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更新日:平成30(2018)年5月9日

落花生のは種と初期管理(かん水まで)

年に何回かテレビ等で紹介されている落花生ですが、千葉県の栽培事例について紹介します。なお「落花生の収穫と乾燥のポイント」については9月に掲載します。

1.品種について

千葉県で栽培されている主な品種は、次の4品種です。

(1)千葉半立(ちばはんだち

晩生の煎り豆用品種です。煎り豆で一番人気の品種です。

(2)ナカテユタカ

中生の煎り豆用品種です。ゆで豆で食べてもおいしいです。千葉半立と比べて、収穫時期は2週間程度早いです。収穫が遅れると食味が急激に低下するので注意が必要です。

(3)郷の香(さとのか)

早生のゆで豆用品種です。

(4)おおまさり

極大粒のゆで豆用品種です。茎が横に広がり大株になります。

写真1左おおまさり右ナカテユタカ
写真1左おおまさり右ナカテユタカ

表1生育ステージの目安

品種

は種日

開花期

収穫期の目安となる開花期後日数

収穫期の目安

千葉半立

5月18日

7月2日

開花期後95日

10月5日

 

ナカテユタカ

5月18日

6月29日

開花期後80日

9月17日

 

郷の香

5月18日

6月4日

開花期後70日

8月12日
(ゆで豆の適期)

おおまさり

5月29日

7月6日

開花期後85日

9月29日
(ゆで豆の適期)

品種の特性は、「千葉県主要農作物奨励品種特性表」より抜粋
但し、おおまさりは、平成22年から平成25年までの調査データの平均値

2.種子の準備

通常、種子は莢のまま保存しているため、莢を割り剥き身の状態にします。10アールあたりの種子の必要量は1粒播きで4から5キログラム、2粒播きで8キログラムです。
渋皮が破れたもの、大きくなりすぎた過熟粒や未熟粒は、発芽率が低下するため除きます。
なお、干ばつを受けた畑で生産された種子は、見た目が良くても「幼芽褐変症」等、種子内部に障害を受けていることが多く、発芽率が低下するため使用しません。

3.ほ場の準備

排水の良い畑で、落花生が連作とならないようにします。連作すると病害や生育不良が多発します。
また、ロータリーなどの耕うんは、過剰な砕土に気をつけ、土が締まらないよう行います。

4.土づくり

落花生が吸収する窒素の9割は根粒菌が固定した窒素と土に蓄えられた地力窒素です。そのため、堆肥等による有機物施用の効果が大きいです。
ただし、は種直前に堆肥を施用するとコガネムシやタネバエ等を誘引し、孵化した幼虫による食害が発生しやすくなるため、前年に施用するなど、は種までの期間を十分にとります。

5.施肥

初期生育を確保するため、基肥を10アール当り成分量で、窒素は3から4キログラム、リン酸は10から13キログラム、カリは10から12キログラムを基準とし施肥を行います。なお、前作が野菜等で肥料が残っている場合は、施肥量を1割から2割程度減らします。
また、莢の肥大時には石灰分を吸収するため、基肥の散布と同時期に苦土石灰を10アール当り40から60キログラム施用します。
なお、追肥は基本的に行いません。

6.コガネムシ類幼虫の防除

コガネムシ類幼虫の被害が予想されるほ場では、フォース粒剤(は種時10アール当たり9キログラム)もしくはダイアジノンSLゾル(は種前希釈倍率50倍10アール当たり100リットル)を土壌混和します。

※農薬は初掲載(平成27年5月)時点の登録内容をもとに作成しております。農薬の使用にあたっては、ラベルおよび最新の登録内容を確認し、安全に使用してください。

7.は種時期

千葉県のは種適期は、発芽に適した地温を確保できる5月中下旬です。概ね最低気温が15度以上になる時です。
は種が早いと、気温と地温が上がらず、種子が発芽しないまま腐ることがあります。また、発芽しても霜を浴びて枯死することがあります。
は種が遅くなると、茎葉が十分に育つ前に開花期を迎え、実となる花の数が少なくなり、減収につながります。

