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更新日:令和2(2020)年4月3日
ページ番号:7023
日本では人々が生活するための水を確保する方法として、古来からいろいろな種類の井戸が創り出されました。
単に穴を掘るだけの「掘り井戸」から「突き掘り」工法が生まれ、江戸時代(1850代)には鉄棒等による「突き掘り」が主流となっていました。
そして、竹を利用した「上総掘り」の技術が千葉県で誕生したのです。
上総掘りは、千葉県君津市の小糸川流域や小櫃川流域で文政年間(1818~1830年)に開発されました。農業用水や飲料水の確保に利用され、明治20年(1887年)頃に技術的に完成し、竹ヒゴ利用により200間(360m)以上の掘削が可能となりました。
「上総掘り」の特徴は次のとおりです
「上総掘り」の足場と名称
上総掘りの技術は日本全国に広まり、かんがい井戸や生活用の井戸として数多く掘られましたが、昭和30年代(1955)頃からのボーリングマシンの進出に押されて、多くの井戸掘職人が廃業を余儀なくされ、上総掘りの技術も消えかけていました。
しかし、水不足で困っている東南アジアや南アフリカの国々から、人力だけで地下深く掘ることができる「上総掘り」の技術は貴重であり、教えてほしいとの要望もあり、今では技術を継承するための指導者が世界で活躍しています。
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