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更新日:令和3(2021)年11月30日

ページ番号:2629

みんなが好きなお兄ちゃん(平成27年度心の輪を広げる体験作文入賞作品)

みんなが好きなお兄ちゃん

小学生部門

千葉県知事優秀賞

千葉県印西市立いには野小学校3年
中須賀 栞(なかすか しおり)

お兄ちゃんは、あまい物が大好きです。わたしが手作りしたバレンタインのハートのチョコレート。両手でさわりすぎて、とけかけたんだって。ぐにゃぐにゃになってしまったのを、おばちゃんが一口ずつあげたって言ってました。にっこりわらいながら、おかわりちょうだいって、おねだりしたそうです。がんばって作って、よかった。

はじめてお兄ちゃんに会ったのは、千葉に引っこしてきた三年前。こわい人だと思いました。どんな人なのか、よくわかりませんでした。お話もしてくれないし、きゅうにわたしのカバンを取ったり、声を出したりして、びっくりしました。

でも、お兄ちゃんやおばちゃんと何回も会ううち、お兄ちゃんのことが少しずつわかりました。お兄ちゃんの言いたいことやしたいことを、おばちゃんが教えてくれたからです。お兄ちゃんのかわりに、わたしにわかるように伝えてくれたからです。

お兄ちゃんは、わたしのお母さんと年が近いです。体は大人と同じだけれど、心は小さい子どものまま。とてもかわいいです。

すわったまま、上手に動きます。あまり立って歩かないので、よく車いすに乗っています。取ってもらいたい物や、何かのみたい時は、「おーおー」と声を出したり、おばちゃんをたたいたりします。

みんながお話してたり、わたしが友だちとわらったりすると、ぼくも入れてと、おーおーとわらいます。わたしが友だちと歌ったりおどったりしてさわぐと、こちらをじっと見ます。体をむけて、いっしょに声を出してわらうこともあります。なかまに入りたいんだなと、わたしはうれしくなります。

もっとさわいで、お母さんに注意されます。

わたしのおばあちゃんとおばちゃんは、大のなかよしで、よく家の外でぺちゃくちゃ、とお話をします。するとお兄ちゃんが、だんだんまどに近づいてきます。ガラスに体をくっつけて見ています。いつまでもしゃべっているので、まどガラスを頭でドンドンたたいておこります。おばあちゃんたちは、気にせず、おしゃべりをつづけているので、わたしが

「お兄ちゃんがよんでいるよ。」

と、言います。

言葉で気持ちを話さないけれど、お兄ちゃんを見ていると、どうしたいかわかるようになりました。

わたしがお兄ちゃんの家に行くと、はずかしそうにおばちゃんの後ろにかくれているけれど、わたしだとわかるとわらってくれます。

帰る時、バイバイすると声を出してわらってくれます。

お兄ちゃんはかわいいです。みんな、大すきです。

小さい時に大きなてんかんをおこして、それまで出来たことが、少しずつ出来なくなったそうです。

家ぞくの人は、とても、お兄ちゃんを、大切にしています。お兄ちゃんのことをよくわかっていて、いつもお兄ちゃんのことを考えています。車いすで入れないお店にも、山道やでこぼこ道も行きません。佐くらの花火大会もさそったけど、車いすで、せまい道は通れないし、夜なので行きませんでした。

おばちゃんにとって、お兄ちゃんはとても大事な人で、ずっと大好きな人です。きっと生きがいなんだろうと、わたしは思っています。

わたしも、わたしの家ぞくもお兄ちゃんのことが大好きです。

もしお兄ちゃんがお話できたら、わたしのことを大好きって言ってくれるかな。言ってくれると、うれしいな。これからも、いつまでもなかよしでいようね。

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

電話番号:043-223-2338

ファックス番号:043-221-3977

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