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更新日:令和6(2024)年2月8日
ページ番号:315100
(たこだいいせきぐんなんばー3ちてん5ごうふんしゅつどいぶつ)
県指定有形文化財(考古資料)
平成18年3月14日
香取郡多古町多古2885(多古町)
多古台遺跡群は、多古町の市街地西側の台地南端に位置し、住宅団地造成の際に発掘調査された。そのうち、No.3地点5号墳は平成2年に調査された、標高41mの台地上にあった古墳で、東西22.8m、南北20mのやや東西に長い方墳である。埋葬施設は、切石を組み合わせた横長の後室と縦長の前室で構成されるT字形の玄室(げんしつ)と羨道(せんどう)部で構成される複式の横穴式石室である。古墳の年代は、出土した湖西産(浜名湖西岸地域で生産)須恵器などから7世紀末の時期と考えられている。
遺物は、帯金具64、ガラス小玉39、直刀1、刀子(とうす=ナイフ)1、鉄鏃(てつぞく)1、環状鉄製品1の計107点が石室内及び周辺から出土している。帯金具は、鍍金(ときん=金メッキ)された青銅製の金具で、皮帯の一端に鉸具(かこ=バックル)、他端に鉈尾(だび=ツメ)、中間に蓮華紋形金具やいくつもの長方形の巡方(じゅんぽう=帯の飾り金具)がつけられたものである。5号墳からは、鉸具3、蓮華紋形金具8、巡方40、鉈尾12、不明楕円金具1が出土しており、鉈尾の数からすると飾り金具のついた礼装用の帯が12本以上副葬されていたことになる。これは被葬者の地位の高さを示す事実といえ、古墳時代終わり頃の東国古墳文化研究にとって貴重な資料である。
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