ここから本文です。

更新日:令和5(2023)年2月13日

ページ番号:2846

音声機能障害、失語症、吃音などのある人【障害のある人に対する情報保障のためのガイドライン】

言葉を発する際の障害として、音声機能障害、失語症、吃音などがあります。

音声機能障害

音声機能障害とは、喉頭(のど)や発声筋等の音声を発する器官に障害があるため、音声や発音、話し方に障害がある状態のことです。

例えば、無喉頭、がん等による喉頭の摘出手術、発声筋麻痺などにより音声が出ない場合などがありますが、訓練により食道発声をしたり、人工喉頭を使用したりして会話ができるようになる人もいます。また、肢体不自由の状態にある人の中にも、発語にかかわる運動機能の障害によって話し方が不明瞭になる人がいます。

失語症

失語症は、脳の言語中枢が脳梗塞等の脳血管疾患や頭部外傷などにより損傷されることによって起こる言語障害です。話すことだけではなく、聞いて理解する、読む、書くなど、言語を使用するすべての活動に障害が起こりますが、脳の損傷部位や広がりにより、症状や重症度は異なります。複雑な内容や長い文章は理解されにくく、仮名より漢字の方が理解されやすいのが一般的です。言いたい言葉が思い浮かばなかったり、違う言葉を言ってしまったりする場合は、聞き手が選択肢を示したり、「はい|いいえ」で答えられる質問をしたりすると、意思表示が容易になります。また、話し言葉だけに頼らないで、身振りや文字、絵、カレンダーや地図を利用すると、コミュニケーションがとりやすくなります。

吃音

吃音とは、話し言葉がなめらかに出ない状態のことです。吃音の症状には、音の繰り返し(連発)、引き伸ばし(伸発)、言葉を出せずに間が空いてしまう(難発・ブロック)などがあります。

吃音の状態には波があり、比較的スムーズに話せるときもあれば、言葉が出にくくなるとき、出なくなるときもあります。他の人から注視・注目されるなどの緊張も影響します。二次障害として、社交不安障害を生じることがあります。

主な特性と配慮のポイント

  • 外見からだけでは、発語に支障があることは分からない場合が多い。また、障害の内容が詳しく知られていないこともあり、違和感を抱かれたり、不適切な対応をされてしまったりすることがある。
  • 音声機能障害のある人との会話は、静かな場所で対応し、落ち着いて話せるように、ゆっくりと話しかける。五十音表や筆談が利用できる人もいる。ファックスや電子メールで遠隔地の障害のある人ともやり取りができる体制を整える。
  • 失語症の人は、右半身の麻痺や右側に注意が向きにくい症状(右側の半側空間無視)を合併する場合がある。失語症の人と会話するときは、ゆっくり話す、表情を見て話すことを心がける。社会性や状況判断能力、記憶は保たれているので、場にそぐわない発言があったときは、それは本当に言いたかったことなのか、言われたことが正しく理解できていたのかを確認することが必要である。仮名より漢字のほうが理解されやすく、五十音表は使えない。
  • 人工喉頭や食道発声を用いる人は、喉や首に器具や手を当てるために片手を常に使用している場合が多く、特に電話でメモを取ることが難しい。

前のページ次のページ

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

電話番号:043-223-2338

ファックス番号:043-221-3977

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?