6年度 工事の入札手続等:令和7年度 工事(建設・外構等):令和7年度から令和11年度 開館予定:令和11年度 【内容説明ここまで】 〔図 終わり〕