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更新日:平成22(2010)年7月29日
温州みかんの主産地である九州地方や和歌山県では、近年高品質栽培への取組として、シートマルチ栽培が普及しています。本資材(タイベック)を利用することで、土壌への雨水の進入を防ぎます。また、土壌水分の蒸散は妨げないため果実糖度が上昇します。更に、本資材は太陽光を反射させるので、果実の着色促進が期待できます。
シートマルチ栽培の被覆方法は、ほ場全体を被覆する方法と一部分のみ被覆する方法があります。ほ場全体を被覆した場合、ほ場内に全く雨水の浸入がなくなるため糖度の上昇効果は高いが、一方酸度の上昇も高くなります。また、主幹地際部まできっちりとマルチするため被覆作業に非常に手間がかかります。一方、樹間の一部をあけて被覆する場合には、開いている部分から雨水が浸入するため、多少糖度の上昇が落ちますが、その分酸度の上昇も抑えられるために結果として品質は良くなります。また、被覆作業も楽に行うことができます。
被覆の時期は、どちらも梅雨明け後のほうがみかんの樹に程よい水分ストレスを与えることが出来ます。梅雨明け前に被覆を行う場合には、樹の状態をよく観察して、葉がしおれてくるようであれば潅水を実施してください。
また、被覆前の作業としてマルチの損傷を防ぐためにほ場の枯れ枝を除去し排水性を向上させるためになるべく凹凸をなくします。また、被覆後に摘果を実施するとマルチ上に果実が落ちてマルチが汚れる恐れがあるので、事前に粗摘果を実施することをお勧めします。

図1 ほ場被覆前

図2 全面被覆の様子

図3 部分被覆の様子
昨年度現地ほ場で実施した試験結果は以下のとおりでした。


表1より果実の重量は10月収穫では多少試験区のほうが大きかったが11月の収穫時期にはほぼ変わらない大きさとなりました。また、果色は、10月の段階では試験区のほうが着色は進んでいましたが、11月の収穫時期には同等の着色となることがわかりました。
表2より果実品質は、11月の収穫期の段階で糖度の上昇がみられ、酸度は同程度なので結果として糖酸比が高くなりました。
本資材はソフトタイプとハードタイプの2種類があります。どちらの資材も使用1年目の効果は十分期待できます。また、ハードタイプは現地試験の結果3年間の効果が期待できます。一方、ソフトタイプは平成21年度に2年目の資材の効果の確認を行なう予定です。規格はどちらも幅2m・長さ100mのものと、幅3m・長さ100mのものがあります。10aあたりにかかる資材費は特に変わりがりませんので、ほ場の樹間にあわせて資材をお選びください。
フィールドノート7月 果樹
安房農林振興センター振興普及部
改良普及課 南房総地域グループ
普及指導員 影山浩司
TEL 0470-22-8132
掲載日:平成20年7月1日
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