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ホーム > くらし・福祉・健康 > くらし > NPO・ボランティア > 東京2020に向けたボランティア関連情報 > 活動事例紹介~東京2020に向けて、様々な取組みを進めている方々や団体をご紹介~ > 事例紹介「2020ちばおもてなし隊」による若者のチャレンジを応援(特定非営利活動法人生涯学習応援団ちば)
更新日:令和3(2021)年12月22日
ページ番号:348
このコーナーでは、東京2020に向けて、様々な参加やボランティアの取組みを進めている方々や団体、その取組み内容についてインタビュー形式にてご紹介していきます。
初回は、特定非営利活動法人生涯学習応援団ちばによる「2020ちばおもてなし隊」です。お話は事務局長の高橋さんにうかがいました。(インタビューは2017年8月に実施したもの。)
高橋さん(右写真)「生涯学習応援団ちばは、生涯学習や社会教育を推進することを目的に平成19年に発足しました。千葉の特性や専門人材を活用したプログラムの企画運営などの事業を行っています。」
「主に考古学や歴史をテーマにした「リレー塾」や会員向けの研修旅行、「マンガdeおんじゅく」という、子どもゆめ基金(青少年教育振興機構)を活用し、御宿町の地域おこしの一環として子どもたちがマンガを描きながら楽しく地元のことについて学ぶ活動などが主な活動です。県立房総のむらの毎年恒例行事「むらの縁日・夕涼み」にも体験事業の実施で協力しています。」
「そして、平成26年度(2014年度)から、千葉県の「ボランティア参加促進事業」による企画提案として、「2020ちばおもてなし隊」を実施しています。」(ページ上の写真は、オリンピック・パラリンピックに、ボランティアなどの活動をとおしてどのように関わることができるか、参加者が話し合っている様子)
高橋さん「千葉県にやってくる東京オリンピック・パラリンピックでは、ボランティア活動のまさに中心的な世代として、高校生や中学生、大学生が活躍してほしいと考えています。そこで、彼らがオリンピックやパラリンピックについて自ら学び、関心や参加意欲を高めて積極的にボランティアに参加したり、オリジナルのアイデアに基づく企画を行ったりすることで、若い世代のボランティアの人材が育っていくことを目的としています。」
「初年度の2014年は「千葉のクール発信」の標題のもと、県内の高校生に集まってもらってフェスタを開催し、パネルディスカッションや日頃の活動のポスター展示などをとおして、おもてなしや千葉の魅力発信について考える機会としました。」(写真は会場を埋め尽くすフェスタの様子(2015年1月))
「続く2015年は実際におもてなし活動を実践した年になります。世界陸上北京大会の事前キャンプやIWBFアジアオセアニアチャンピオンシップ(車椅子バスケットボール)がこの年の夏から秋に開催され、それらの機会を活用して、日本文化紹介や試合中のアトラクションに300人を超える中高生が参加しました。“参加したい、参加しやすい”おもてなし活動の形を実践的に考えるという、おもてなし隊の「ファーストステージ」となりました。」
世界陸上北京大会の事前キャンプ期間中、アメリカ陸連が主催した小学生対象陸上教室プログラム(成田市にて)の様子。高校生ボランティアが運営ボランティアとして参加。他にも、語学ボランティアやチーバくんのマスコット制作など、様々な形でおもてなし隊が活躍(2015年8月)
車椅子バスケットボールの国際大会として千葉市で行われた「2015IWBFアジアオセアニアチャンピオンシップ」(2015年10月)では、語学や運営ボランティアのほか、開閉式司会、ハーフタイムショーなどでのアトラクションとして複数学校の生徒たちが参加。
「2016年はオリンピック・パラリンピックイヤー。この年はおもてなし隊の「セカンドステージ」として、選手との交流や競技体験などをとおして、特にパラリンピックに興味を持ってもらう3つのコースを用意しました。コース1では講義やグループディスカッションで構成する3回の座学、コース2では成田空港でリオパラリンピック出場選手を横断幕や演奏で激励し、コース3では競技体験会で実際に体を動かしてもらいました。締めくくりには、全体交流会にて、大学生のファシリテーションのもと、中高生や大人も入り混じって、千葉県の2020年のおもてなし活動のアイデアを発想し、グループごとに提案内容の発表を行いました。」(写真は、成田空港でのパラリンピック出場選手のお見送りの様子(2016年8月))
