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更新日:令和5(2023)年12月14日
ページ番号:314666
(なかだいいたいしとうば)
県指定有形文化財(考古資料)
昭和34年4月24日
匝瑳市中台388-1(中台区)
高さ167cm、幅80cm、厚さ15cmの砂岩の板石を平滑に加工して、像高118.5cmの地蔵像が線刻されている。像はなで肩で、肩から衣の外郭と頭光(ずこう)の右側はやや太く刻まれているが、全体的に浅い彫りである。顔の長さは15cmで、目はやや吊り上り、右手に錫杖(しゃくじょう)を持ち、左手には胸元で宝珠を捧げ持っている。下肢部分は表面が剥落し不明であるが、くるぶしから裳の裾と両足は確認され、その下部には細く尖る蓮座(れんざ)を置く。
銘文は背面の中央に「建長五年癸丑卯月八日/願主僧實性敬/白」と2行で刻出されている。
紀年銘は、建長5年(1253)と鎌倉時代中期の年号であるが、地蔵が刻まれた時期については諸説がある。清水長明氏(『下総板碑』1984)は、諸例を挙げて南北朝時代以後の造立とし、銘文は後から刻まれた可能性を指摘している。一方、石造美術研究者の川勝政太郎氏(『日本石造美術辞典』1978)は、「加持堂線刻地蔵石仏」という項目で、地蔵像の表現から鎌倉時代の様式を示すとしている。
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