ここから本文です。
ホーム > 教育・文化・スポーツ > 歴史・文化 > 文化・文化財 > 文化財 > 市町村別の国・県指定および国登録文化財 > 京葉エリアの市 > 市原市の国・県指定および国登録文化財 > 市原市の記念物 > 養老川流域田淵の地磁気逆転地層
更新日:令和5(2023)年6月23日
ページ番号:314842
(ようろうがわりゅういきたぶちのちじきぎゃくてんちそう)
国指定天然記念物
平成30年10月15日
市原市田渕ほか
養老川流域田淵の地磁気逆転地層は、房総半島の急激な地殻変動と養老川の侵食作用によって露出した、第四紀前期更新世及び中期更新世の境界付近の地層である。房総丘陵は隆起するスピードが速い上、養老川流域では砂泥質の柔らかい地層でできており侵食されやすいことから、川底の両側に崖がそびえ立つ独特な地形が見られる。市原市田淵では、海底深くで堆積した地層が隆起して地上に現れ、養老川の侵食によって露頭が形成されている。この地層には、約77万年前に地球上で起こった最後の地磁気逆転現象の記録が良好に保存されている。
天然記念物に指定された範囲のうち、養老川沿いの露頭では、地磁気の逆転境界付近に現在の御嶽(おんたけ)山付近から飛来した火山灰の層(白尾(びゃくび)火山灰)が見られる。逆転していた地磁気が現在の向きに戻った時期と白尾火山灰が堆積した時期が比較的近いため、地磁気が逆転した時期の地層が露頭のどの位置にあるか確認しやすい。また、地層からは、当時の海中に生息していた微生物の化石や、陸地から飛んできた植物の花粉の化石などが産出し、地磁気逆転が起きたときの環境の変化を知ることができる。
A:白尾(びゃくび)火山灰層(約77万年前)
B:中期更新世の地層(Aより上層 この年代がチバニアンと命名された)
C:前期更新世の地層(Aより下層 Cの地層が堆積した時代は、イタリアのカラブリア州にちなんでカラブリアンと命名されている)
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください