フィールドノート 銚子のゆで落花生「郷の香」栽培
銚子は千葉県第二位の農業産出額を誇る地域でキャベツ、ダイコン等は県内や首都圏を主体に出荷されています。その中でダイコン等との輪作体系の中で,地力を維持する効果のある落花生が栽培されています。品種は千葉県で育成された「郷の香」で、ゆで豆用です。19年の栽培面積は5.5ヘクタールで4月中旬~5月下旬に播種して8月上旬~9月上旬収穫となりました。厳正な生産管理のもとにレトルト落花生として販売しています。
1.畑の準備と播種
- (1)肥料には落花生用(窒素成分が少なくなっています)を用います。
窒素、リン酸、カリの成分パーセントが、それぞれ(3-10-10)(5-15-20)など。
ただ、野菜作付け跡で残肥が強いときは無肥料の方が良いこともあります。
- (2)ダイコン用マルチまたは落花生用マルチ(畝間60~70センチメートル、株間27センチメートル)がちょうど良いと思います。
- (3)降雨中や降雨直後の播種は,発芽率が落ちるため避けて下さい。
- (4)播種の深さは3センチメートル程度です。種は横置き、1粒と2粒を交互に播くのが良いようです。
- (5)ダイコン後に直接播種する時は、
- ア 深播きで発芽不良にならないよう注意してください。
- イ 雑草対策はていねいに行ってください。
2.主な病虫害の被害状況
- (1)サビヒョウタンゾウムシの被害と対策
- ア 被害は、成虫および幼虫による食害です。成虫は、広食性で各種の野菜や雑草の葉や芽を鋸歯状に半月形に食害します。出芽直後の新葉を好みます。幼虫は、根を加害し、落花生では着莢不良となります。
- イ 対策:トクチオン細粒剤Fに登録があります。10アール当たり9キログラムを土壌表面に散布後,混和します。

サビヒョウタンゾウムシの被害莢

左側が正常右側が莢褐斑病
- (2)落花生莢褐斑病の防除
- ア 病徴:莢と子房柄が褐変します。
初め莢の表面に褐色小班点を生じ,後にこれらの斑点が融合して,大型不正形の褐斑となります。子房柄にも同様の褐斑を生じます。しかし,根や茎葉に病班は見られません。病勢が進むと,莢の内側や種皮も褐変します。
- イ 病原菌:リゾクトニア菌
糸状菌で,生育温度は5~38度,最適温度は28~30度。
- ウ 伝染:菌糸と菌核で土壌中に生存し,土壌伝染します。
- エ 対策:発病のひどい圃場では連作を避け、トウモロコシやサトイモとの輪作を行う。
発病が少ないときはベンレートT水和剤20やホーマイ水和剤などによる種子消毒(粉衣)による効果も期待できます。
※農薬の使用にあたっては,ラベルをよく確認し,適正な使用を心がけてください。

レトルトゆで落花生製品(200g)

(パートによる厳正な選別作業)
フィールドノート3月 畑作
海匝農林振興センター振興普及部
改良普及課 銚子グループ
上席普及指導員 浪川 弘
TEL 0479-62-0334
掲載日:平成20年3月3日