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更新日:平成22(2010)年7月29日

フィールドノート 促成キュウリのつる下ろし栽培

1.つる下ろし栽培とは

つる下ろし栽培(または、つる下げ栽培)は、1株から数本の誘引枝(通常3~5本)を伸ばし洗濯ばさみでぶら下げ、新芽が伸びたら横にずらして下げていくという方法です。摘心栽培に比べて、草勢が維持しやすい、上物率が収穫後半まで高い、収穫果が探しやすい、病害虫が防除しやすい、つる下ろしや枝の整理、葉かきといった整枝作業が単純でパート職員でもできるという利点があります。その反面、初期収量が少ない、整枝作業量が多い、春以降の誘引枝の伸びが早い時期は作業が間に合わないという欠点があります。なお、整枝法の比較については2007年11月の「促成キュウリの整枝管理」をご一読ください。

2.つる下ろし栽培の基本的な整枝管理

栽植方法は、1条植えが適していますが、2条植えでも可能です。主枝の初めの5節位までは、摘心栽培と同じく花芽・腋芽を除去します。摘心位置は、摘心栽培より2~3節低い14~20節が目安で、品種「ハイグリーン21」では15節前後を標準としています。摘心位置が上がると、主枝の着果本数が増えるため、初期収量は増加しますが、主枝の果実肥大と、誘引枝の伸長や果実肥大と時期が重なり、誘引枝の収穫開始が遅れます。

主枝の葉は、順次摘葉します。摘心の頃までに子葉、1~5節の葉を除去します。摘心直下の「天葉」は大きくなり、他の葉の生育を阻害しますので、上位1、2枚は摘心後早めに除去します。主枝の他の葉は、果実収穫後に除去します。誘引枝(子づる)は、摘葉しなくてもよいのですが、摘葉するのであれば子づるがぶら下がった状態でベッドに触れている葉を除去します(1つる当たり展開葉が約15枚残ります)。

主枝は、誘引枝が出ているところから上段は不要となるので、収穫が終われば切り戻します。その際、切り口は溢泌液が乾きにくく、病害の発生元となるので、切り口が乾きやすい晴天日を選んで行います。

誘引枝以外の腋芽は、すべて1節で摘心し、収穫が済んだら枝ごと除去します。

誘引枝は、1株当り4本を目安とします。誘引枝と誘引枝の間隔は約20cmが適当であり、1条植えで1株4本の誘引枝であれば株間は40cmとします。誘引枝の間隔が狭いと春以降の収量は上がるものの、年内収量は上がりません。また、節間が間延びしやすくなります。逆に、間隔を空けすぎると雌花数の減少から収量が低下します。また、腋芽が伸びやすくなります。誘引枝の腋芽は、通常は早めに除去します。

3.つる下ろし栽培における草勢判断の目安

キュウリ栽培では、茎葉の生長(栄養生長)と開花・果実肥大(生殖生長)が同時に進行するため、長期収穫の際は栄養生長と生殖生長のバランスが重要となります。その目安は、伸ばした誘引枝の開花位置で判断します。生長点側からの展開葉で数えて3、4枚目の節で開花しているのが良好な状態です(写真1)。これが、5枚目以下であれば栄養生長が強い状態で、収穫位置が低く果実肥大に時間がかかることから、ベッドの上で収穫適期の大きさになることがあります(いわゆる「引きずる」状態)。一方、2枚以内となると栄養生長が弱い状態で、収穫が早まり一時的に収量が増えますが、やがて生長点付近の節間が詰まり、雌花が多数着生・開花した状態(いわゆる「かんざし(簪)」状態、写真2)となり、心止まりとなります。

写真1 良好な開花位置

写真1 良好な開花位置

写真2 生長点の「かんざし」状態

写真2 生長点の「かんざし」状態

フィールドノート11月 施設野菜
農林総合研究センター北総園芸研究所
砂地野菜研究室
主席研究員 中村 靖弘
TEL 0479-67-2135
掲載日:平成20年10月31日

よくある質問

このページに関するお問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話:043-223-2911

ファクス:043-201-2615

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