ホーム > くらし・福祉・健康 > 健康・医療 > 県立病院・県内医療機関 > 千葉県救急医療センター > 診療科・部門紹介 > 医療局 > 診療部-外傷治療科
ここから本文です。
更新日:令和5(2023)年5月25日
救命センターでの外傷治療にはチームワークと専門性の共存が求められます。当科は外科・整形外科・形成外科・精神科の4領域の専門医師で構成される、機能性の高い外傷チームです。
重症外傷では受傷後早期の対応が特に重要です。最初はチームとして活動し、患者さんの呼吸・循環補助に集中します。そうして生命の安全を確保したところで、損傷部位を見つけ出し根本治療を施します。ここでは、専門外科の強みを存分に発揮して、内臓・骨・血管・神経を修復していきます。一方、救急患者さんは心のバランスを失いやすいため、我々は職人的外科集団に精神科を加えることで心のケアも可能としています。まさに「鬼手仏心」─鬼のように残酷な手術を行いますが、すべては患者さんを救いたい仏の心から─という訳です。
以下に、各専門領域の診療内容を紹介いたします。
重症外傷の他に、内因性腹部救急疾患も担当しています。手術を主軸としつつも、内視鏡や画像下治療も活用します。メスに拘ることなく、患者さんを治すのに最適な治療法を提供するよう心掛けています。
体幹部の内臓損傷に対する治療を担当します。緊急的な開胸・開腹手術のみならず、自然治癒を目指す非手術療法、血管損傷に対する経カテーテル動脈塞栓術を行います。
多くは出血・穿孔・閉塞・虚血などの致命的な消化器疾患です。緊急手術を行うことが多いですが、近年は体に優しい腹腔鏡手術も取り入れています。手術以外に、消化管出血や腸捻転に対する内視鏡治療、動脈塞栓術や膿瘍穿刺ドレナージなどの画像下治療も積極的に行っています。
3次救急施設のため、整形外科が扱う症例の多くは外傷であり、緊急手術を要する開放骨折や多発外傷に伴う骨折、軟部組織損傷を伴った重度四肢外傷など、他院では対応困難な症例が主な対象疾患となっています。
通常、運動器を扱う整形外科医は、救命処置が終わったあとから治療に加わることが多いですが、当院では初期治療から他科医師と共に診療にあたることにより、救命治療の段階から、機能温存を図った治療戦略を立て、早期治療、早期社会復帰を目指すべく、日々治療にあたっています。骨折を中心とした四肢外傷のほか、脊椎外傷、骨盤外傷などの重症外傷も多くみられ、ときに難易度の高い手術も要求されます。急性期治療はもちろん、その後のリハビリテーション療法まで考慮しつつ、近隣病院とも協力しながら治療を進めています。
また、外傷以外にも、緊急手術が必要な疾患や全身管理を要する疾患などをご紹介頂き、他科医師とも協力しながら、可能な限り対応させて頂いております。
当院の形成外科では、指の切断や四肢切断の再接着術などの緊急手術が多く、他に顔面外傷、皮膚軟部組織欠損部の再建、熱傷や外傷などの瘢痕治療の手術を行っています。
切断指や皮弁形成の手術など、高度な技術を要する顕微鏡下での血管吻合を伴う手術を得意としています。
通常は、一旦創が治癒した患者に、メスを加えることが多い形成外科ですが、当科では、初期治療の段階から関わることで、患者の審美的負担のみならず機能的不全を最小限にする治療を提供しています。
当センターは精神科医が常駐している救命救急センターです。救急の現場では、予想以上に精神科的な治療が求められます。もともとうつ病や認知症などの疾患を持った方が不慮の事故や病気などで入院される他に、全身状態の急激な悪化や、多量飲酒歴のある方の緊急入院による断酒等によりせん妄となり、暴言、暴力、治療拒否となったり、不慮の事故や病気で抑うつやPTSDとなることがあります。特に自殺企図で入院された方は、体が良くなっても、その後に精神科的治療が必要な場合があります。また救急の現場では、虐待、DV、介護ネグレクトなどの症例も少なくありません。当センターでは精神科医が早期から介入することで、様々な背景を持つ患者一人一人に適した対応を行い、身体だけでなく精神的にも安心して、入院中や退院後の生活が送れるように取り組んでいます。
嶋村 文彦 (副病院長) |
日本外科学会外科専門医 日本災害医学会評議員 日本災害医学会PhDLSコースインストラクター |
---|---|
当間 雄之 (外傷治療科部長) |
日本救急医学会救急科専門医 日本外科学会外科指導医・専門医 日本消化器外科学会消化器外科指導医・専門医 日本大腸肛門病学会認定大腸肛門病指導医・専門医 Acute care surgery認定外科医 日本腹部救急医学会腹部救急教育医 日本癌治療認定医機構がん治療認定医 AHA BLSインストラクター AHA ACLSインストラクター JATECインストラクター 日本医学シミュレーション学会CVCインストラクター 日本腹部救急医学会評議員 日本acute care surgery学会評議員 |
潮 真也 (主任医長) |
日本外科学会外科指導医・専門医 日本外傷学会外傷専門医 日本救急医学会関東地方会幹事 |
村﨑 岬 (医長) |
日本専門医機構 救急科専門医 日本麻酔科学会 麻酔科専門医 厚生労働省 麻酔科標榜医 日本内科学会 認定内科医 JATECインストラクター 日本DMAT隊員 |
有馬 孝博 | 日本救急医学会救急科専門医 日本集中治療医学会集中治療専門医 日本外科学会専門医 DMAT隊員 麻酔標榜医 |
稲田 大悟 (整形担当部長) |
日本整形外科学会専門医 |
---|---|
姫野 大輔 |
日本整形外科学会専門医 |
眞木 成美 |
|
|
金井 雅彦 (形成担当部長) |
日本形成外科学会専門医 臨床研修指導医 |
---|---|
朴 大然 (医師) |
杉澤 淳子 (主任医長) |
精神保健指定医 千葉県地域DMAT隊員 |
---|