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更新日:平成31(2019)年2月14日

千葉県精神科医療センターにおける診療情報の提供等に関する事務取扱要綱

1 本要綱の目的・位置付け

  • (1)本要綱は、インフォームド・コンセントの理念や個人情報保護の考え方を踏まえ、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者及び千葉県精神科医療センター病院長(以下「医療従事者等」という。なお、病院長とは医療法第10条に定める病院等の病院長をいう。)の診療情報の提供等に関する役割や責任の内容の明確化・具体化を図るものであり、医療従事者等が診療情報を積極的に提供することにより、患者等が疾病と診療内容を十分理解し、医療従事者と患者等が共同して疾病を克服するなど、医療従事者等と患者等とのより良い信頼関係を構築することを目的とするものである。
  • (2)本要綱は、どのような事項に留意すれば医療従事者等が診療情報の提供等に関する職責を全うできると考えられるかを示すものであり、医療従事者等が、本要綱に則って積極的に診療情報を提供することを促進するものである。

2 定義

  • (1)診療情報
    診療の過程で、患者の身体状況、病状、治療等について、医療従事者が知り得た情報をいう。
  • (2)診療記録
    診療録、処方せん、手術記録、看護記録、検査所見記録、エックス線写真、紹介状、退院した患者に係る入院期間中の診療経過の要約その他の診療の過程で患者の身体状況、病状、治療等について作成、記録又は保存された書類、画像等の記録をいう。
  • (3)診療情報の提供
    <1>口頭による説明、<2>説明文書の交付、<3>診療記録の開示等具体的な状況に即した適切な方法により、患者等に対して診療情報を提供することをいう。
  • (4)診療記録の開示
    患者等の求めに応じ、診療記録を閲覧に供すること又は診療記録の写しを交付することをいう。

3診療情報の提供に関する一般原則

  • (1)医療従事者等は、患者等にとって理解を得やすいように、懇切丁寧に診療情報を提供するよう努めるものとする。
  • (2)診療情報の提供は、<1>口頭による説明、<2>説明文書の交付、<3>診療記録の開示等具体的な状況に即した適切な方法により行うものとする。

4 医療従事者の守秘義務

医療従事者は、患者の同意を得ずに、患者以外の者に対して診療情報の提供を行うことは、医療従事者の守秘義務に反し、法律上の規定がある場合を除き認められないことに留意するものとする。

5 診療記録の正確性の確保

  • (1)医療従事者等は、適正な医療を提供するという利用目的の達成に必要な範囲内において、診療記録を正確かつ最新の内容に保つよう努めるものとする。
  • (2)診療記録の訂正は、訂正した者、内容、日時等が分かるように行うものとする。
  • (3)診療記録の字句などを不当に変える改ざんは、行ってはならない。

6 診療中の診療情報の提供

  • (1)医療従事者は、原則として、診療中の患者に対して、次に掲げる事項等について丁寧に説明するものとする。
    • ア 現在の症状及び診断病名
    • イ 予後
    • ウ 処置及び治療の方針
    • エ 処方する薬剤について、薬剤名、服用方法、効能及び特に注意を要する副作用
    • オ 代替的治療法がある場合には、その内容及び利害得失(患者が負担すべき費用が大きく異なる場合には、それぞれの場合の費用を含む。)
    • カ 手術や侵襲的な検査を行う場合には、その概要(執刀者及び助手の氏名を含む。)、危険性、実施しない場合の危険性及び合併症の有無
    • キ 治療目的以外に、臨床試験や研究などの他の目的も有する場合には、その旨及び目的の内容
  • (2)医療従事者は、患者が「知らないでいたい希望」を表明した場合には、これを尊重するものとする。
  • (3)患者が未成年者等で判断能力がない場合には、診療中の診療情報の提供は親権者等に対してなすものとする。

