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更新日:平成30(2018)年4月10日

水稲用除草剤の上手な使い方

1.水稲用除草剤について

  1. 除草剤の種類(茎葉処理と土壌処理)
    除草剤には、既に生えている雑草に直接散布して枯らす(有効成分が茎葉から吸収される)「茎葉処理剤」と、雑草が生える前に散布して土の表面に有効成分が吸着した「処理層」をつくり、後から生えてくる雑草がその処理層を通過するときに吸収して枯れる「土壌処理剤」があります。
  2. 水稲用除草剤(初期剤・初中期一発剤)の効き方
    水稲用除草剤の初期剤や初中期一発剤はこの両方の効果を併せ持つ「茎葉兼土壌処理剤」ですので、湛水した水田に散布して溶けた有効成分を雑草に吸収させることと、一旦溶けた有効成分が数日かけて沈下、田面に吸着して安定した処理層をつくることが重要です。
  3. 除草剤の有効成分
    除草剤の中には1~複数の有効成分が入っています。成分によって効く雑草が異なるので、散布する水田に生えて問題となる雑草に効果的な成分の入った除草剤を選びましょう。

2.除草剤の効果を高めるポイント

  • 代かきをていねいに行い、田面を均平にする
  • 雑草の種類や大きさに合わせ、効果のある除草剤を選んで適期に散布する
  • 散布時は水深3~5センチメートルとし、散布後7日間は止水管理とする
  • 除草剤散布後、中干しまでは落水せずに湛水状態を保つ
  1. 田面が凸凹だと均一な処理層ができずに効果にムラが出るので、代かきをていねいに行って田面を均平にします。
  2. 除草剤のラベル等をよく読んで、その水田に生えてくる雑草に効果のある除草剤を選びましょう。使用時期については、例えば「移植後5日~ノビエ2.5葉期まで(但し移植後30日まで)」と表示されている場合、雑草への効果を考えた使用晩限は「移植後30日」ではなく「ノビエ2.5葉期まで」になります。
  3. 散布時には漏水が無いように畦畔や水尻をしっかり整備して3~5センチメートルの湛水状態を保ちます。処理層ができるまでの数日間は湛水状態を保つことが重要ですが、オーバーフローによる水田外への農薬流出を避けるため、散布後7日間は水田水が自然減水でなくなるまで入水も排水もしない止水管理とします。水田水がなくなったら、オーバーフローしないように気を付けて静かに入水しますが、2~3日間であれば田面が露出しても除草効果には影響はありませんので、焦って入水してオーバーフローすることのないよう十分に気をつけましょう。
  4. 初中期一発除草剤の抑草効果はおおむね30~40日間ありますが、漏水などで田面が露出すると処理層の分解が早まり抑草期間が短くなるので、水管理には注意しましょう。

3.除草剤はいつ散布すればいいのか

(1)ヒエの葉齢を目安にした除草剤の使用時期
除草剤の使用時期はラベルに記載されている範囲内になります。例えば「移植後5日~ノビエ2.5葉期まで(但し移植後30日まで)」と表示されている場合、使用早限の「移植後5日」は水稲への薬害を考慮した時期で、晩限の「移植後30日」は水稲への残留農薬の安全性を考慮した時期になります。
ただし、実際の使用時期は雑草への効果の面から判断する必要があり、一般的にはヒエの葉齢が指標として使われることが多く、「ノビエ2.5葉期まで」がこの場合の実質的な使用晩限になります。
なお、この葉齢は圃場内の平均的なヒエの葉齢ではなく、最も大きなヒエの葉齢になります。これよりも大きなヒエには効果が見込めませんので、圃場内を十分に観察することが必要です。

図1ノビエの葉齢の進み方

図1.ノビエの葉齢の進み方
(出典:日本植物調節剤研究協会(2002)除草剤試験の手法(7)-雑草の葉齢の数え方-.植調36(3)、105-110)

(2)ヒエ以外の雑草の葉齢について
主要雑草であるヒエの葉齢が除草剤の使用時期の指標となっていますが、ヒエ以外の雑草が問題となる水田も多く、ホタルイやオモダカ、クログワイ、コウキヤガラ等が発生する場合は草種に応じた除草剤の散布適期を判断する必要があります。
除草剤のラベルにはヒエ以外の多年性雑草の使用晩限も記載されているので、それぞれ防除可能な葉齢を確認し、水田内を観察してヒエよりも早く防除限界葉齢に達する草種があればそれに合わせて除草剤を散布します。

表1.水田雑草の葉齢の進展(出典:千葉県稲作標準技術体系より抜粋)
表1水田雑草の葉齢の進展(出典:千葉県稲作標準技術体系より抜粋)

(3)ホタルイの防除について
近年、ホタルイの防除に失敗してしまう例が多く見られています。
この原因としては、スルホニルウレア抵抗性雑草の増加と併せてホタルイの葉齢の進展の早さがあると考えられます。
例えばホタルイが多発する水田の場合、その除草剤の使用時期が「ノビエ2.5葉期まで」となっていても多くの初中期一発剤でホタルイの防除限界葉齢が2葉になっていることから、移植後10日頃に除草剤を散布すると、ヒエは防除できてもホタルイの葉齢が3葉になっていて枯殺できないことになります。
また、ホタルイの防除適期である2葉期は、大きさでは2~3センチメートルくらいと非常に小さく、水田の中をよく観察しないと確認できません。
花茎が抽出して水田内で目立つようになったときには既に効果のある一発除草剤はなく、後期剤で対応するしか方法が無くなるので十分注意しましょう。

図2ホタルイの葉齢の進み方

図2.ホタルイの葉齢の進み方
(出典:日本植物調節剤研究協会1999最新除草剤・生育調節剤解説主要雑草の葉齢の数え方)

なお、その他の難防除雑草の防除方法については、フィールドノート平成25年4月水稲「水稲用除草剤の初期剤・初中期一発剤の上手な使い方」及び平成24年4月水稲「水田除草のポイント」を参考にしてください。

 

初掲載:平成27年4月

君津農業事務所改良普及課
北部グループ
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