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更新日:令和3(2021)年12月22日

ページ番号:347

活動事例紹介「みんなで参加!箸置きづくりで広がるおもてなしの輪」(プロジェクト結)

このコーナーでは、東京2020に向けて、様々な参加やボランティアの取組みを進めている方々や団体、その取組み内容についてインタビュー形式にてご紹介していきます。

今回は、プロジェクト結(ゆい)による「みんなで行うおもてなし」です。お話は会長の小林由佳さんやボランティアスタッフの皆さんにうかがいました。(インタビューは2017年12月に実施したもの。)

まずは「プロジェクト結」の団体や活動内容について教えてください

小林さん「プロジェクト結は、高齢者や障害をお持ちの方など、社会参加が難しい人たちと共に「箸置き」を作り外国人の方にプレゼントすることで、参加者の生きがい作りとなっていくことを目的に活動しています。2016年夏に立ち上がったばかり、ボランティアで運営する任意団体です。プロジェクト結が行う出張ワークショップやイベントに参加して、和紙を使った「箸置き」を作る工程にボランティアとして関わることができるほか、作った箸置きを外国から来た方々にプレゼントするという渡すボランティアの関わり方もあります。」

「千葉市内を中心に、だんだんと県内各地に活動の輪が広がっています。2017年度には千葉県の「ボランティア参加促進事業」の企画提案として「みんなで行うおもてなし」の名称により各地でワークショップを行い、さらなる広がりを作っているところです。」

箸置きはどのように作るのですか

小林さん「和紙を切る、ボンドをつける、結ぶ、ニスを塗る、プレゼント用の袋に入れる…といった複数の工程で作られます。また、メッセージや絵を添えたり、千葉県を紹介する写真を入れたりすることもできます。」

「参加者の方には、これらのうち「自分ができる作業をやっていただく」ことになります。ひとつの箸置きを全部ひとりで作るのではなく、できるところ、得意な部分に関わることで、みんなでひとつの箸置きを作るのです。このように、一人一人の「できること」をつないで共同で作ること、それを外国人の方々にプレゼントすることで、みんなで一緒に楽しみ、達成感を共に味わうことができるのが特徴です。」

参加者でにぎわうワークショップの様子。この日は、千葉ポートタワーにて開催。海辺のお散歩がてら、多くの家族連れが訪れてくれました。

芯に和紙をボンドで貼り付け、結んで形を整えます。結び方ひとつで箸置きに個性が出てきます。

 

「ようこそ、にほんへ」など、お渡しする外国人の方へメッセージやイラストを寄せています。

最後の工程のニス塗り。乾燥させたら、洗っても使える箸置きの完成です。

 

英語で活動の紹介や理念を書いたメッセージカード

お話を楽しみながら気軽に作れるのも良いところ。「2020年、千葉県でどんなスポーツが開催されるか、知っているかな?」

 

団体設立当初から関わる前野由美さんは「2020年に向けて活動をがんばって、作ったものが世界の人に伝わっていく、それが語り継がれていくようになったら」と語ります。

同じく設立当初から関わる工藤和博さんは「元気な女性たちが多い!私はウェブや営業の知識など、私なりの強みでサポートしています」とのこと。写真はワークショップ参加者に「ボランティア参加証」をラミネートしてお渡しする工藤さん。

 

活動が生まれた背景は

小林さん(左写真)「2020年、千葉県に東京オリンピック・パラリンピックがやってきますが、真夏の空の下で活躍する直接的なボランティアのほかに、この貴重な機会に向けて、誰でも参加できる方法はないかと考えたのです。」

「高齢者福祉の仕事をしている関係で、とある高齢者のお宅を訪問しました。その方は茶道をやっていらっしゃるのですが、おもてなしの心遣いがそこかしこに感じられ、箸置きの作り方もその方から教わりました。外出が難しかったり、体が動かしにくくても「できるおもてなしがある」、そうしたヒントをいただいたのです。」

