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更新日:令和6(2024)年2月1日

ページ番号:513342

ちば県民だより(令和4年6月号)4面

日常に潜む食中毒

気温と湿度が上がるこの時季は、食中毒の原因の一つである細菌の活動が活発になるため、県では毎年6月1日から9月30日まで「食中毒注意報」を発令しています。

また、細菌以外にも、食中毒の原因となるさまざまな物質が日常生活の中には潜んでいます。

正しい知識を身に付け、普段からしっかり対策しましょう。

問い合わせ 県衛生指導課 TEL 043-223-2626

食中毒とは

食べ物や飲み物などを介して細菌やウイルス、寄生虫、その他の有毒な物質が体の中に入り、腹痛や下痢、発熱、吐き気などの症状が出る病気のことです。原因となる物質によって、その症状や発症までの時間は異なり、時には命に関わることもあります。

テイクアウトやデリバリー商品にも気を付けよう!

新型コロナウイルス感染症の影響で、食品のテイクアウト(持ち帰り)やデリバリー(出前)の利用が多くなっています。

これからの季節は料理が傷みやすくなるため、次のポイントに気を付けましょう。

  • 食品を購入したら長時間持ち歩かない。帰宅後すぐに食べない場合は、冷蔵庫で保存するなど、常温で放置せず、消費期限前に食べる。
  • 再加熱するときは、中心までしっかり加熱する。
  • 食べる前にはしっかり手を洗う。

(消費者庁「テイクアウト等を利用するときのポイント~食中毒を防ぐために~」を加工して作成)

夏場に流行する食中毒の特徴

食中毒を引き起こす細菌の多くは、湿気を好み、室温(約20℃)で急激に増え始めるため、梅雨時から夏場(6月から9月)にかけて細菌を原因とした食中毒が多く発生します。

また、野外でバーベキューをする機会が増える季節ですが、生肉や生魚、生野菜などには食中毒を起こす細菌(カンピロバクターや腸管出血性大腸菌O157など)が付いている可能性があります。未加熱または加熱不十分な肉やレバーを食べることは避けましょう。

「食中毒予防の三原則」に注意して食中毒を防ぎましょう

1.食品に細菌を付けない

  • 調理前や肉・魚・卵などを触った後は、手をせっけんでよく洗う。
  • 生肉や生魚は、他の食品に触れないように小分けの袋などに入れ保存する。
  • 生ものを扱う箸と、調理後の食品を扱う箸を使い分ける。
  • 調理器具はできるだけ食材ごとに分けて使う。

2.食品に付いた細菌を増やさない

  • すぐに使わない食材は適切な環境で保存する。(目安:冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫はマイナス15℃以下。冷蔵庫に入れるのは庫内全体の容量の7割程度にする)
  • 調理後の食品は常温に長く放置しない。

3.細菌をやっつける

  • 十分に加熱する。(目安:中心部分の温度が75℃で1分間以上)
  • 調理後の調理器具は洗浄し、沸騰したお湯などで消毒する。
  • 生食する野菜や果物などはよく洗い、必要に応じて、食品用消毒液で殺菌する。

食用と間違えやすい植物に注意!

春先から初夏にかけて、山菜狩りや家庭菜園などで、食用植物と間違えて有毒植物を食べたことによる食中毒が多く発生しています。また、農産物直売所や無人販売所などで誤って食用として販売されていた事例もあります。

食用であると確実に判断できないものは絶対に「採らない、食べない、売らない、人にあげない」ようにしましょう。

間違えやすい有毒植物の例

有毒植物名 スイセン、
スノーフレーク
(スズランスイセン)
クワズイモ イヌサフラン
有毒植物の
写真
スイセン、スノーフレーク クワズイモ イヌサフラン
主な
中毒症状
吐き気、頭痛 など 下痢、嘔吐(おうと)、
皮膚炎 など
下痢、呼吸困難、
嘔吐 など
間違え
やすい
食用植物
ニラ、ノビル、
タマネギ など
サトイモ (葉)ギョウジャ
ニンニク、ギボウシ
(球根)ジャガイモ、
タマネギ など

(出典:厚生労働省「有毒植物に要注意」を加工して作成)
※秋には毒キノコを原因とする食中毒が多く発生するので注意が必要です。

アニサキスによる食中毒が毎年多発しています

令和3年度に県内で発生した食中毒のうち、最も件数の多い原因物質がアニサキスで、季節に関係なく年間を通じて発生しています。アニサキスは薄い白色の糸状で、体長は約20ミリメートルから35ミリメートル、サバやアジ、イワシ、カツオ、イカなどの魚介類に寄生するのが特徴です。

症状の特徴

食後、数時間から十数時間で、激しい腹痛、吐き気、嘔吐を起こします。

予防のポイント

  • 鮮魚を丸ごと1匹買ったら、よく冷やして持ち帰り、すぐに内臓を取り除きましょう。また、調理時に見つけたら確実に取り除きましょう。アニサキスは時間がたつと内臓から筋肉に移動するため注意が必要です。
  • 魚の内臓の生食は避けましょう。
  • 十分な冷凍(マイナス20℃で24時間以上)、または十分な加熱(60℃で1分以上)でアニサキスは死滅します。

一般的な調味料(市販の酢や塩、しょうゆやワサビ)ではアニサキスは死滅しません。

(出典:農林水産省「海の幸を安心して楽しむために ~アニサキス症の予防~」、厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」)

食中毒かな?と思ったら

すぐに医療機関を受診しましょう。

激しい嘔吐や下痢などは食中毒の原因物質を外に出そうという体の防御反応です。意識がもうろうとしたり、呼吸が苦しくなったりするなど、症状が重い場合は迷わず救急車を呼んでください。

食品などに関する相談

食品衛生に関する相談や情報提供を行っています。

  • 家庭での食中毒予防や食中毒の発生状況などについて
  • イベントや催事での食品の取り扱い上の注意について
  • 食品衛生についての疑問 など

相談先

県各保健所(健康福祉センター)または食品衛生県民ダイヤル TEL 043-221-6000

県では、この他にも食の安全・安心に関する情報を発信しています。

問い合わせ 県衛生指導課 TEL 043-223-2626

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お問い合わせ

所属課室:総合企画部報道広報課広報班

電話番号:043-223-2241

ファックス番号:043-227-0146

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