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更新日:令和2(2020)年11月30日

ページ番号:401695

評価結果について(令和元年度分)|房総のむら指定管理

1.概要

(1)施設名等

施設名

千葉県立房総のむら

指定管理者

公益財団法人千葉県教育振興財団

指定管理期間

平成31年4月1日~平成36年3月31日

評価対象年度

平成31年度

第三者評価の有無(今回)

施設所管課

教育庁教育振興部文化財課

(2)施設の設置目的

設置目的

博物館は、歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管し、及び展示して一般公衆の利用に供するとともに、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行い、併せてこれらの資料に関する調査研究を行うことを目的とする。

指定管理者が行う業務の範囲

(1)博物館事業に関する業務

(2)施設等の管理・運営に関する業務

(3)その他(自主事業)

(3)施設の運営状況

年度

利用者(人)

事業費等の内訳(千円)

指定管理料(A)

その他維持管理費(B)

使用料等県収入(C)

県の収支(C-A-B)

(参考)利用料金

28

239,902

412,400

65,492

825

▲477,067

16,997

29 249,803 412,400

9,990

909

▲421,481

16,882

30 253,240

412,400

3,024

971

▲414,453

18,098

31

216,780

415,400

5,885

673

▲420,612

15,154

2.評価結果

(1)管理運営状況評価

評価項目

評価

評価理由等

管理業務の実施状況に関する事項

施設の設置目的・法令の順守等

A

  • 施設の設置目的や管理基準に従った管理運営が行われ、法令等を遵守して点検等を実施した。自主規程により個人情報の保護も適切に行われた。研修などを通して個人情報の権利・利益を全職員に徹底させている。

安全性の確保

A

  • 危機管理マニュアルを整備し、非常時に対応するための訓練を実施した。また、避難経路を示した案内図を各所に配備した。職員からなる非常時の自営防災班を編成した。
  • 日常点検及び定期点検等が適切に実施された。

適切な管理運営

A

  • 協定書及び管理業務仕様書に沿って清掃や警備等の業務が行われた。
  • 全職員を対象にした研修等を実施し、来館者に対するマナーの向上が図られた。
  • 各職員、体験指導者等による社会的弱者等への配慮、適切な対応が積極的に行われた。
  • 新型コロナウィルスの対策が十分になされている。
  • 受付、案内をする職員のマナーがとても良い。

適切な財産管理

A

  • 資料の貸与等が適切に行われた。
  • 協定書及び管理業務仕様書に沿った設備等の保守点検が適切に行われた。
  • 指定文化財について関係機関との連携により適切に管理された。
  • 廃棄物等の発生抑制(Reduce)、再使用(Reuse)、再利用(Recycle)の3R運動を継続し、環境保全に取り組むとともに、生態調査実施など総合的な自然環境の保全、里山景観の管理を行った。
  • 施設内の清掃が行き届いている。

事業の企画運営に関する事項

事業の実施

A

  • 様々な種類の体験をバランスよく実施し、新規演目を増やすなど来館者の多様なニーズに対応する体制を整えている。
  • 房総のむら、風土記のむら資料館の特徴を活かした企画展等を開催した。
  • 中核的なイベントとして季節ごとの「まつり」を開催し、積極的な広報を行った。
  • 映画等のロケの受け入れ等、施設の魅力発信に努めた。
  • 史跡や指定文化財建造物を活用したイベント・観察会・ガイド事業等を実施した。
  • 令和2年度の資料館大規模改修に係る収益減少等に対応するため予算額と決算額に差が生じた。
  • 「研究紀要」「調査報告書」の刊行等、さらなる調査研究の充実が求められる。

サービスの向上等

A

  • マスコットキャラクター「ぼうじろー」を活用した活動を62件行い、利用者拡大に取り組んだ。
  • 年間400件に及ぶ各種体験事業や、季節ごとの多彩なイベントを実施した。
  • 地域住民を中心としたボランティア活動を推進し地域交流の拠点としての役割を担った。
  • ボランティア活動を積極的に進め延べ64人の登録があった。
  • 調査研究の成果を展示等で公表した。常設展の更新に係る資料調査を実施した。
  • 多数の学校団体の受け入れ、学芸員による出張講座等の学習支援活動を行うとともに、教員向け研修を実施した。

