フィールドノート 小麦の赤かび病防除
1 赤かび病とは
- 赤かび病の症状を起こす病原菌はフザリウム属菌を含む複数種があります。
- 赤かび病の病原菌は麦の被害種子や稈のほか、稲刈株などに寄生して越冬します。
- 春になると、赤かび病の病原菌は子のう胞子をつくり、降雨や降雨後の曇天多湿時に飛散し小麦に付着します。
- 赤かび病の感染は開花期がもっとも高くなります。
2 赤かび病はなぜ怖いか
- 麦類の赤かび病菌によって、マイコトキシン「デオキシニバレノール(DON)等」が産生されます。
- カビがマイコトキシンを作り出します。マイコトキシンは人や動物に対して嘔吐や腹痛などの食中毒の症状を引き起こす有害な化学物質の総称です。
- 常発地では予防散布をして赤かび病の病原菌の感染・侵入とマイコトキシンができるのを抑止します。
- 赤かび病にかかった粒が1粒でも混入していると規格外となってしまい、全量生産者が処分することになります。
3 発生しやすい条件
- 開花期から乳熟期間に雨が多い
- 気温が29~27度のときに感染しやすい
- 感染する最大の危険期は、開花始めからほぼ10日間です。
- 窒素肥料の多量な追肥は発生を助長しやすい。
4 防除時期と薬剤
- 1回目の防除は開花最盛期(出穂後概ね7日頃)にかけて行います。1回目の防除が遅れると薬剤散布の効果は落ちます。
- 2回目の散布は1回目後、7から10日に散布します。
注 出穂とは穂が葉鞘の先端から表れたときで、出穂期は出穂すると思われる全茎数の40~50パーセントが出穂した日です。

5 収穫調整時の注意
- 収穫適期は出穂後45日頃です。穀粒水分が30パーセント以下になったときに行います。
- 粒の選別には必ず2.2ミリメートル以上の網み目を使いましょう。
- 赤かび病が発生してしまった場合は発生ほ場の収穫は別に行います。また、乾燥調製も健全麦とは別に行い罹病麦が混ざらないようにします。
フィールドノート4月 畑作
長生農林振興センター振興普及部
改良普及課 西部グループ
上席普及指導員 漆崎みゆき
TEL 0475-22-1771
掲載日:平成20年3月31日