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更新日:平成22(2010)年7月29日
千葉県でトマト黄化葉巻病が確認されて2年半が経過しました。現在では千葉県全域で発生が確認されており、黄化葉巻病はトマト生産にとって深刻でありながら一般的な病気となっています。
ここでトマト黄化葉巻病が増えた要因を考えてみます。
生長点が萎縮したり、生育が他に比べて悪かったりしても、黄化葉巻病という認識がなければ見逃してしまいがちです。初期に発生した農家では、異常を感じつつ栽培を続けていたケースがありました。
また、感染に気づいていても、枯れるわけではないのでそのまま放置する生産者も見られます。着果している果実は採りたいという気持ちはわかりますが、タバココナジラミの密度が高いばあい、被害を拡大させてしまうことが多いので注意が必要です。
黄化葉巻病の対策は、ウイルスを伝搬するタバココナジラミの防除が必須となります。しかし、薬剤に抵抗性の付いたバイオタイプQのタバココナジラミが増えているうえ、農薬の使用基準を遵守する必要からも薬剤防除が非常に難しくなっています。
トマト栽培終了時にはハウスを締め切ってコナジラミを死滅させることが重要とされています。しかし、このことがなかなか実行できない現状もあります。まず、次の作が控えており、蒸しこみのための充分な期間が取れないこと。ハウス内を高温にする抵抗感(制御盤や暖房機への影響を懸念)。そして時期によっては、締め切ってもコナジラミを死滅させるだけの温度が確保できないこと、などがあげられます。
地域で作型がまとまっている場合、地域ぐるみで対策をとりやすいでしょう。仮に黄化葉巻病が発生してもトマトの無い時期を作れれば次作に持ち越すリスクはかなり減らすことが出来ます。しかし、いろいろな作型が混在している地域では、感染のサイクルを断ち切ることが難しいのが現状です。
印旛管内には大きく分けて、抑制トマト+促成スイカを中心とした産地と、複数の作型を組み合わせて周年トマトを栽培する産地があります。抑制栽培中心の地域では、冬にトマトがなくなるため保毒虫を減らすことが期待できます。一方で、越冬や半促成栽培を組み合わせた地域では、一年中トマトが栽培されているため対策が難しくなっています。特に、前作と平行して次作の育苗を始める生産者は、常に黄化葉巻病の危険と隣り合わせとなっています。実際に、前作からの持ち越しと思われるケースも見られます。
また、春以降は野外のトマトにも注意しなければなりません。家庭菜園が密集している場所で昨年、ほとんどの区画で発病している状況が見られました。この近くのトマトハウスでも発生が確認できました。どちらが感染源であったのかは明らかではありませんが、このように地域一帯で発生している場合は個人での対策には限度があります。
トマト黄化葉巻病の被害が一気に県全域に広がったのは、以上のような要因があると思われます。この病気に関する認識はかなり定着してきましたが、対策はまだ完全とはいえない状況です。次回は対策についてお伝えします。


フィールドノート5月 施設野菜
印旛農林振興センター振興普及部
改良普及課南グループ
上席普及指導員 風戸治子
TEL 043-485-1130
掲載日:平成20年5月1日
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