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更新日:平成26(2014)年3月25日

政策法務ニュースレターvol.1-4 改正行政訴訟法「義務付け訴訟・差止訴訟の法定」

はじめに

行政事件訴訟法の改正は、国民の権利利益のより実効的な救済手続を整備する観点から行われました。

その内容は、次の4つに大別できます。

  1. 権利救済範囲の拡大
  2. 審理の充実促進
  3. 使い勝手の改善
  4. 仮の救済制度の整備

今回のテーマである「義務付け訴訟・差止訴訟の法定」は、「1.権利救済範囲の拡大」を図るための具体策の1つです。

なお、法改正の全体の概要は、「政策法務ニュースレターVOL.1-2」をご参照ください。

「義務付け訴訟の法定」の概要

抗告訴訟(行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟;行政事件訴訟法第3条)の類型の1つとして、義務付け訴訟が新しく法定されました。

義務付け訴訟とは、“行政庁が一定の処分又は裁決をすべきことを命じることを求める訴訟”をいい、次の2つの類型に分かれます。

(1)直接型義務付け訴訟

この類型は、申請権を前提としないで、行政庁に対し一定の処分をすべきことを義務付けるパターンです。

典型例は、申請権を有しない周辺住民が、行政庁に対して、環境に悪影響を及ぼしている事業者に対する規制権限の発動を求めるといったものです。

訴訟を提起できる要件は、次のいずれにも該当することです。

  • 重大な損害を生じるおそれがあること。
  • 他に適当な方法がないこと。

なお、「政策法務ニュースレターVOL.1-3」でご紹介した「原告適格の拡大」という趣旨は、この訴訟の原告適格の解釈についても該当します。

原告が勝訴する要件は、次のいずれかに該当することです。

  • 処分をすべきことが根拠法令の規定から明らかであること。
  • 処分をしないことが裁量権の範囲を超え、又は濫用となること。

(2)申請満足型義務付け訴訟

この類型は、行政庁に対して申請した者が原告となり、行政庁が一定の処分をすべきことを義務付けるパターンです。

典型例は、社会保障等の給付を求めて申請をした者が、行政庁の応答がない場合(不作為型)又は行政庁に申請を拒否された場合(拒否処分型)に、一定の処分の義務付けを求めるといったものです。

訴訟を提起できる要件は、次のとおりです。

  • 不作為型⇒申請又は審査請求に対し相当の期間内に何も処分又は裁決がされないこと。
  • 拒否処分型⇒処分又は裁決が取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在であること。

なお、この訴訟の原告適格は、法令に基づく申請又は審査請求をした者に限られます。

原告が勝訴する要件は、次のいずれかに該当することです。

  • 請求に理由があると認められ、処分をすべきことが根拠法令の規定から明らかであること。
  • 請求に理由があると認められ、処分をしないことが裁量権の範囲を超え、又は濫用となること。

なお、申請満足型義務付け訴訟については、取消訴訟等と併せて提起しなければならないといった、手続的ルールがあります。

「差止訴訟の法定」の概要

抗告訴訟の類型の1つとして、差止訴訟が新しく法定されました。

差止訴訟とは、“行政庁の処分又は裁決を事前に差し止める訴訟”をいいます。

典型例は、行政の規制権限に基づく制裁処分が公表されると名誉や信用に重大な損害を生じるおそれがある場合に、その処分の差止めを求めるといったものです。

訴訟を提起できる要件は、次のとおりです。

  • 重大な損害を生じるおそれがあること。
  • 他に適当な方法がないこと。

なお、「政策法務ニュースレターVOL.1-3」でご紹介した「原告適格の拡大」という趣旨は、この訴訟の原告適格の解釈についても該当します。

原告が勝訴する要件は、次のいずれかに該当することです。

  • 処分又は裁決をすべきでないことが根拠法令の規定から明らかであること。
  • 処分又は裁決をすることが裁量権の範囲を超え、又は濫用となること。

今後はどうなる!?

義務付け訴訟、差止訴訟ともに、改正前の行政事件訴訟法の下でも、法定外抗告訴訟(行政事件訴訟法第3条に規定されていない抗告訴訟)として解釈論上は認められていました。

しかし、現実には機能不全で、国民にとっても裁判所にとっても使い勝手が悪く、特に最高裁判所は消極的との指摘がありました。しかし、今回の法改正で、これらの訴訟は明確に活用可能となりました。

とりわけ、直接型義務付け訴訟と差止め訴訟については、法定化に加え、取消訴訟と同様、原告適格も実質的に拡大されます。よって、行政庁と被規制者(事業者等)の関係のみならず、今まで以上に第三者(周辺住民や消費者など)も含めた三面関係の視点が不可欠となります。

例えば、環境や災害防止などには、目的を共通にする法令が多数存在します。また、国民の生命・健康の被害は取り返しがつきませんし、それ以外の生活環境などの利益への影響も見逃せないケースがあります。

こうした要考慮事項を前提として、行政庁は、関係法令や周辺住民、消費者などの第三者の利益も考慮して、法令解釈や基準の明確化(ときには立法)をしなければなりません。

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