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更新日:平成27(2015)年3月9日

地域を動かすエンジン~地域づくり協議会~(南房総市)

 平成18年に平成の大合併で県内最多となる7町村が合併した南房総市。合併によって、様々な施策や住民サービスが統一されていく中で、旧町村の地域の特色が失われないよう、南房総市7色の地域づくりを目指す。

 また、社会情勢や住民のライフスタイルの変化に対応しながら、行政と多様な主体による協働のまちづくりを行うため、旧町村ごとに「地域づくり協議会」を設置した。

 「地域づくり協議会」は、市民が主体となっており、協議会の設立の手順から活動の内容まで、それぞれの協議会で独自なものとなっている。取材当日は、南房総市企画部市民協働課に話を伺うとともに、地域づくり協議会の実際の活動に参加した。

1.取組の経緯

 南房総市は、平成18年3月20日に安房郡富浦町、富山町、三芳村、白浜町、千倉町、丸山町、和田町の6町1村が新設合併して誕生した。合併により、行政施策が統一化・一本化されていく中で、これまで培ってきた旧町村の地域色を喪失させないよう、また、中心部以外の地域で取り残されたと不安を感じる市民がいることから、郷土への誇りと価値を見出せる豊かな暮らしを実現させるための取組が必要であった。

 一方で、これまでの公共サービスのほぼ全ては行政中心で行ってきたが、世の中の社会情勢や人々のライフスタイルやニーズが変化する中、行政だけでなく、市民・企業・NPO・地域団体等多様な主体が共に考え、共に行動する、「地域力を活かした協働のまちづくり」が求められている。そこで、市民が主体となって、自らの地域の課題に自ら取組む組織として、「地域づくり協議会」を設置することとした。

2.地域づくり協議会の設立まで

平成21年度から平成22年度

  • 7地域のうち、地域コア施設の検討を進めていた和田地区と、市民活動が盛んで地域づくりの気運が高まっている白浜地区の2地域をモデルケースとして、スタートさせた。
  • 準備段階から千葉工業大学と連携し、鎌田教授をアドバイザーに、鎌田研究室の学生6人をファシリテーターとして導入し、外部の知見や若者の発想を活かして取り組んだ。
  • モデルケースの2地域における、協議会設立準備段階からの経過で見えてきた課題を検討し、制度設計を確立させた。

(例)白浜地域づくり協議会『きらり』設立までの経過

 

白浜地域づくり協議会『きらり』設立までの経過

平成23年度

  • 2つのモデル地域に続いて、全7地域に協議会が設立された。

 

地域づくり協議会

3.地域づくり協議会とは

導入の狙い

  • 地域住民自らが地域の身近な課題を探し、話し合い、解決するために取組む場を創出する。

  • 社会活動や生きがいの場を創出する。
  • 地域住民の交流(コミュニティ)の場を提供する。
  • 公共サービスの担い手づくり、人材を発掘する。
  • コミュニティビジネスを実施する。

仕組み

  • 旧町村単位に設置する(小さな範囲で活動する団体が集い易い単位)。
  • 行政区、民政委員、PTA、子ども会、消防団、青年会、社協、老人会、ボランティア、NPO、Uターンや定年者、市職員など、団体の代表や個人会員、団体会員で構成されている。

市役所の役割

  • 市役所職員が、事務局や活動をサポートする。
  • 協議会が自由に活動するための施設や備品を提供する。
  • 協議会の立ち上げ資金や活動資金を提供する。
  • 活動や支援の内容について相談を受け、情報を提供する。

活動の内容(事例)

地域の安心感を醸成する機能

  • 地域防災マップ作成事業
  • 子どもや高齢者の安全・安心事業

生きがい創出機能

  • 社会貢献事業
  • コミュニティビジネス
  • 生涯学習を活かした実践事業
  • 伝統文化の継承事業

地域のにぎわい創出機能

  • 地域ふれあいイベント開催事業
  • 地域情報発信事業
(例)白浜地域づくり協議会『きらり』の活動内容
  1. トンネルを歩こう会(安房白浜トンネルの開通式に合わせ、トンネルの渡り始めイベントを開催、参加者200名)
  2. 白浜花の会(毎週月曜日に400個のプランターの整備)
  3. 城山ウォーキング+ガイド(城山を活用したウォーキングイベントの開催+ボランティアガイドの養成)
  4. 農業体験ツアー(農業体験ツアーを開催して移住を促進している)

課題と問題点

  • 地域づくり協議会の会員は新住民が多く、従来から存在していた地縁団体(117行政区(自治会))との連携がまだ希薄であること。
  • 地縁団体の活動内容と重複しないよう、調整する必要があること。
  • 協議会は、自主的な活動の上に成り立っているので、行政の介在の度合いが難しいこと。