「ちょうどその頃、千葉ポートタワー近くのカフェで「妄想を語る会」というイベントがありました。そこで私が得たばかりのヒントをもとに夢を語りましたら、出会った方々から多くの共感の声をいただき、ではその夢を実現してみようということで「プロジェクト結」の発足にこぎつけたのです。」

活動は今、どのような広がりを見せているのですが

小林さん「プロジェクト結の「誰でも参加できる」という想いに共感していただき、コミュニティカフェや高齢者福祉施設、障害者福祉施設など、さまざまな場面でワークショップが広がっています。プロジェクト結のスタッフが出張して開催することもあれば、各拠点で自律的に運営してくださっているところもあります。」

「たとえば、社会福祉法人で協力団体のひとつ「ディアフレンズ真砂」(千葉市美浜区)さまでは、利用者の方が週1回のワークショップに加えて、フリースペースで常時箸置きづくりができるようにしてくださっています。職員の方が利用者の方々の特徴をよく把握されているので、一人一人の特性に合わせて参加の仕方をバックアップしてくださっています。職員の方いわく「利用者の方にとって、何かの役に立っている、作ったものが届いている、ということがちゃんとわかることが、モチベーションにつながっているのだと思います」とのこと。利用者の方が描いた絵を一緒に入れてくださるのですが、その絵がまたとても素敵なんです。」

「本日は、単独でワークショップを実施していますが、他のイベントとコラボレーションして開催するなど、多くの方々に機会を知ってもらい、気軽に参加してもらえる空間を増やす工夫をしています。」

県内の観光地などの写真をプレゼント用の袋に入れて差し上げています。写真もボランティアの方が撮影。

メッセージや写真と一緒に、丹精込めて作った箸置きを入れ、袋詰めします。

「また、作った箸置きをプレゼントする「渡し隊」も随時募集しています。たとえば、千葉ポートタワーさまや、鴨川市観光協会さまなど、外国人の方がいらしたときに箸置きをプレゼントしてくださっています。箸置きを受け取った方からの感想のコメントを、動画や写真と一緒にフェイスブックなどでご紹介させていただいています。」

「八千代市の「さわ田茶家」さまでは、外国人のお客様に対して、お食事の提供時に箸置きを添えてくださったり、お帰りの際に箸置きをプレゼントしてくださったりしています。プロジェクト結の箸置きは口に入っても大丈夫なニスを使っていますし、洗って何度も使うことができるんです。」

「このように、作る、メッセージを添える、渡すといった様々な形で関わることができるのです。」

今後の活動について展望を教えてください

小林さん「プロジェクト結は、本当に多くの方々の「応援」や「参加したい」という気持ちに支えられて、広がりを見せている活動になります。「みんなで行うおもてなし」としてはワークショップを年間5回実施していますが、1回目、2回目に参加された方が、今では作り方を教える側のボランティアとして参加してくださっています。ボランティアの方自身も、高齢で体に不自由を抱える方もいらっしゃったりしますが、「後期高齢者でも元気に来ちゃったわよ」なんて冗談を言いながら、大いに活躍いただいています。「一人ではできないけれど、支えあえばできることがある」。一人でも多くの方々に、2020年に向けて、日本のおもてなしの心を伝える活動に参加いただけたら嬉しいです。目標のおもてなし数は20200個。ゆるやかに、でも着実に、おもてなしの輪が広がっていくことを願っています。」

次回「みんなで行うおもてなし」ワークショップのお知らせ【イベントは終了しました】

日程:2018年2月24日(土曜日)13時30分~15時30分

会場:みんなの広場(千葉市緑区おゆみ野3丁目40-8 河野ビル101号)※JR鎌取駅南口から徒歩8分程度

申込:不要。会場にそのままお越しください。どなたでも参加いただけます。

参加費:無料

団体情報

プロジェクト結ホームページ外部サイトへのリンク

プロジェクト結フェイスブックページ外部サイトへのリンク

※活動の目標を達成し、団体は2021年11月に解散し、活動は終了しています。

お問い合わせ

所属課室:環境生活部県民生活課県民活動推進班

電話番号:043-223-4147

ファックス番号:043-221-5858

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