施設の利用状況に関する事項

利用者数の状況

B

  • 台風19号による休館(10月12、13日)および、10月25日豪雨以降の入館者減、新型コロナウィルス感染防止対策のための休館等の影響により、利用人数・体験者数・学校団体数が前年度より減少した。感染拡大防止対策を徹底した形での、体験事業や団体対応の実施方法について検討の必要がある。

利用者増の方策

A

  • イベント等のチラシ作成、各種広報媒体への情報提供、国内向け、海外向け観光旅行商談会へ参加するなど、広報活動を広く実施し、ホームページ・ブログ・ツイッター・メールマガジンなどIT環境を利用した広報を推進した。また、マスコットキャラクター「ぼうじろー」を「県民の日ちばワクワクフェスタ2019」に出演させるなど房総のむらの認知度向上を図った。インターネットによる団体予約システムも継続して運用している。
  • 多言語の案内パンフレットやガイドブックを配布・配架し、外国人来館者の来館促進に努めた。
  • ロケ等により各種メディアへの露出も多く、他施設に類のない広報活動を行っている。
  • さらなる多言語化への取り組みが求められる。

管理運営体制

A

  • 事業、管理の2課体制とし、適切な人員配置を行った。経営アドバイザー会議を設け、事業の点検を行っている。
  • 博物館として必要な学芸員を確保し、技術に精通した職員を適切に配置した。職員を対象とした各種研修を実施し、職員の資質向上に努めている。

収支状況

財務状況

料金収入の実績に関する事項

B

  • 台風19号による休館(10月12、13日)および、10月25日豪雨以降の入館者減、新型コロナウィルス感染防止対策の休館等の影響により、入場者の総数は前年度に比べ14.4%減少し、入場料収入は前年度に比べ16.3%減であった。感染症対策を含めた対応策の検討が必要。

収支状況等

A

  • 委託料等収支は黒字、自主事業等収支は赤字となっているが、全体としては黒字である。
  • 指定管理者が房総のむらの指定管理により得た収益について、公益充実事業として施設等の修繕等を実施した。
  • 施設の不具合の早期発見の体制を整え、不具合が軽微なうちに対処することで経費節減を図った。
  • 指定管理者の財務状況は健全と認められる。

利用者意見の反映

利用者満足度

A

  • 利用者の満足度が高い。特に職員対応への満足度が高い水準にある(「大変満足」50.4%、「満足」26.2%)。
  • アンケート等から利用者の意見収集に努めた。
  • 苦情等への対応は適切に対応した。
  • 利用者満足度を高めるため、各種研修を実施した。
  • アンケートの回収率を高める努力が見られ、利用者の満足度も高かった。

総合評価

良好

  • 管理業務の実施状況及び施設の利用状況については、ほぼ期待する水準である。事業の実施状況及び収支状況についても期待する水準となっている。運営体制、財務状況、利用者意見の反映・利用者満足度についても期待する水準どおりである。
(2)特記事項

特に評価される点

  • 房総のむらの特徴を活かした多様なイベントの開催。
  • 職員に対する利用者満足度の高さ。
  • ロケ等による広報。
  • インターネットによる団体予約システムの運用

