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更新日:平成22(2010)年7月29日

フィールドノート ナシ病害防除支援情報システム

「梨病害防除ナビゲーション」

1 はじめに

千葉県のナシの主要品種は、「幸水」、「豊水」であり、これらの品種の最も重要な地上部病害はナシ黒星病です。このため、ナシの病害防除体系も黒星病を中心に組み立てられています。慣行のナシ病害防除は防除指針に従って行われており、生育期間中には10日間隔で9~12回(約20成分回数)の農薬散布が行われます。しかし、殺菌剤の残効やナシの生育状況、気象条件等により防除要否を適切に判断すれば、農薬の使用回数を削減することが可能です。そこで、この判断を可能にする病害防除支援情報システム「梨病害防除ナビゲーション」を開発しました。

2 梨病害防除ナビゲーション

  • (1) 「梨病害防除ナビゲーション」はMicrosoft Excel 2003上で稼働し、ナシ開花日(始期)、ナシ黒星病感染危険度、農薬散布日と散布農薬を入力設定すると、病害防除支援チャートとして、ナシ生育期のナシ黒星病菌胞子の飛散状況、潜伏期間後の予測発病度、果実高感受性期間、農薬の残効期間等の情報をパソコン上にグラフ化して表示します(図1)。さらに、ナシ輪紋病に対する果実高感受性期及び散布農薬の治療・残効期間についても併せて表示します。
  • (2) ナシ黒星病菌が感染するためには、一定の気温と葉や果実が濡れた状態が一定時間以上続く必要があります。上記のナシ黒星病感染危険度は気温と濡れ時間から計算した感染危険の度合いで、値が大きいほど感染の危険性が高くなります。ナシ黒星病感染危険度は千葉農総研気象観測装置等の気象データを用いて、インターネット上のホームページで公開されている「Duthie(1997)によるナシの黒星病・黒斑病発生予察モデル」等で計算できます。
  • (3) 本システムは、ナシ黒星病防除に使用される主な農薬とその治療・残効期間を、簡易なデータベースとしてシステムに内蔵しており、参照入力できます。農薬の治療・残効期間は散布方法、ナシの生育ステージ、気象条件により影響されます。データベースに予め登録されている農薬の治療・残効期間は、これまでの試験や経験に基づく大まかな目安です。
  • (4) 耕種的防除を徹底した上で、病害防除支援チャートと天気予報から防除要否及び農薬散布時期を的確に判断し、減農薬を実行することで、ナシ黒星病の発生は慣行防除程度に抑えられます(表1)。

「梨病害防除ナビゲーション」の病害防除支援チャート

図1 「梨病害防除ナビゲーション」の病害防除支援チャート(一部)

黒星病発病の推移

フィールドノート4月果樹
農業総合研究センター
生産環境部病理研究室
主席研究員 牛尾進吾
TEL 043-291-9991
掲載日:平成20年3月31日

よくある質問

このページに関するお問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話:043-223-2911

ファクス:043-201-2615

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