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更新日:令和3(2021)年9月9日

ページ番号:7451

登熟期の管理と収穫

1.高温対策

登熟期に平均気温26から27度以上の高温になると登熟障害により白未熟粒(乳心白粒、背白粒、基部未熟粒等)が発生し品質が低下します。出穂後20日間の平均気温は25度前後が望ましいのですが、例年7月第6半旬以降8月第6半旬までは平均気温が26度以上(気象庁、観測地点館山)となります。

これからできる対策としては、出穂前3週間から出穂後2週間までの湛水管理、出穂後2週間からは出穂後25日までの期間は間断かんがいを行って地温低下に努め、根の活力を維持することです。

2.適期収穫

刈取りは帯緑色籾歩合15パーセントを目安に行います。これは、出穂期から数えて「ふさおとめ」で33日前後、「ふさこがね」で37日前後、「コシヒカリ」で38日前後です。

帯緑色籾歩合は次のとおり求めます。まず、ほ場の中で生育が中庸な5株程度を選び、各株から太い茎の穂を4から5本抜き取ります。そして、籾を脱粒し、よく混ぜ200から300粒程度に均分し帯緑色籾と不稔籾、及び完熟籾の数を調べます。少しでも緑色が残っている籾は、帯緑色籾とします(図1)。

帯緑色籾歩合(パーセント)=帯緑色籾数/(調査全籾数-不稔籾数)×100

 

帯緑色籾の見分け方

図1.帯緑色籾の見分け方

 

 

なお、出穂とは籾の先端が茎の中から出てきた状態を言い、出穂期とは全穂数の40から50パーセントが出穂した日で、次のとおり求めます。

出穂した茎数/(出穂した茎数+これから出穂する茎数)×100

この場合、稈の中間より下にある弱小な穂は茎数に含めません。

出穂期から数え、上記の品種毎の日数が経過しても帯緑色籾歩合が15パーセントにならない場合があります。その要因の第一は茎数や籾数が多すぎることです。

疎植をすると、一株当たりの茎数は増えますが、茎の長さや太さ、及び出穂時期がばらつきます。青未熟米の割合の減少を待っている間に日数が過ぎてしまうのです。

出穂後刈取りまでの日数は、炊飯した米の香りに影響するそうです。極端な疎植(「コシヒカリ」で坪50株未満)は品質に影響します。出穂期から刈取りまでの日数を確認してみましょう。

初掲載:平成30年8月

安房農業事務所

改良普及課

主任上席普及指導員

椎木千晴

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