これからの目標

  • 地域づくり協議会はまだ設立したばかりであり、現段階では、できるところから自主的な活動を始め、地域の認知度を広め、組織の強化を図っているところであるが、今後は、内部連携から地域内連携へと活動を広げ、主体的に地域課題の解決へと向かう。
  • 地域経営体としての自立期を目指していくことで地域経営できる組織を目指す。

4.活動に参加しました

富浦地域づくり協議会『さざなみ』

コミュニティカフェ

名称:コミュニィカフェ「びわ茶房」

日時:毎週水曜日午後1時半から2時間程度

場所:とみうら元気倶楽部

内容:コーヒー、紅茶、ハーブティーのいずれかに菓子を付けて100円で販売

目的:市民が誰でも気軽に立ち寄り、ゆっくりくつろいだり、高齢者や子育て中の母親など世代を超えて自由に交流できる、憩いの場を提供するため。

会員の方にインタビュー

Q協議会に入ったきっかけは何ですか?

A2年前に引っ越してきたのですが、当時周りに仲の良い友人ができず、道ですれ違っても挨拶する程度の知り合いしかいませんでした。生活が楽しくなるよう、地域との結び付きを求めて参加することにしましたが、協議会にはそういった新住民が多いです。

Qコミュニティカフェには、毎回何人くらいのお客さんがいらっしゃいますか?

A5月に始めた当初は、話題となり、50人以上来た日もありましたが、最近は落ち着いてきて20人程度。施設内には入浴施設や足湯があり、隣接したとみうら枇杷倶楽部には道の駅やバスターミナルもあるので、ついでに立ち寄ってくれる人も多いです。

Qここのコミュニティカフェで他にやっていることはありますか?

Aこれまでも読み聞かせやおもちゃ作り教室をやっています。本当は子ども向けの絵本の読み聞かせをやりたいのですが、ちょうどお昼寝の時間とかぶってしまうため、大人の読み聞かせをやっています。今後は、クリスマスにコンサートのイベントなども開催する予定です。

Q提供するお茶やお菓子のこだわりはありますか?

Aハーブティーのハーブは会員の知人から入手しており、水は湧水を使っているので、美味しいと評判です。また、お菓子は富浦作業所のパウンドケーキを提供しています。

Q皆さんおそろいのエプロンですね?

Aおそろいのエプロンにそれぞれお花の刺繍をして、可愛く仕上がっています。

地域づくり協議会『みよし』

となりのみよちゃん名称:となりのみよちゃん

日時:毎週水曜日午後2時から5時まで

場所:滝田公民館

内容:地区住民の幼稚園から小学3年生まで交流できる場を提供

目的:子育てママの「信頼できる誰かに少しの時間だけ子どもを見てもらえると嬉しい」「親以外の人に子どもが叱られる経験があると有難い」など、昔ながらの子育て方法を求める要望をもとに、地域全体で子育てする環境を創出するため。

会員の方にインタビュー

Q「となりのみよちゃん」を始めたきっかけは何ですか?

 A学童に通っている子は毎日、放課後が楽しそうですが、通っていない子は寂しそうで、そういった子どもたちに放課後友達と遊ぶ居場所を作ってあげたかったのです。子どもは多い地域ですが、公園などの遊べる場所が意外と少なく、親も一定時間子どもを預けて、家事をする時間が確保できるなど、子と親の双方にとって良いことだと思ったことがきっかけです。

Q運営する会員はどうやって決めていますか?

A毎回2名の交代制で運営しています。

Q毎回何人くらいが参加していますか?

A大体10人程度です。

Q活動の場所はどのように決まったのですか?

A地域にあった市の施設(公民館)で、公共施設の再編で廃止になるはずでした。この活動を続けるために、ぜひ残して欲しいとお願いしたところ、残してもらえることになったので、維持管理費を支払って借りています。

Q今後利用者を増やしていく予定ですか?

A今以上に子どもが多くなってしまうと、管理上子ども全員に目が届かなくなってしまう可能性があるので、運営人数を増やすなどの検討が必要になると思います。

5.取材を終えて

 行政の役割と地域の役割がともに補完し合える関係となり、ひとつの「協働」のかたちができることで、地域の課題解決に向けた第一歩となるのではないしょうか。そんな可能性を、取材した一人一人の、意欲的で生き生きした表情に感じ取れました。 

よくある質問

お問い合わせ

所属課室:総務部市町村課行政班

電話番号:043-223-2140

ファックス番号:043-224-0989

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