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更新日:令和5(2023)年12月13日
ページ番号:315092
(じんぐうじもんじょ)
県指定有形文化財(古文書)
昭和45年4月17日
香取郡神崎町並木642(神宮寺)・県立中央博物館大利根分館保管
神宮寺は、明治維新後の神仏分離以前は神崎神社の別当寺で、神崎神社と一体となっており、中世から船運の要所として栄えた神崎をはじめ、周辺地域の信仰を集めていた。
大般若波羅蜜多経(大般若経)は、三蔵法師によって漢訳されわが国に伝えられた600巻から成る仏教の経典であり、古代から災いを除き福を招く御利益がある経典として信仰され、各地の寺院や地域で書写や木版で刷られ使用され伝えられてきた。
神宮寺の「大般若派羅密多経」は、全600巻のうち540巻が残っている。元は現在の佐倉市と八街市にまたがって所在した白井庄の六所宮に奉納されていたものが、大永8年(1528)に神宮寺に奉納されたものである。この大般若派羅密多経は、2箱の唐櫃に納められ、この櫃に貞治2年(1363)に六所宮に奉納されたことが刻まれている。写経本の奥書から、遠く広島県から香取・市原・佐倉・八街・東金にわたる写経僧によって貞観年間に写されたものであることがわかる。また、一部は平安時代後期の写経を含み、わずかながら木版印刷のものも含んでいる。これは、経巻の保管利用の過程で幾種類かの大般若経が混在し整えられたためと考えられる。
平安時代から南北朝時代に遡る千葉県内では数少ない資料で、その奥書から当時の仏教活動の様子も知ることのできる貴重な資料である。
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