「今年、2017年は「チャレンジステージ」として、“参加と繋がり”をテーマとして発展的な活動につなげているところです。この夏、7月29日には、セカンドステージで出てきた提案の一つを取り上げ、「街の魅力・バリア点検隊」を実施しました。東京2020大会会場となる幕張メッセ周辺エリアを中高生が実際に歩いて回り、バリアフリーや新たな街の魅力を発掘しようというものです。9月23日にはこの発見にもとづいた報告会も千葉市内で実施する予定です。会場周辺では、市や県、民間企業など、さまざまな機関が施設や道路の管理者となっています。こうした学生の目線による発見から新たな気づきが得られたらよいと思います。」
「街の魅力・バリア点検隊」(2017年7月末)では、50名以上の中高生が参加。5コースに分かれて幕張メッセ周辺エリアを点検して歩いた。
点検隊による発見は映像記録としてもまとめている。9月23日(土曜日)に開催された報告会(千葉市内)では、映像による報告やお手製のマップにより、学生目線での提案が行われた。
高橋さん「おもてなし隊の活動はさまざまな協力団体に支えられていますが、2016年度から協力していただいている「学生団体おりがみ」の皆さんの力は効果を発揮しています。学生団体おりがみは2014年に千葉大学生を中心に結成され、東京2020大会を学生の視点で盛り上げようという団体で、現在は34大学の120人以上の大学生が参加しているそうです。こうした年の近い大学生の先輩に教えてもらいながら共に活動することは、後輩世代にとって憧れの存在として大きな刺激となっています。」
学生団体おりがみの大学生たちがファシリテーターやアドバイザーとしてとして参加者の子どもたちや中高生を優しくサポート(白井市社会福祉協議会主催「2017サマースクール」での様子。オリンピック・パラリンピックについての○×クイズを進行)
ちばおもてなし隊の詳細は年次報告書に詳細にまとめられており、モデルとして取組みを進めたい際には参考とすることができる。(生涯学習応援団ちばのホームページ「2020ちばおもてなし隊」よりダウンロード可)
「また、主に中高生をターゲットとした活動をとおして、学校の先生との深いつながりが出てきているということを実感しています。先にお話しした点検隊の報告会もそうですが、映像やマップづくりによる発表の手法、おもてなしや共生社会としての学びへの視点など、おもてなし隊の活動にはモデル的なフレームとして活用してもらえる手法がつまっていると思うので、そういった手法をぜひ多くの場面で活用してもらえたらと思います。」
高橋さん「今、おもてなし隊で活躍してくれている生徒さんたちが、まさにオリンピックのときに大学生くらいの年齢になります。彼らが、この活動の経験をもとに、2020年、大いに活躍してくれたらうれしいですね。ふだん、自分たちがやっていることをもとに、上手に工夫することで、簡単に取り組めるボランティアやおもてなしの活動につながるんだ、そういう気付きをうながしていきたいです。」
「これから、さらに若い世代の活躍の場を広げていけるように、より多くの学校、生徒さんに参加してもらえる仕組みが作れればと思います。応援団の役割はまさに“つないでいくこと”と認識しています。いろんな世代や機関、講師になってもらう方や支援する大人も含めて、つなぐことで生まれることがたくさんあります。今年度冬には一般の方にも広く参加していただけるフォーラムを開催したり、来年県内で開催される世界女子ソフトボールの機会を活用するなどして、いろんな方々が応援やおもてなしの活動において協働するチャンスを作っていきたいですね。」
「さいごに、生涯学習応援団ちばは、今年で誕生して10年目になります。人生100年時代をどう生きるか。こうしたテーマでも記念となるおもしろい活動ができたらよいと思っています。」
※過去の取組みについての詳細な報告書がダウンロードできます。
住所:千葉市稲毛区小仲台6-18-1 稲毛第一パレス1101号
電話・ファックス:043-304-5545
Eメール(ちばおもてなし隊活動専用):2020chiba.omotenashi@gmail.com
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