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更新日:平成22(2010)年7月29日
中古機械を利用した稲わら収集の取り組み事例
18年後半から始まった飼料高騰は、先の見えないまま徐々に畜産経営を圧迫してきました。ようやく年明けから飼料価格が下がる見通しです。
しかし、依然厳しい状況に変わりない状況です。このように苦しい中、『どげんかせんといけん!』と、もがいた酪農家グループの事例を紹介します。
配合飼料や乾草はもちろんのこと、敷料のストローさえも30円を超え、大きく経営を圧迫するなか、少しでも生産コストを下げようと酪農家5名が稲わら収集に取り組みました。

中古のロールベーラーとラッピングマシーンを購入し、8月下旬から稲わら収集をはじめました。ロールグローブがないため、ホイールローダーのバケットやフォークリフトを駆使しての試行錯誤の作業でしたが、何とか形に。また、当初は作業開始が午前の搾乳後となるため、機械を効率的に動かすことが出来ず、思うように収集も進みませんでした。途中から人を雇うことで午前中から集草作業ができるようになり、格段に効率が上がりましたが、それでも正味労働日数は10日、収集面積は10ha、約300ロールを集めるにとどまりました。
出来るだけ不公平のないように、収集した稲わらは、購入機械の減価償却費や資材費、トラクター利用料、それぞれの出役時間に応じた時給などを換算し、1ロールあたりの値段を計算し、グループ内の希望者へ販売します。収穫した稲わらは敷料のほか、サイレージ化して冬場に乾草の一部代替として利用するつもりです。
コスト計算の結果、1ロール当り約4,400円、1キロ当り17円~22円でした。今回は、大きなコスト削減とはいきませんでしたが、来年に向けての改善点も見えてきました。
人員の確保、これが一番の課題です。収集期間が短いため、アルバイトを雇うか、年間の所得を補償し複数の経営体で従業員、酪農ヘルパーのような形で雇用するのも一手だと思います。また、今年は収集を決定してから、実施に至るまで時間がなかったので、事前に水田農家からの承諾を得ることが出来ず、効率良く集められませんでした。来年は、事前の調整をとることで収集できる水田を集積し、効率を上げていければと考えています。
グループ員の中には、ロールベーラーをつかい、水稲の裏作で牧草を作ろうといった動きも見えてきました。今年は試験的ですが、水稲作にあまり影響がないように極早生のイタリアンライグラスを栽培しています。
この事例では、酪農家グループが飼料代・敷料代負担を低減させるため、稲わら収集への取組みを紹介しました。
畜産経営が安定していた頃ならともかく「他人と共同でやるのは面倒臭い」なんてことを言っていられる時勢ではなくなっています。一人で機械を買うには高すぎる、機械はあるけど、人手がない。そんな中、将来の経営安定を考え自給飼料の生産、稲わら等未利用資源の利用等に目を向け、積極的な経営戦略を立てていただきたいと思います。
フィールドノート12月 畜産
夷隅農林振興センター振興普及部
改良普及課 平坦地域グループ
普及指導員 野中 太輔
TEL 0470-82-2213
掲載日:平成20年12月1日
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