8.は種作業

地温の確保と雑草の発生を抑制するためマルチを使用します。なお、土にしっかり密着させないとマルチを張った効果がありませんので気を付けてください。
マルチは、落花生専用マルチ(規格9227か9230、チドリ2列、銀ネズ色、孔径8センチメートル)が良いです。他の市販マルチを使用する場合でも、マルチのうね幅が70センチメートル、通路は50センチメートルとなるように調整します。株間は30センチメートル前後が一般的です。
マルチの穴の条間は45センチメートル、通路を挟んだマルチの穴の間は75センチメートルとし、平均で60センチメートルにします。(図1マルチ敷設を参考)
おおまさりの場合、株が広がるため、うね間や株間を広くして疎植にすることも可能です。
種子は、横向きにし、3センチメートル程度覆土します。2粒播きの場合は、種子と種子を離します。接触していると発芽しないことがあります。

写真2マルチ
写真2マルチ
写真3は種
写真3は種

図1マルチ敷設
図1マルチ敷設

写真4発芽直後(覆土を取り除いてあります)
写真4発芽直後(覆土を取り除いてあります)

9.除草剤の散布(必要に応じて)

雑草の発生が多いほ場では、は種直後(雑草発生前まで)にクリアターン乳剤(薬量10アール当たり500から700ミリリットルを10アール当たり100リットルに希釈)を土壌処理します。

※農薬の使用にあたっては、ラベルおよび最新の登録内容を確認し、安全に使用してください。

10.開花期の確認と記録【重要】

「花が1輪以上咲いた株が、全体の株の40~50%に達した時」が開花期です。収穫時期の目安を付けるため日付を記録します。

写真5落花生の花(品種が違っても黄色い花が咲きます)
写真5落花生の花(品種が違っても黄色い花が咲きます)

11.マルチ除去

「おおまさり」は開花期に、その他の品種は開花期後7日から10日でマルチを除去します。マルチの真ん中に切れ目を入れ2分割しマルチを除去します。なお、この時期にマルチ除去を行わないと、子房柄が土に刺さらない、また、収穫期にマルチが株にからみ、掘り取り作業が大変になります。

写真6マルチ除去
写真6マルチ除去

12.中耕培土

子房柄の伸長が開始する前に、土寄せと同時に、雑草の機械的防除を行います。

13.病害防除(必要に応じて)

病害について、梅雨明け以降発生が見られるようになります。病害を見つけ次第、農薬を散布し拡大を防ぎます。なお、連作するほど病害が出やすく被害が大きくなる傾向にあります。
「褐斑病、黒渋病、そうか病」
病気を発見次第、トップジンM水和剤(1500倍、収穫7日前まで4回以内)を株全体に散布します。病害が広まらないように約10日おきに3回散布します。
「白絹病」
発見次第、株ごと引き抜き、ほ場から取り除きます。その後、フロンサイド粉剤(10アールあたり20キログラム、収穫45日前まで1回以内、株元散布)で病害が広まらないようにします。

※農薬の使用にあたっては、ラベルおよび最新の登録内容を確認し、安全に使用してください。

14.かん水【8月に降雨が全く無い場合は重要】

落花生は乾燥に強い植物ですが、種実を収穫するには石灰と水が必要です。水と石灰が不足すると、殻だけ育ち中身のない空莢、通称「ポン」が多くなります。
7月下旬の梅雨明け後から8月末まで、降雨が全くない場合、かん水が必要になります。その場合、8月上旬から1週間の間隔でかん水を行い、1回のかん水量は30から40ミリメートル、水量では10アールあたり30トンから50トン必要です。

千葉県では、「落花生」生育情報を7月から10月にかけて、ホームページで公開しています。栽培管理の参考にしてください。
千葉県農林水産部生産振興課ホームページ「生育情報」

初掲載:平成27年5月

印旛農業事務所
中部グループ
普及指導員
清宮宏貞
電話:043-483-1124

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所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2911

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