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更新日:平成31(2019)年3月22日

ナシ萎縮病の病原菌と対策へ向けた取り組み

ナシ萎縮病は、春先の展葉した直後の葉の波打ちや萎縮、葉縁の黒変、幼果の小型化・奇形を引き起こします。症状が激しくなると主枝、樹全体の枯死に至ります。本病特有の病徴は葉の先端が黒変枯死すること、樹の腐朽部位にはまだら状に赤色の部分がみられることです。

本病は、主に本県の主要品種である「幸水」に大きな被害をもたらすことで、問題となっています。長い間、原因は不明でしたが、近年、病原菌がFomitiporiasp.(チャアナタケモドキ)であることが明らかになり、防除対策に向けた取り組みを行っています。

病原菌について

Fomitiporiasp.は、木材や樹木を分解し、その分解物を栄養源として生活する菌類(材質腐朽菌)の一種です。ナシ樹を内部から腐らせ、萎縮病の病徴を発生させ、樹を衰弱・枯死させます。ナシ樹が衰弱すると、大きく堅いいわゆる‘きのこ’である子実体を形成します。子実体は柄や傘を持たず、樹皮にべったり張り付くような形をしています。外観からは近縁種との判別は難しく、判別には顕微鏡を必要とします。顕微鏡でみると、子実体の表面には孔口と呼ばれる‘小さな穴’がみられ、その内部には担子胞子や円錐~紡錘形をした突起のような構造物(剛毛体)がみられます。

防除対策について

防除対策を明らかにするため、本病の伝染源や伝染経路等をはじめとした発生生態に関する研究を進めていますが、詳細はまだ不明です。伝染源は、現在のところ子実体から飛散する担子胞子と考えられますので、子実体を見つけたら除去しましょう。また、子実体が発生しやすいため、枯死枝や切り株を放置しないようにしましょう。

写真:Fomitiporiasp.の形態

背着生の子実体

写真(左)背着生の子実体、写真(右)孔口

 

担子胞子

写真(左)担子胞子、写真(右)剛毛体

 

初掲載:平成25年1月

農林総合研究センター生産環境部病理昆虫研究室
研究員金子洋平
(電話:043-291-9991)

 

よくある質問

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所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2913

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