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更新日:令和元(2019)年6月3日

さといも「ちば丸」栽培のポイント

千葉県では,「ちば丸」の普及と良品生産のために,技術指導資料『サトイモ新品種「ちば丸」の作り方』を作成し,「ちば丸」の種苗購入者に配付してきました。資料は,県庁ホームページ内の技術指導資料ページ「平成24年度作成資料」から御覧ください。

ここでは,技術指導資料から、主な栽培のポイントについて紹介します。

1 圃場・種いもの準備

「ちば丸」は乾腐症状病害の被害を受けやすいので,潅水可能で,土壌病害虫(線虫,萎ちょう病及び乾腐病など)の被害がない圃場を選定します。輪作をしても,過去に被害が大きかった圃場に作付けすると,病害が発生する事例が見られます。被害が懸念される圃場は避け,必要に応じて土壌消毒を行います。乾腐病防除にはダゾメット粉粒剤(商品名:バスアミド微粒剤,ガスタード微粒剤),線虫防除にはD-D剤やクロルピクリンくん蒸剤などが登録されています。

2 植え付け

平畦マルチ栽培を基本としますが,平畦無マルチや高畦マルチ栽培も可能で,栽植密度は2,000~2,200株/10a,畦幅100~110cm,株間40~50cmと畦幅をやや広くします。
高畦マルチ栽培は,さつまいもの高畦マルチ成形機を利用した方法で,香取地域で多く見られます。収穫時まで黒色マルチをしたままで栽培できますが,潅水を行うことが前提です。潅水しないと平畦栽培よりも芽なしなどの障害が多く発生します。

高畦栽培と平畦栽培について,夏季のベッド部の土壌水分の推移を図1に示しました。ベッド部が乾燥していた8月14日の20mm潅水に対して,平畦栽培ではすぐにベッドが湿りましたが,高畦栽培では乾いたままで,潅水の翌々日(2回目の潅水時)に変化しています(図1の枠の部分)。このように,マルチを被覆したままの高畦栽培では,夏場のベッド内を適湿に保つためには,生育途中でマルチを除去する平畦栽培に比べて,多くの潅水量が必要となります。

図1 栽培法を異にした場合のベッド部土壌水分の推移

図1 栽培法を異にした場合のベッド部土壌水分の推移

注1)平成23年,ベッド上部から深さ15cm部分を測定
 2)平畦栽培は6月23日にマルチを除去

3 潅水方法

梅雨明け後からの潅水は,さといも栽培で最も重要な管理です。前半はやや少なめに,後半はやや多めに潅水することがポイントです。良品を生産するための目標の生育量は,9月上旬に軸(葉柄)の長さが120cm程度です。

具体的には,平畦栽培では,孫いもの着生初め(5月上旬に植付けの場合で8月上旬ころ)までは,降雨が無い場合の潅水間隔は10日に1回程度を目安とします。孫いもの肥大期(8月中旬ころ)以降は1週間に1回程度を目安に潅水します。

初期に潅水の回数が多過ぎると地上部だけが大きくなり,いもの肥大が劣ることがあり,注意が必要です。1回当たりの潅水は、ベッドが十分に濡れるようにたっぷり(1回50mm程度)行います。

高畦栽培も,潅水のタイミングは同じですが,20mm程度の降雨ではベッド内部の乾燥は改善されません。少量の雨は考慮せずに潅水を行うことが大切です。

また,目標の生育を達成するためには,基肥は少なくして、初期の生育を抑え,追肥で生育を調整するようにしましょう。基肥の施用量は「窒素成分で5kg/10a程度」が目安です。

図2 時期別の潅水頻度の目安

図2 時期別の潅水頻度の目安

4 収穫と貯蔵時期

収穫適期はこれまで11月としていましたが,収穫が遅れると「ひび割れ」等の障害が多くなるので,4月中旬植付けでは10月下旬から11月上旬,5月上旬植付けでは11月上旬から中旬に収穫します。いもの障害が多くなると貯蔵性が劣るので,貯蔵は11月中旬の暖かい時間帯に行うようにします。

5 その他

本記事では,農薬については初掲載(平成25年5月)時点の登録内容をもとに作成しております。農薬の使用にあたっては、ラベルおよび最新の登録内容を確認し、遵守して使用してください。

初掲載:平成25年5月

農林総合研究センター北総園芸研究所
畑作園芸研究室
室長 鈴木健司
(現:水稲・畑地園芸研究所畑地利用研究室

TEL.0478-59-2200)

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所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2913

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