北総教育事務所-県立成田西陵高等学校会場
会場となった県立成田西陵高等学校は、平成29年度に創立112年目を迎えた歴史と伝統のある専門高校です。学科構成は、農業(生産技術科、環境建設科、生産流通科、生活科学科)、商業(情報科学科)の5学科からなり、各学科とも学年1クラスの編成となっています。この日は、成田市内4つの中学校と栄町内1つの中学校から生徒が集まり交流会を開催しました。3グループに分かれ各テーマについて意見交換を行いました。詳細は以下のとおりです。
詳細
開催日時
平成29年8月7日(月曜日)13時30分から16時30分
会場
県立成田西陵高等学校
参加校(参加生徒数)
県立成田西陵高等学校(10名)、成田市立成田中学校(6名)、成田市立西中学校(6名)、成田市立中台中学校(6名)、成田市立玉造中学校(5名)、栄町立栄中学校(6名)
分科会
グループ別討議では初めに、各グループ共通に「2020年東京オリンピック・パラリンピックを通じた『おもてなし』」をテーマに話し合いました。その後、各グループごとに設定されたテーマに沿って話し合いました。中学生・高校生から出された意見の概要については下記のとおりです。
テーマ:2020年東京オリンピック・パラリンピックを通じた「おもてなし」(3グループ共通)
(1)オリンピック・パラリンピックについてのイメージは何かについて。
- 世界中からたくさんの人が来るため,人が増えて賑やかになる。
- 日本の技術や文化が広まるのではないか。
- 人が多くなるので,事件・事故が増えるのではないか。そのため,不安な面もある。楽しい面もあるがマイナスの面も多いのではないか。
- 1964年の前回のオリンピック・パラリンピックは復興を意識してのものだったが,2020年は進化や技術力,経済等をねらったものになるのではないか。
(2)どのような「おもてなし」があるかについて。
- 外国人が日本に来て困らないように,過ごしやすい環境をどう作るか。
- 外国人に話しかけられたときにどう対応するか。英語やジェスチャー,単語,一緒にその場所まで連れていくことも大切なおもてなしではないか。
- 案内が分かりやすいようにパンフレットの入手場所もコンビニやホテル,空港など目につきやすいような場所に置くことも,きめ細かい配慮ではないか。
- 標識なども外国人に分かるものが必要ではないか。また,案内板についても学校付近等,設置場所をどうするかも考える必要があるのではないか。
- おもてなしと言っても,電車の乗り換えなど,日本人でも複雑で分かりづらいこともあるので案内するのは難しいのではないか。
- お年寄りに対してはバリアフリーの環境を作ることもおもてなしではないか。また,障害者にとっても楽に行き来できるように階段ではなくスロープやエレベーターにするなどの配慮も必要ではないか。
- 佐倉は城下町であったり,各地域にも神社や寺など古い文化や地域の特産物がたくさんあるので,文化や食を伝えたりすることもできるのではないか。
(3)「おもてなし」をするために,中学生・高校生として何を学ぶ必要があるかについて。
- 会話が出来ることが大切なので,英語力を向上させる必要がある。実践的な英会話やALTを活用することもできるのではないか。
- 日本人自身がルールやマナーを改める必要があるのではないか。
- 英語で市や町のスピーチをしたり,スポーツを楽しみながら英語力をつけること等,小さなことからこつこつと進めることも必要ではないか。
- 案内板やパンフレットを見て困ったときどうするか考える必要がある。
- スポーツだけではないオリンピック・パラリンピックがあることをもっと,色々な形で知った方がいい。バリアフリーなどの知識も必要ではないか。
- ボランティアを各学校から募って案内をするなどもできるのではないか。ボランティアについて学ぶことも必要ではないか。
テーマ:便利(コンビニ・公共機関など)って本当に良いの?~中学生・高校生双方が考える、今の学生の実態を踏まえて~(グループ1)
- 便利になったことで,時間のゆとり,24時間何でも買える,安心感,電車も何時でも乗れる,公共機関も便利,スマホを通した勉強など,中学生・高校生も色々とプラスになっていることがある。恩恵を得ている部分も多い。
- AIも進んでいるが,古いものも良い点があり共存することが大切である。
- 便利さから失ったものとして,町の商店の減少,無駄遣い,伝統が守りにくい,24時間当たり前の感覚,お金の使い方,運動時間の低下,地域との繋がりや無関心さの拡大,迷惑メール,犯罪等の怖さ,学習への影響など,便利なものから得たものも多いが,失ったものも多い。
- 便利なものの進化やIT化により自分らがどうすべきか考える必要がある。
- 便利から迷惑を受けていたり,事件,体への影響になることもあるため,使い方やマナー,節度をもって使うことや自己管理をきちんと学ぶ必要がある。
テーマ:スマホの利便性や危険性~インターネットでの事件やいじめ・ツイッターへの個人情報の投稿から~(グループ2)
- スマホやネットに関したいじめや事件等も多い。ラインやフェイスブック,オレオレ詐欺など,SNSや通話など人との関わり合いでの犯罪も多かった。歩きスマホによる事故,写真や個人情報も簡単に投稿できることからの問題も多い。他にも使用して怖さを感じたことがある。
- 調べたいときにすぐに調べられたり,連絡がすぐに取れたりするなど,利便性も沢山あり良いことは多い。勉強でも使えて便利な使い方もある。
- スマホ等の利用について,危険性もあるので使い方やマナーを学ぶことも大切ではないか。相手のことを考えた使用や何かあったときの相談ができることを知るのも大切ではないか。
- 小説が読めたりするので、著作権等の問題など法律に触れることもある。
テーマ:地域の方に信頼される学校づくりに向けて~ボランティア活動や地域貢献の視点を含めて~(グループ3)
- 自分の学校等で経験したことのあるボランティア活動では,あいさつ運動やゴミ拾い,地域のイベントのお手伝いなどがあった。
- ボランティア活動や地域貢献についてどんな考えを持っているか。また,どのようにできるのかについての意見交換をした。
- 信頼される学校づくりに向けて,ボランティア活動や地域への貢献は大切なことではないか。
- ボランティア活動の経験について話をしたが,経験者が少なかった。でも,やってみると夢中になれたり,人から感謝されたりするので,嬉しくなったり,次もやってみようと思うようになる。そのため,ボランティア活動の機会があるといいのではないか。

分科会の様子1

分科会の様子2
交流会を終えて(感想)
中学生
- 意見と意見を組み合わせたり、別の見方から考えたりすることでより良い意見にしていくのが面白く、楽しかった。
- 付箋に意見を書くことで発表のしやすい環境ができていた。
- 普段あまり関わりのない他校の生徒や高校生と意見を交換することができた。自分の見聞を広げることができた。
- 初めての交流会で緊張してしまい上手く発言できない事が多かったが、いつもはできない自分の意見をたくさん言うことができて最後は楽しく達成感を得ることができた。
高校生
- 高校生だけでは出ない意見を中学生からたくさん聞くことができ、とても参考になった。色々な人の視点で物事を考えられた。
- 慣れない司会として話し合いに参加したが、中学生・高校生で話し合うことなどめったになく、いい経験となった。
- 中学生が思った以上に良い意見を出してくれた。
- 初めの方であまり空気を砕くことができなかったことで、みんな硬い感じで進んでしまった。
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