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更新日:令和5(2023)年6月2日
ページ番号:4643
千葉県感染症情報センターとは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」による施策として位置づけられた感染症発生動向調査により得られた情報を集計・分析するとともに、情報提供・開示するため、千葉県衛生研究所に設置されています。
週報/月報/新型コロナウイルス感染症/梅毒/腸管出血性大腸菌感染症/インフルエンザ/感染性胃腸炎/麻しん/風しん/リンク
※令和5(2023)年5月31日に公表した週報(第21週)において、新型コロナウイルス感染症に関するデータのうち、保健所別の定点当たり報告数に複数の誤りがありましたので訂正いたします。
2023年第21週(2023年5月22日~2023年5月28日)(修正版)(PDF:825.5KB)
(訂正箇所)県内保健所管内別の新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数のうち、第21週の習志野保健所及び君津保健所の数値
2023年5月22日から2023年5月28日までの期間(2023年第21週)の千葉県結核・感染症週報を掲載しています。
※過去の注目疾患:2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年
※過去の週報:2012年~2016年週報、2017年週報、2018年週報、2019年週報、2020年週報、2021年週報、2022年週報、
2023年第21週に県内医療機関から6例の腸管出血性大腸菌感染症の届出があり、本年の累計は28例となった。第21週時点では、2018年以降で最も多い累計数となった(図1)。例年、小児から高齢者まで幅広い年齢層の報告がある(図2)。また、第21週には、本年1例目となる溶血性尿毒症症候群(HUS)が報告された1)。
腸管出血性大腸菌感染症の原因菌はベロ毒素(VT)を産生する大腸菌である。腸管出血性大腸菌は家畜等の腸管内に生息しており、感染経路は糞便に汚染された食品や手指などを介した経口感染である。少ない菌数(50個程度)で感染が成立するため感染が拡大しやすい。
症状は無症候性から軽度の下痢、激しい腹痛、頻回の水様便、さらに著しい血便とともに重篤な合併症を起こし死に至るものまで様々である。多くの場合、3~5日間の潜伏期を経て、激しい腹痛を伴う頻回の水様便の後に血便となる。発熱は軽度で37℃台である。血便の初期には血液の混入は少量であるが、次第に増加し、典型例では便成分の少ない血液そのものという状態になる。有症者の6~7%において、下痢などの初発症状発現の数日から2週間以内にHUSまたは脳症などの重篤な合併症が発生する。HUSを発症した患者の致死率は1~5%とされている2)。
予防の方法として、食品を介した経口感染(食べ物から人への感染)に対しては、食肉類は中心部までよく加熱する(中心部が75℃1分間以上の加熱)、生肉を触った後の手指、調理器具はよく洗浄して消毒する、まな板等の調理器具は用途別に使い分ける、生肉を取り分ける箸(トング)と焼きあがった肉を取り分けたり食べたりする箸(トング)を使い分ける、加熱せずに食べる野菜や果物は十分に洗浄し、必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌することが重要である3)。
手指を介した経口感染(人から人への感染)に対しては、手洗いが最も重要である。排便後や食事前はもちろんのこと、特に下痢をしている乳幼児や高齢者の世話をする際には、使い捨て手袋を用い、作業後には石けんと流水でよく手を洗う。少量の菌数で感染が成立するので、乳幼児や高齢者が集団生活を行う場合や家庭内などでは二次感染の防止が重要である4)。
≪引用・参考≫
1)千葉県健康福祉部疾病対策課:腸管出血性大腸菌(O157)による溶血性尿毒症症候群(HUS)の発生について(令和5年5月29日)
4)厚生労働省:一次、二次医療機関のための腸管出血性大腸菌(O157等)感染症治療の手引き(改訂版)
2023年第21週に県内の小児科定点医療機関から報告された感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、前週(2023年第20週)の7.33(人)から増加し、7.88(人)となった。4週連続で過去5シーズンにおける最も高い定点当たり報告数となった(図3)。
今シーズンは県内でノロウイルスやサポウイルス、アデノウイルスによる集団発生事例が複数確認されている。乳幼児や高齢者等では、嘔吐、下痢によって脱水症状になることや、体力を消耗することがある。特に高齢者では嘔吐物による誤嚥性肺炎を起こすこともあり注意を要する。
現在ノロウイルス・サポウイルス・アデノウイルスによる感染性胃腸炎に使用可能なワクチンはない。また、消毒用エタノールのみでは十分な効果を期待できないことから、感染を予防するためには、食品類の十分な加熱、石けんと流水による手洗いの励行、嘔吐物・糞便等の迅速かつ適切な処理(使い捨てのガウン(エプロン)、マスクと手袋を着用する、飛散しないようペーパータオル等で静かにふき取る、市販の凝固剤等を使用する等)及び次亜塩素酸ナトリウム等による汚染区域の消毒が重要となる。手指に付着しているウイルスを減らす最も有効な方法は石けんと流水による手洗いである。調理や食事の提供を行う前、食事の前、トイレの後は必ず手洗いを行う。また、手袋をしている場合であっても、嘔吐物・糞便等の処理やオムツ交換を行った後は必ず手洗いを行うことが重要である1)。
≪引用・参考≫
2023年21週の県全体の定点当たり報告数は、前週の3.97人から増加し5.21人であった。県内16保健所全ての管内から報告があった。
