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報道発表案件

更新日:令和3(2021)年7月29日

ページ番号:452506

アクシデントに対する調査の実施状況について(包括公表)

発表日:令和3年7月28日
病院局経営管理課

県立病院では、アクシデントが発生し、医療法第6条の10に該当すると判断した場合や、明らかに誤った医療行為又は管理に起因する、又はその疑いが否定できないと判断した場合、その他、再発防止の観点から調査が必要と判断した場合は、調査委員会を設置して調査することとしています。

このうち明らかに誤った医療行為又は管理に起因するもの以外の事案について、毎年1回、包括的に公表しています。(明らかに誤った医療行為又は管理に起因する事案で、公表の同意が得られたものは、随時「個別公表」することとしています。)

この度、調査報告書がまとまり、家族説明が終了したものについて、以下のとおり公表いたします。

1.公表同意を得られた事案(明らかに誤った医療行為又は管理に起因するもの以外の事案)

 

病院名

発生年月日

概要 調査結果

 

循環器病センター

R1.5月発生

 

R1.6月

医療事故調査・支援

センター報告

 

R2.8月 遺族説明報

 

【処置後翌日死亡事案】

内頸静脈から中心静脈カテーテル挿入処置において

気胸を合併し、ドレーン挿入により一時的に改善し

たものの、翌日緊急性気胸となり死亡した事案。

 

死因は、緊張性気胸に伴う呼吸不全、循環不全によるものと判断された。内頸静脈からの穿刺は妥当であったが、中心静脈カテーテル挿入後、気胸を合併し、胸腔ドレーンを挿入したが、十分な効果が得られず緊張性気胸となり死亡した。

再発防止策として、(1)内頸静脈穿刺における手順の規定(2)合議による中心静脈穿刺の適応を決定(3)穿刺手技の統一があげられた。

胸腔ドレーン留置も、穿刺部位の事前の検討と、ドレナージが不十分な場合は原因の考察が求められる。

緊張性気胸に対応できる高次救急医療機関との連携も考慮する必要がある。

 

※「院内事故調査委員会報告書」(PDF:485.5KB)

循環器病センター

R1.11月発生

 

R1.12月

医療事故調査・

支援センター報告

 

R3.6月遺族説明

【術後19日目の死亡事案】

ファロー四徴症の患者に予定手術と異なる術式を

施行した。

手術後、両心不全によると思われる致死的不整脈

を発症し、低酸素脳症を併発した。体外式模型人

工心肺(ECMO)を装着し心不全の改善は得られた

が、低酸素脳症に起因する脳幹機能障害から死亡

した事案。

死因は、両心不全と致死的不整脈による低酸素脳症と考えられる。

治療戦略に難渋する先天性心疾患の患者であったが、診断、検査、手術、術後の治療など、その手技は適確に施行されていた。

しかし予見された不具合に対して早期に発見して可及的速やかに対応する体制が必要である。

再発防止策として、(1)経験豊富な他施設とのコラボレーション(2)心臓血管外科と小児科・他職種とのコミュニケーション強化(3)方針転換に対する家族への説明(4)術後の管理体制の構築があげられた。

※「院内事故調査委員会報告書」(PDF:999.5KB)

2.公表同意が得られなかった事案

調査委員会を設置し、報告書を作成して家族説明を行ったものの、全ての項目で公表同意が得られなかった事案は3件でした。

(参考)

○医療法第6条の10

病院、診療所又は助産所(以下「病院等」という。)の管理者は、医療事故(当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であって、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかったものとして厚生労働省令で定めるものをいう。)が発生した場合には、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なく、当該医療事故の日時、場所又は状況にその他厚生労働省令で定める事項を第6条の15第1項の医療事故調査・支援センターに報告しなければならない。(以下略)

○院内医療事故調査委員会の設置等

出典:千葉県病院局医療安全管理指針 第12 抜粋
1 事故調査委員会の設置
(中略)
(3)病院長は、アクシデントを医療法第6 条の10 に該当すると判断した場合は、医療事故
調査・支援センターへの報告に報告した上で、事故調査委員会を設置して調査を実施する。
(以下略)

○医療安全調査委員会の設置等について

出典:千葉県病院局医療安全管理指針 第13 抜粋
1 安全調査委員会の設置
病院長は、インシデント・アクシデントが次に該当すると判断した場合は、原則として安全調査委員会を設置して調査を実施する。
(中略)
(1) アクシデントが発生した場合であって、医療法第6 条の10 に該当しないと判断した事案で、医療安全管理委員会が、『明らかに誤った医療行為、又は管理に起因する事案』である、または『その疑い』を否定できないと判断したとき
(2) その他、外部委員を交えてインシデント・アクシデントの発生要因を客観的に分析・究明することが、将来の類似事案の再発防止等の観点から必要と判断したとき
(以下略)

○患者・家族の同意が得られない場合の公表内容について

出典:県立病院におけるインシデント・アクシデントの公表基準3(2)抜粋
3 公表内容
(中略)
(2)患者・家族の同意が得られない場合の公表内容公表について、患者・家族の同意が得られない場合は、以下の内容にとどめる。ただし、患者・家族の同意を得られない項目については非公開とする。

  • 発生場所(「千葉県立病院」のみ)
  • 発生日(「年月」のみ)
  • インシデント・アクシデントの領域(例:薬剤に関連する事故・輸血に関連する事故等)

(以下略)

お問い合わせ

所属課室:病院局経営管理課医療安全安心推進室

電話番号:043-223-3975

ファックス番号:043-225-9330

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