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更新日:令和3(2021)年12月1日
ページ番号:2663
中学生部門
社会福祉法人千葉県身体障害者福祉協会理事長賞
麗澤中学・高等学校1年
土井 七々波(どい ななみ)
私の親戚にダウン症の子がいます。その子は私より少し年上の高校生で、ときどき私の家にあそびに来ます。今でこそお互いの気持ちを理解し合って楽しく過ごすことができていますが、出会ったばかりの頃はどう接したら良いのかが分からなくて少しとまどいました。おしゃべりをすることができないので、なかなか意思疎通ができませんでした。それでも、彼女は身振り手振りやジェスチャーなどで一生懸命に自分の気持ちを私に伝えようとしてくれました。そんな努力もあって、複雑なことはうまく伝わらなかったりしましたが、ある程度のことは伝え合えるようになりました。そして、気持ちが伝わるようになったことで、二人の時間が以前よりずっと楽しくなりました。
私のように障がいのある人とどのように接したらよいのか分からず、とまどう人は多いと思います。しかし、実際に接してみると、一緒にあそんだり、楽しく過ごすことができるし、教えられることもたくさんあります。私は彼女から障がいがあっても負けずに毎日を明るく楽しく過ごすこと、自分の体全体で思いを表現することのすばらしさを学びました。彼女はいつも笑顔で私に接してくれるし、伝えたいことを手、表情など体全体で伝えようと努力してくれます。私も彼女とコミュニケーションをとるために、一生懸命に理解しようと努力します。だから、私達の間にはある種の絆が生まれているように思います。
しかし世の中をみてみると、どうでしょうか。障がいのある人に対する理解は、まだ足りないように思います。最近では中央省庁が雇用している障がい者の人数を水増ししていた問題が明るみに出ました。障がいを乗りこえて社会に出ようとしている人もたくさんいるはずです。まだ世の中では障がいを持つ人への差別が根強く残ってしまっていると思います。
私は障がいを持っているから、という理由で色々なチャンスをうばわれることはまちがっていると思います。反対にそのようなハンデを背負っている人には、私達がサポートすることが必要です。自分はできる、という経験をすれば自信にもつながるし、まだまだ可能性は増えていくと思います。障がいを持つ人と持たない人が一緒に仕事をしたりするのは私が思っているよりもずっと大変なことだと思います。しかし、そこで投げ出してしまってはお互いを理解することはできません。心でつながってみないと分からないこともたくさん存在しています。
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