サービス停止情報

現在情報はありません。

ここから本文です。

ホーム > しごと・産業・観光 > 農林水産業 > 農業・畜産業 > 普及・技術 > 千葉県農業改良普及情報ネットワーク > フィールドノート履歴一覧 > フィールドノート平成26年 > ブルーベリーの食味や品質が優れる収穫適期と週末に適熟果を多く確保するための収穫間隔

更新日:平成30(2018)年3月23日

ブルーベリーの食味や品質が優れる収穫適期と週末に適熟果を多く確保するための収穫間隔

1.はじめに

県内のブルーベリーの栽培面積は46ha(平成23年)です。観光果樹として栽培される事例が多くみられます。観光果樹園においては、来客が多い週末に成熟し、収穫に適した果実(以下、適熟果)を多く確保する必要がありますが、そのための熟期判定方法などについては明らかになっていません。

そこで、ブルーベリー9品種の熟度別果実品質と、成熟後の落果率の推移などを調査し、食味や品質が優れる収穫適期と、週末に適熟果を多く確保するための適切な収穫間隔を明らかにしたので紹介します。

2.成熟特性と食味評価

果実の熟度を、B1期:果皮の全体が紺色に着色しているが果柄は着色していない、B2期:果皮全体は紺色に、果柄の基部(果実の付け根)が桃色に着色、B3期:果皮は濃紺、果柄全体が赤から紺色に着色し、果実から浮きあがるような状態の3段階に分類しました(図1~図3)。

図1B1期の果実(黄色の矢印)と果柄(桃色の矢印)
図1_B1期の果実(黄色の矢印)と果柄(桃色の矢印)

図2B2期の果実と果柄
図2_B2期の果実と果柄

図3B3期の果実と果実から浮きあがっている果柄
図3_B3期の果実と果実から浮きあがっている果柄

糖度は、いずれの品種も果実の熟度が進むほど高くなりましたが、「ノビリス」以外はpHがほぼ一定でした。食味の評価は、熟度が進むと高くなるまたは同程度であったことから(表1、表2)、B1期に達すれば食味は並以上になると判断されました。

表1 ブルーベリー7品種の果実の品質1)及び食味評価(平成23年)
系統 品種 果実の成熟の
進度
1果平均重
(g)
糖度
(Brix)
pH

食味評価2)

ハイブッシュ アーリーブルー B1期 2.1 11.7 3.9 3.0a
B2期 1.8 13.1 3.9 3.4b
スパルタン B1期 2.5 9.7 3.6 3.0
ブルーヘブン B1期 2.8 9.2 3.7 -
B2期 2.8 9.8 3.6 -
シャープブルー B1期 1.5 11.6 3.2 3.0a
B2期 1.7 12.2 3.4 3.3a
ラビットアイ ティフブルー B1期 1.7 15.4 3.2 3.0a
B2期 1.8 17.2 3.3 3.3a
デライト B1期 1.2 14.1 3.3 3.0a
B2期 1.7 15.1 3.4 3.8b
ノビリス B1期 1.5 11.9 3.1 3.0
B2期 2.0 15.4 3.4 3.0
B3期 2.6 16.3 3.6 4.0

注1)収穫盛の果実を横径の大きいものから並べ、中庸な20果を調査した
注2)食味評価は総合評価で1(劣る)~3(並)~5(優れる)の5段階とし、同一品種間

表2 ブルーベリー2品種の果実の品質及び食味評価(平成24年)
系統 品種 果実の成熟の
進度
1平均重
(g)
糖度
(Brix)
pH

食味評価2)

ハイブッシュ デキシー B1期 2.6 10.8 2.9

-

B2期 2.6 11.4 3.0

-

B3期 2.9 11.1 3.0

-

ラビットアイ クライ
マックス
B1期 1.1 16.5 3.0 3.0a
B2期 1.4 15.0 3.0 3.6b
B3期 1.5 15.9 3.1 3.9c

注1)各品種の成熟の進度の果実が揃う時期に中庸な大きさの果実を調査した
注2)食味評価は表1の注2)と同じ

3.落果率の推移

ブルーベリーの実は、熟度が進みすぎると自然落果してしまいます。B1期から累積落果率が10%未満に収まる日数は、ハイブッシュ系では「アーリーブルー」が8日以上でしたが、その他の品種は3~5日でした。また、ラビットアイ系では6~10日でした。(図4~図6)。「アーリーブルー」は落果率の低い品種でしたが、果実が軟化しやすいので、B1期から3~5日以内が好適な収穫時期でした。その他の品種の好適な収穫期はB1期に達した直後です。

図4_ハイブッシュ系5品種の累積落果率の推移(平成24年)
図4_ハイブッシュ系5品種の累積落果率の推移(平成24年)


図5_ラビットアイ系の累積落果率の推移(平成23年)
図5_ラビットアイ系の累積落果率の推移(平成23年)


図6_ラビットアイ系の累積落果率の推移(平成24年)
図6_ラビットアイ系の累積落果率の推移(平成24年)

4.日曜日に最大の収穫量を得るための最終収穫曜日

供試した品種の食味が並以上となる時点から累積落果率が10%に達するまでの期間が、摘み取りに適した時期と判断されます(表3)。これをもとに観光摘み取り園において日曜日に最大の収穫量を得るためには、表3に示したように、事前に収穫日を調整しておく必要があると考えられます。品種によって最終収穫曜日を変える工夫で、来園者の多い週末に収穫できる果実を多く確保できると考えられます。

表3 日曜日に最大の収穫量を得るための最終収穫曜日の目安1)

系統

品種

最長収穫間隔2)(日曜日)

最終収穫曜日2)

ハイブッシュ アーリーブルー

3

木曜日

スパルタン

5

火曜日

ブルーヘブン

3

木曜日

シャープブルー

3

木曜日

デキシー

4

水曜日

ラビットアイ ティフブルー

6

月曜日

デライト

6

月曜日

ノビリス

6

月曜日

クライマックス

6

月曜日

注1)累積落果率の最大値を10%と想定した場合
注2)食味が並~累積落果率10%未満までの日数を基に算出

5.まとめ

B2期(「ノビリス」ではB3期)に至った頃に落果率が上昇する品種(「アーリーブルー」、「デライト」及び「ノビリス」)が多いことが明らかになりました。また、観光果樹園では食味等の果実品質が良く生産性の高い品種であることはもちろん、土日に増加する来園者に対応するには成熟期から落果までの日数が長いことも重要です。
なお、強風により落果が増加するので、強風が予想される場合は早めに収穫します。また、オウトウショウジョウバエによる加害がみられる場合は防止策を講じる必要があります。

初掲載:平成26年5月

農林総合研究センター
果樹研究室
主任上席研究員
北口美代子
電話:043-291-9989

よくある質問

お問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2912

ファックス番号:043-201-2615

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?