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報道発表資料

更新日:平成29(2017)年12月14日

「飛翔制御したナミテントウ」の販売及び昆虫類と微生物を組み合わせた害虫防除技術の開発について

発表日:平成29年12月13日

千葉県立農業大学校

千葉県立農業大学校(以下「農業大学校」)では、アブラムシを捕食する飛べないナミテントウを大量に生産する技術とほ場への放飼方法等を開発しました。

千葉県における特定防除資材として、「飛翔制御したナミテントウ(商品名:Tentrol)」の販売を平成30年1月から開始する予定です。化学合成農薬の使用を低減する害虫防除の一手段となることが期待されます。

また、昆虫類と害虫防除能力をもつ微生物を組み合わせ、人間の代わりに昆虫類が害虫防除をするという世界的に見ても新しい技術の研究を進めています。

これらの技術は、平成29年5月9日に特許出願しています。

※特定防除資材(特定農薬)とは、農薬取締法に基づき、原材料に照らし農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼすおそれがないことが明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬。現在、重曹、食酢、使用場所と同一都道府県で採取された天敵など5資材が指定されている。

1.背景

農作物の生産において、病害虫の防除は大きな課題であり、吸汁と植物ウイルス病の媒介により作物に甚大な被害を及ぼすアブラムシの管理は特に重要です。
アブラムシ防除向けに様々な化学合成農薬が開発されましたが、薬剤抵抗性を発達させた個体群の出現が問題化し、薬剤の代替として、天敵であるナミテントウの利用が注目されています。しかし、通常はその場に放飼しても短時間で飛び去り、定着しません。その対応として、他機関が遺伝的に飛翔できない系統を商品化したほか、平成26年には千葉県立成田西陵高等学校の生徒が、翅を樹脂で固定し、飛翔を一時的に制御した飛べないテントウムシを開発しました(特許第5638711号)が、後者は販売には至っていませんでした。
そこで、農業大学校では、飛翔制御個体を大量に生産する方法やほ場への放飼方法等を新たに開発し、「飛翔制御したナミテントウ(Tentrol)」を販売することとなりました。
また、効率よく複数の害虫に対して効果が発揮されるよう、新たに昆虫類に微生物農薬を積載した害虫防除技術を研究しています。

Tentrol (テントロール)

Tentrol(テントロール)

微生物農薬を積載したナミテントウ

微生物農薬を積載したナミテントウ

 

2.開発した主な技術について

(1)Tentrol(テントロール)について

千葉県内で採集したナミテントウを繁殖し、翅に樹脂を付けることで飛翔を一時的に制御します。飛べなくなる以外は、繁殖やアブラムシ捕食の能力に影響はなく、樹脂は2か月ほどで自然に剥がれ、再び飛ぶことができ、自然界へ帰ることが可能となります。
農業大学校では、実用化に向けた技術開発を行ったほか、研究により野外で採集されたナミテントウの成虫が1年8か月生存することを確認し、本種が比較的長い寿命を持つことが判明しています。
Tentrolは、千葉県内で採集された個体群であるため、千葉県内のほ場での使用に限定されます(特定防除資材)。
商品化に際し、初めての方にもわかりやすい利用マニュアルを作成しました。

飛翔制御したナミテントウ(Tentrol)利用技術マニュアル(PDF:376KB)

販売開始時期:平成30年1月(予定)
販売価格:500円/10匹

(2)昆虫類に微生物農薬を積載することによる害虫防除技術について

天敵昆虫類に微生物農薬を積載し、防除できる害虫の範囲を広げる方法を研究しています。本法は天敵昆虫類の体表面に有機物(ナガイモ)と微生物農薬を付着させ、培養しながら活動させることで、天敵昆虫類が攻撃できない害虫に感染させることをねらいとしました。微生物の培養にナガイモを使った昆虫類による害虫防除技術は世界初の試みです。
人間の代わりに昆虫類が微生物農薬を散布することにより、農薬散布にかかる労力を軽減することができ、さらに化学合成農薬の削減にも繋がります。
ただし、生産現場でこの技術を利用するためには、本処理法による各種試験を踏まえた微生物農薬の農薬登録取得が必要であることから、今後、実用化に向け、農薬会社等との共同研究を行う必要があります。

よくある質問

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所属課室:農林水産部農業大学校庶務教務課

電話番号:0475-52-5121

ファックス番号:0475-54-0630

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