図:県内保健所管内別の新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数
RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎、インフルエンザ、急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)※の5週間分の保健所別の定点当たり報告数のグラフを掲載しています。
※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は第19週分から掲載
2023年4月の千葉県結核・感染症月報(2023年18週週報)を掲載しています。
2023年21週の県全体の定点当たり報告数は、前週の3.97人から増加し、5.21人であった。
県衛生研究所は、国立感染症研究所と協働で、県健康福祉センター(保健所)(千葉市・船橋市・柏市除く)等から収集した検体について新型コロナウイルスのゲノム解析を行い、ウイルスの変異状況を調べています。
その状況についてお知らせします。
2023年5月8日までの感染者の発生状況について(県庁ホームページ)
保健所への報告は、報告様式1(小児科定点・インフルエンザ/COVID-19定点用)又は報告様式2(インフルエンザ/COVID-19定点用)をお使いください。なお、集計様式2は、保健所への送付は不要です。
オンライン報告を希望される場合、こちらから手続きをお願いします(県庁疾病対策課ホームページへ)
千葉県では2023年21週に3例届出があり、累計は180例となった。
2022年は1999年の現行感染症サーベイランス開始以降最多となる337例の届出があった。本年もそれを上回る規模で患者が報告されており注意が必要です。
詳細は以下の発生状況を参照いただきたい。
2023年21週までの県内の梅毒発生状況について掲載しています。2021年、2022年については以下に掲載しています。
千葉県では、2023年21週に6例届出があった。2023年の累計は28例となった。
2023年21週までの県内の腸管出血性大腸菌感染症発生状況について掲載しています。2010年から2022年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2022年1~52週)(PDF:249.1KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2021年1~52週)(PDF:270.2KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2020年1~53週)(PDF:250.6KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2019年1~52週)(PDF:240KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2018年1~52週)(PDF:242KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2017年1~52週)(PDF:254KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2016年1~52週)(PDF:145KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2015年1~53週)(PDF:233KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2010年~2014年)(PDF:224KB)
- 全国の発生状況(国立感染症研究所)
2023年21週の県全体の定点当たり報告数は、前週(2.22)から減少し、1.85となった。
2022/23シーズンの県内のインフルエンザ発生状況について掲載しています。2015/16シーズンから2021/22シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。
2023年21週の県全体の定点当たり報告数は、前週(7.33)から増加し、7.88であった。
2022/23シーズンの県内の感染性胃腸炎の発生状況について掲載しています。2016/17シーズンから2021/22シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。
千葉県では、2023年21週に届出はなかった(2023年5月31日現在)。2023年の累計は0例である。
2023年21週までの県内の麻しんの発生状況について掲載しています。2008年から2022年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
国内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種をご検討ください。また、発疹、発熱などの麻しんのような症状がある場合は、麻しんの疑いがあることをかかりつけ医または医療機関に電話等で伝え、受診の要否や注意点を確認してください。詳細については、下記ホームページをご参照ください。
千葉県では、2023年21週に届出はなかった(2023年5月31日現在)。2023年の累計は0例である。
2023年21週までの県内の風しんの発生状況について掲載しています。2008年から2022年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
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