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更新日:平成30(2018)年8月28日

ナシ「なつしずく」の成熟特性について

はじめに

「なつしずく」は早生の青ナシで、果実品質が良好であることから、これからの有望品種として期待されています。しかし、果実の成熟特性に不明な部分があり、後期落果や生理障害のみつ症が発生します。そこで、成熟特性等を調べ、収穫適期及び落果防止法を明らかにしたので紹介します。

旧盆前の有利販売に役立つ

ナシは旧盆前の早期出荷ほど有利販売されるため、早生品種の導入が望まれていますが、果実品質が「幸水」に及ばないため進んでいません。その中で「なつしずく」は平成17年に(独)農研機構果樹研究所で育成され、「幸水」より約1週間早い8月上中旬に収穫できる品種として、本県においても導入が検討されています。

成熟特性と生理障害の発生

収穫適期を明らかにするため、収穫日別に果実の特性を調査し、併せて「二十世紀」用のカラーチャートを用いて、果実の表面色ごとに食味評価を行いました。みつ症については、全果実の発生状況調査を行いました。
その結果、果実の表面色と食味に一定の関係が認められず、収穫適期を表面色で判断するのは困難でした。果実は満開後115~120日頃に急速に肥大し、肉質や甘味が良好になることから、この頃が収穫適期であると考えられました(表1)。
みつ症は収穫後期で表面色が3.5以上の果実で発生したため、収穫は表面色3.0以下で行うのが適当と考えられました。

表1「なつしずく」の収穫期別の果実品質

※クリックすると表1は拡大されます。(JPG:99KB)

後期落果とその防止法

後期落果について、ストッポール液剤(落果防止剤)の防止効果を調査しました。
後期落果は8月上旬から発生し、収穫適期頃に急増します。そこで、落果防止剤のストッポール液剤2,000倍液を満開後99日の7月22日に全面散布したところ、落果を大幅に軽減できました(図1)。

図1「なつしずく」に対するストッポール液剤処理の落下防止効果

図1「なつしずく」に対するストッポール液剤処理の落果防止効果(平成22年)
注)ストッポール液剤処理は満開後99日(7月22日)に2,000倍で全面散布し、収穫は調査終了まで行わなかった

まとめ

「なつしずく」の収穫は、満開後115~120日頃から、果実の表面色3.0以下で行うことが適当であると考えられます。しかし、この収穫適期頃から落果が急増するため、これを防止するため、収穫開始予定日の14~7日前までにストッポール液剤を処理すると良いでしょう。なお、ストッポール液剤の使用に当たっては、使用基準を遵守しましょう。

※農薬は初掲載(平成24年7月)時点の登録内容をもとに作成しております。農薬の使用に当たっては、ラベル及び最新の登録内容を確認し安全に使用してください。

初掲載:平成24年7月
農林総合研究センター生産技術部果樹研究室

主任上席研究員北口美代子
(電話:043-291-9989)

 

 

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