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更新日:令和4(2022)年7月14日

ページ番号:11045

大切なことは、本人の可能性を否定しないこと

笑顔いっぱい!フレンドリーオフィスロゴマーク「笑顔いっぱい!フレンドリーオフィス」認定された皆さまからの声

(~ヒアリング調査から)

 

 

 

ノースウエスト航空会社機内食部業務部長澤砥正明様
(平成20年10月25日認定認定番号第29号)

階段踊り場に掲示される認定書まずは、私どもが雇用しています8名の障害者のうち6名が軽度の知的障害者であることを前提にお話をさせて頂きます。私は障害者を雇用する際に数度の面談を親御さん同席で行っています。その際に様々なお話を親御さんからお聞きしておりますが、その面談の中で感じたことは、最も身近に彼らと毎日生活を共にしているご家族の方(方々)の彼らへの対応が非常に寛容寛大であることでした。障害を持ったお子様の将来を親御さんは常に考えていらっしゃいますし、心配もしていらっしゃいます。しかしながら、労働の対価としてお給金を頂く厳しい社会の中で彼らが一人一人独立して生活をしていく基礎体力と忍耐力を付けてくのは、それぞれのご家庭ではないかと考えております。もちろん、会社や職場も、出来うる限り障害者の自立をサポ-トし安定雇用の継続に努力をしていくことは言うまでもありません。弊社も最初の障害者を雇用した当時は、どこまで本人に言っていいものかとても悩みました(どのように彼らと接し注意をしてゆけばよいのかとても悩みました)。特別支援学校の先生などに相談したところ、「障害者を特別扱いすると、本人は甘えてしまう。社会は、そんなに甘いものではないことを本人に知ってもらう為に、指導をする気持ちを持って正しく叱ることは、今後の本人にとっても大変プラスになる」と助言を頂き、それからは、職場でも健常者と同様に障害者本人を指導することが出来るようになりました。また、次のステップとして、ある程度仕事を本人に任せることを実施してみたところ、障害者本人が自分の考えを基に行動し、周囲の人たちとの連携も意識しながら仕事をこなしている姿を目にすることが出来るようになりました。この繰り返しにより、彼らの仕事への意識レベルと自立能力はかなりアップしてきたと実感しております。現在はアイスパックの2人グループでの作業以外は、みなさん単独で仕事をしていますが、周囲とのコミュニケ-ション、仕事の進め方等彼らなりに努力をして職場に充分貢献をしております。今では、彼らは頼りになる一従業員であり、丁寧な仕事や、高い作業能力を障害者雇用を通して知ることが出来ました。

障害者を雇用する事業所へのアドバイスとしては、「はじめから障害者に合わせた仕事量」を設定しないことだと思います。出来るだけ他の人達のレベルに近い目標を決めてあげることが大切で、徐々に上がる仕事のレベルにストレスを彼らが感じることが、彼らの考える力を伸ばしてゆくと考えています。もちろん、初めは彼らの能力プラスαの仕事量を設定し達成したことを充分誉めてあげることが大切です。“彼らの可能性を否定しないこと”これが障害者雇用のキーワードではないかと私は思っています。彼らの可能性を引き出すキーワードはもう一つあります。それは、彼らの言葉を待つ私達の忍耐力です。彼らとの会話では、静かな沈黙が1~2分続くことがあります。しかし、私は、彼らが彼ら自身の言葉で話し始めるまで待つことにしています。私から答えるための選択肢を与えてしまうと、彼らの思考はその時点で止まってしまいますし、自分の意見を述べる機会も失ってしまうからです。自分で考え、言葉にして自分の意思を相手に伝える、または表現をするチャンスを作り出す努力を私達もする必要があるのではないでしょうか。

「笑顔いっぱい!フレンドリーオフィス」の認定については、人事ニュースとしてWEBにより各セクションに配信されました。その結果、他のセクションから多く反響があり、大きなインパクトがあったと感じておりますし、障害者雇用の理解を深める意味でも大きな前進だったと思っております。今後も出来うる限り障害者の自立をサポ-トし、安定雇用の継続に努力をしていきたいと思います。

注)ノースウエスト航空は、平成20年10月にデルタ航空と合併し、完全子会社となりました。

お問い合わせ

所属課室:商工労働部産業人材課障害者就労支援班

電話番号:043-223-2756

ファックス番号:043-221-3730

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