次年度以降に向けて改善が求められる点

  • 来館者の様々な利用目的(観光・学習・世代間交流など)や利用者の形態(個人・家族連れ・学校団体ほか)、利用者の各世代のニーズの把握に努め、既存事業の見直しと新規事業の検討を行うことで、リピーターの確保と共に新たな来館者層を開拓すること。特に来場者アンケートについて、回収率の向上を図るとともに、来場者の声を反映したデータが取れるようさらに工夫すること。【継続】
  • 日本博物館協会が提供するガイドラインを基本とした新型コロナウィルス感染拡大防止策を徹底したうえで、諸事業を行うとともに、「新たな生活様式」に沿った形での体験プログラムの提供方法や、新規プログラムについて検討すること。【新規】
  • 企画展開催時を含め各種事業において、風土記の丘エリアと房総のむらエリア相互の来館者の誘導の方策を検討し、調査研究の成果の効果的な発信をおこなうこと。【継続】
  • 地元市町や観光協会・NPO・大学等の各種団体と連携を図り、地域活性化の取組を推進するとともに、地域博物館としての役割(調査、研究、資料収集・保管)をさらに充実させること。【継続】
  • 新任教員等教員向け講習会や研修会等事業の受講者増、広報戦略の見直しを図り、小学校の団体利用の更なる促進と、今まで実績の少ない中学校・高校等の利用促進、利用学校団体の少ない地域(南房地域・茨城県南部)からの利用促進を図ること。【継続】
  • イベント等各種事業において、内容のマンネリ化に注意するとともに、効果的で効率的な広報活動を行うことにより房総のむらの魅力・認知度の向上を推進すること。【継続】
  • 事故や災害発生時の報告を遺漏なく適切に行うこと。【新規】
  • 備品管理については、必要に応じて事務手続き等を適切に実施すること。【新規】

前年度評価で改善が望まれると指摘された点とその改善状況

【来館者のニーズの把握、既存事業の見直しと新規事業の検討、リピーターの確保と新たな来館者層の開拓】

  • アンケートの取得について強化日を求めるなど工夫が見られた。
  • 広報計画に基づき計画的に、学校や旅行代理店等への誘致活動を展開した。
  • 来館者ニーズを取り込んだ新規事業を7演目実施した。

【オリンピック・パラリンピックを見据えた、他施設との連携や、外国人来館者への対応の推進対応】

  • 県立中央博物館と連携してオリンピック・パラリンピックの展示を行った。
  • 成田空港などに多言語対応のパンフレットやチラシを配架した。

【「風土記エリア」と「むらエリア」の相互の来館者の誘導の方策】

  • 資料調査を継続し、展示計画に沿った展示物の作成を推進した。
  • 「風土記エリア」の魅力の一つである龍角寺古墳群をテーマにした企画展を行った。

【地域活性化の取り組みと地域博物館としての役割の充実】

  • 各地域への出張体験、ミュージアムショップでの地域生産物の販売を行った。

【教員向け研修会の見直し、小学校の団体利用の更なる促進と、利用の少ない中学校・高校等や南房地域や茨城県南地域からの利用促進】

  • 教職員のための博物館利用に関する研修を行い、学校向け出張講座を実施した。

【各種事業のマンネリ化の注意と効果的で効率的な広報活動の促進】

  • 新規の体験プログラムの開発を行い、マスコットキャラクター「ぼうじろー」の活用を積極的に行った。

 (3)第三者評価におけるその他の意見

  • 専門性のある人材の確保、業務の継続性の確保の観点から同一指定管理者が一定期間運営することにはメリットがある。
  • マンネリ化を防ぐため、新しい取り組みを積極的に行うように働きかける必要がある。
  • アンケートや市場調査から抽出した利用者の要求と博物館の使命をすり合わせ後者が生きるような企画を進めるべき。
  • 台風、天候不順、コロナウィルスなどの影響を考慮して、利用者数や利用収入については単純な前年度比較ではない新しい評価基準を考慮する必要がある。
  • 台風や、コロナウィルスなどの影響があったにもかかわらず、入館者数の減少は低く抑えられており、努力が見られる。
  • 多くの体験事業や多彩なイベントが行われていることについて高く評価できる。
  • ボランティア研修も積極的に実施し、ボランティア可能な職種を増やし、ジョブローテーションなども検討の必要がある。
  • さらなるリピーターの増加に向けた取り組みが求められる。
  • キャッシュレス化の促進が求められる。
  • 館長は複数年継続してほしい。
  • 正規職員の増員が求められる。

 

お問い合わせ

所属課室:環境生活部文化振興課学芸振興室

電話番号:043-223-4127

ファックス番号:043-224-2851

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