7 診療記録の開示

  • (1)診療記録の開示に関する原則
    医療従事者等は、患者等が患者の診療記録の開示を求めた場合には、原則としてこれに応じるものとする。診療記録の開示の際、患者等が補足的な説明を求めたときは、医療従事者等は、できる限り速やかにこれに応じるものとする。この場合にあっては、担当の医師等が説明を行うよう努めるものとする。
  • (2)診療記録の開示を求め得る者
    診療記録の開示を求め得る者は、原則として患者本人とするが、次に掲げる場合には、患者本人以外の者が患者に代わって開示を求めることができるものとする。
    • ア 患者に法定代理人がいる場合には、法定代理人。ただし、満15歳以上の未成年者については、疾病の内容によっては患者本人のみの請求を認めることができる。
    • イ 診療契約に関する代理権が付与されている任意後見人
    • ウ 患者本人から代理権を与えられた親族及びこれに準ずる者
    • エ 現実に患者の世話をしている親族及びこれに準ずる者
    • ただし、患者本人が合理的判断ができない状態である場合を除き、当該患者の同意を必要とする。
  • (3)診療記録の開示に関する手続
    診療記録の開示の手続については、以下の手続によるものとする。
    • ア 申立者は、診療記録の開示の申し立にあたっては、「診療記録開示申立書」(別紙様式1)を千葉県精神科医療センター病院長(以下「病院長」という。)に提出しなければならない。
    • イ 病院長は、申立書を受理した日から起算して15日以内に、診療記録の開示の可否等について決定し、申立者に対して「診療記録開示回答書」(別紙様式2)により通知する。ただし、やむを得ない理由により規定の期間内に決定することができないときは、申立書を受理した日から起算して30日を限度として、その期間を延長することができる。この場合、速やかに延長の理由を申立者に通知するものとする。
    • ウ 病院長は、診療記録開示の可否等の決定にあたり、第12に定める「診療情報提供委員会」(以下「委員会」という。)に諮るものとする。ただし、診療記録を開示することに特に問題がないと病院長が判断したときは、委員会での審議を省略することができる。この場合、病院長は直近の委員会に報告するものとする。
  • (4)診療記録の開示の方法
    診療記録の開示の方法は、次のとおりとする。
    • ア 診療記録の開示は、施設が指定する場所において、職員の立ち会いのもとに行う。
    • イ 申立者が、施設の保有する診療記録を施設外へ持ち出すことは禁止する。
    • ウ 病院長は、個人情報の保護の観点から、申立者に対し、自己の責任において当該情報の管理を慎重に行うよう注意を喚起するものとする。
  • (5)診療記録の開示に必要な費用の徴収
    診療記録の開示に必要な費用の徴収については、次のとおりとする。
    • ア 閲覧、口頭説明及び説明時の書面については、無料とする。
    • イ 診療記録の写しの交付については、フイルムの場合は、診療報酬医科点数表に定める額を実費とする。ただし、診療録、看護記録等文書の写しについては、千葉県個人情報保護条例事務取扱要綱で定める「写しの作成に要する費用(実費)」相当額とする。

8 診療情報の提供を拒み得る場合

  • (1)医療従事者等は、診療情報の提供が次に掲げる事由に該当する場合には、診療情報の提供の全部又は一部を提供しないことができる。
    • ア 診療情報の提供が、第三者の利益を害するおそれがあるとき
    • イ 診療情報の提供が、患者本人の心身の状況を著しく損なうおそれがあるとき
    • ウ 治療効果等への悪影響が懸念されるとき。
  • (2)医療従事者等は、診療記録の開示の申立ての全部又は一部を拒む場合には、原則として、申立人に対して文書によりその理由を示すものとする。また、苦情処理の体制についても併せて説明するものとする。

9 遺族に対する診療情報の提供

  • (1)医療従事者等は、患者が死亡した際には遅滞なく、遺族に対して、死亡に至るまでの診療経過、死亡原因等についての診療情報を提供するものとする。
  • (2)遺族に対する診療情報の提供に当たっては、3、7の(1)、(3)、(4)及び(5)並びに8の定めを準用する。ただし、診療記録の開示を求め得る者の範囲は、患者の配偶者、子、父母及びこれに準ずる者(これらの者に法定代理人がいる場合の法定代理人を含む。)とする。
  • (3)遺族に対する診療情報の提供に当たっては、患者本人の生前の意思、名誉等を十分に尊重するものとする。

10 他の医療従事者からの求めによる診療情報の提供

  • (1)医療従事者は、患者の診療のため必要がある場合には、患者の同意を得て、その患者を診療した又は現に診療している他の医療従事者に対して、診療情報の提供を求めることができる。
  • (2)診療情報の提供の求めを受けた医療従事者は、患者の同意を確認した上で、診療情報を提供するものとする。

11 診療情報の提供に関する苦情処理

  • (1)病院長は、診療情報の提供に関する苦情の適切かつ迅速な処理に努めるものとする。
  • (2)病院長は、都道府県等が設置する医療安全支援センターや医師会が設置する苦情処理機関などの患者・家族からの相談に対応する相談窓口を活用するほか、当該医療機関においても診療情報の提供に関する苦情処理の体制の整備に努めるものとする。

12 診療情報提供委員会の設置

病院長は、診療情報の提供の可否等を諮るため、及び診療情報の提供に関する苦情の適切かつ迅速な処理のため、診療情報提供委員会を設置するものとする。

  • (1)委員会の構成は、医療局長、看護局長、事務局長等とし、病院長が指名する。
  • (2)委員会は、病院長の諮問に応じて、診療情報の提供の申し立に対する可否を答申する。
  • (3)委員会は、提供の可否を決定するにあたり、申立者の適否、提供範囲等について公平かつ慎重に審議しなければならない。

付記

  • (1)この要綱の運用にあたっては、千葉県個人情報保護条例(平成5年千葉県条例第1号)(以下「条例」という。)の趣旨を尊重し、個人情報の適正な取扱いの確保及び個人の権利利益の保護を図ることに十分配慮すること。
  • (2)この要綱に基づく、診療記録の開示の申し立は、条例による開示請求を妨げるものではない。

(別表)

千葉県精神科医療センター

診療情報提供委員会構成員

区分 職名
委員長 副病院長
副委員長 事務局長
委員 看護局長
副看護局長
薬剤検査部長
生活療法科部長
事務局医事管理課長

 付則

  1. 平成16年1月1日に施行された千葉県精神科医療センターにおける診療情報提供事務取扱要綱は廃案とする。
  2. この要綱は、平成27年6月1日から適用する。

(別紙様式)

申立書等(印刷用)(PDF:164KB)

 

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