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更新日:令和3(2021)年12月1日
ページ番号:2646
小学生部門
千葉県知事優秀賞
学校法人暁星国際学園暁星国際小学校3年
猪瀬嶺生(いのせれいき)
夏休みに、ぼくの友だちのなつきくんとなつきくんのお母さんがぼくの家へとまりに来ました。なつきくんのお母さんの名前は「さっちゃん」といいます。さっちゃんとぼくのお母さんは同じ会社につとめていますが、お母さんがてんきんになったので、少し遠くに住んでいます。
さっちゃんは、目があまりよく見えません。お母さんと出会ったわかいころは、僕たちと同じ様に見えていたけれど、だんだん視界がせまくなってしまい、今では、目の前の一部分しか見えません。いつも白いつえをもって歩いています。
四人ででかけるとき、いつもお母さんとさっちゃんはうでを組んで歩いています。お母さんは、
「エレベーターにのるよ。」
「右にまがるよ。」
「階段をのぼるよ。」
「だんさがあるよ。」
などと声を出して合図をします。さっちゃんにとって音や声は危険を回ひするために大切なのだと思いました。
なつきくんは、さっちゃんが一人でいると、うでをつかんで、
「こっちだよ、こっちだよ。」
と安全な方へつれていきます。お母さんとなつきくんの様子を見てぼくにできることはないかなあ、と考えました。
ぼくにできることはなるべくたくさんのじょうほうをつたえる事だと思いました。フードコートでさっちゃんがひとりで待っているせきへぼくがもどったとき、
「ただいま。すごくこんでいるから、母さんもなつきくんもまだだよ。」
というと、さっちゃんは、
「あ、そうなんだ。ありがとう。」
とうれしそうに言ってくれました。ぼくにできるこんな小さいことでもさっちゃんはよろこんでくれたのです。その様子を見てぼくもうれしくなりました。
ぼくはまだ体が小さいので大人のように、体の不自由な人をたすけることはできないけれど、ぼくにできる少しのことが、障がいのある人の役に立ったらいいと思います。さっちゃんのようにまわりの人のサポートで、わらいながら楽しくすごせる社会になるといいと思います。
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