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更新日:平成22(2010)年7月16日

文化振興の基本方針

文化のうねりを巻き起こす
―文化振興の基本的な考え方―

  1. 文化の“ちから”
  2. 「ちば文化」の豊かさ
  3. 新たな「ちば文化」創造のための“うねり”を巻き起こす

    (1)県民が文化に取り組みやすい環境をつくる
    (2)みんなで文化を支える仕組みをつくる
    (3)文化に触れ、親しむ環境をつくる
    (4)守り伝えられてきた文化を生かす
    (5)「ちば」の個性を活かした文化発信をする

 

 はじめに

千葉県は豊かな自然環境に恵まれ、古代から多くの生活文化が生み出され、また、海・川・街道によって紀州・江戸・鎌倉など各地と活発に交流し、特色ある多様な文化を育んできました。

また、今日、県内各地でさまざまな文化的な活動が盛んに行われ、新たな文化創造の試みが始まっています。

文化は、人に生きがいや潤いに満ちた質の高い生活をもたらすとともに、地域社会の質と評価を高める“ちから”を持っています。これからの社会が持続可能な発展を遂げるために、文化は欠くことのできないものです。

真に豊かな社会を実現していくためには経済的な発展はもとより、日々の生活の中で文化に親しみ、優しさや思いやりの心を育んでいくことが大切であり、文化の重要性は幅広い分野でますます高まっています。経済と文化は真の豊かさを実現するための車の両輪といえます。

これまで千葉県は、経済的には飛躍的な発展を遂げてまいりましたが、その一方で、環境や社会のさまざまな側面に大きな負担をかけてきてしまいました。

これからの千葉県は、文化が持つこうした“ちから”を活かしながら、房総の伝統文化、全国各地から移り住んだ人々によってもたらされた文化、そして県内各地で盛んに取り組まれている新しい文化など、多様な文化の交流によって生み出される、本県独自の「ちば文化」の振興、発展を通して、郷土に自信と誇りを持ち、人がその人らしく生きることができる活力に満ちた地域社会を形成していく必要があります。

文化の担い手は600万県民一人ひとりです。そこで、私たちは、県民一人ひとりの文化への思いや取り組みが県民の中で大きな“文化のうねり”となって、県全体を包み込む新たな「ちば文化」が創造され、また、そのことによって優しさと思いやりに満ちた個性あふれる千葉県を実現したいと考えています。ここに、これからの文化振興の基本的な考え方と施策の方向性を示し、その取り組みを始めます。

  平成18年3月

千葉県知事  堂本暁子

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 1 文化の“ちから”

文化には社会の質を変える“ちから”があります。誰もが暮らしやすい千葉県。犯罪や事故の少ない千葉県。訪れた人が心から安らげるホスピタリティにあふれた千葉県。こうした千葉県を実現するためにも、文化は重要な役割を果たします。

一曲の音楽、一枚の絵、一つの文学が人を支え、癒し、希望を持たせることがあります。文化芸術への感動や共感は、どんな時代にあっても人間が生きていくために欠かすことのできないものです。私たちは日々の生活の中で、優れた文化芸術に触れるとき感動を覚え、文化の創造に加わるとき喜びを感じます。

そして、伝統文化に触れるとき、長い時間を超えて房総の地で営まれてきた暮らしや人々の息吹を想い、この地への愛着を深めることができます。

また文化は、活動に参加する人々の心をつなぎ、相互に理解し、尊重し合う心豊かなコミュニティをつくるとともに、県民のアイデンティティを生み出します。

医療や福祉、環境保全という、人間的なふれあいや思いやりがもとになり、日常生活に直接かかわる事業の質を高めるのは、これに関わり、よりよいあり方を求めようとする多くの人々の力であり、これに携わる人々の持つ文化の“ちから”が源になり、こうした事業をすすめることそれ自体が文化の“ちから”の発露だといえます。

さらに文化は、映画・アニメーションなどのメディア芸術にかかわる産業の成長や新たな産業の創出、観光産業をはじめとする既存の産業に高い付加価値をもたらすなど、経済の活性化にも大きな役割を果たします。

昔から房総の地に住み続け、豊かな文化を育んできた人々。房総の地に魅力を感じ、ここを第二の故郷として、日本各地からさまざまな文化を持って移り住んできた人々。これら600万県民の盛んな交流と熱心な文化活動によって新しい「ちば文化」が生まれつつあります。

そして今、より多くの県民が日々の生活の中で主体的に文化に親しみ、文化活動に参加する機運を高めることにより、地域社会やそこに暮らす人々が文化の“ちから”を十分に生かして、魅力ある千葉県を築いていくことが大切です。

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 2 「ちば文化」の豊かさ

千葉県は三方を海に囲まれ、変化に富んだ海岸線や房総丘陵といったさまざまな自然環境と海洋性の温暖な気候にも恵まれ、さらに、黒潮と親潮とが出会うことにより南方のサンゴと北方のサケが見られるなど、多様な生物が共生する地域でもあります。

このような気候・風土は、古代から人々に豊かな暮らしをもたらし、独自の生活文化を育んできました。そのことは、縄文時代の貝塚をはじめとする数多くの遺跡や、今日に伝承された郷土芸能や郷土料理などの数々がそれを雄弁に物語っています。また、同時に、「黒潮文化」と呼ばれる豊かな漁場を背景に花ひらいた優れた漁撈文化をはじめとして、各地からさまざまな生活文化が伝えられ、その影響を強く受けながら、房総の地で独自の発展を遂げてきました。

千葉県は江戸・東京に隣接し、利根川や江戸川などの河川・運河を利用して、農産物・海産物や醤油などのさまざまな生産物の供給を背景とした、活発な経済的・文化的交流により、商業や学問・社寺等を核とした特色ある街並みが形成され、また、一方で、人が自然と上手につき合い、暮らしてきた証である里山や棚田など、魅力ある景観や独特な文化を今に伝えています。

戦後千葉県は、首都圏の急速な開発が進む中で、豊かな自然が残る快適な居住地として、全国各地から多くの人々が、さまざまな文化を持って移り住み、ここに暮らしの拠点を築くとともに、多くの人々との交流を通して、常に多様で豊かな文化が生み出されてきました。

今日、県内各地で、その地域に伝承されている民俗芸能や郷土料理をはじめとする生活文化や、開発途上国における有効な井戸掘り技術として高く評価されている「上総掘り」をはじめとする伝統技術を守り、伝え、それを現代に生かしていこうとする取り組みが熱心に行われています。

また、プロの芸術家による演奏・舞台・絵画など質の高い文化芸術に触れることはもとより、若い人たちを中心とした街角やライブハウスでの音楽活動、幅広い世代によるコーラス・ダンス・絵画・俳句・生け花など、さまざまな分野で文化芸術に親しみ、自ら積極的に参加する人々の環が、これまでにない大きな広がりをみせており、これらの文化活動に参加する県民の数、活動の質ともに、全国有数の水準にあります。

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 3 新たな「ちば文化」創造のための“うねり”を巻き起こす

このような歴史の中で脈々と受け継がれ、育まれてきた文化と、現代社会の中で新たに創造され、あるいは各地からもたらされた文化とが、織物のように織りなされ、さらに新しい文化が生み出されていくという躍動的な“文化のうねり”が大切です。そして、それこそが新たな「ちば文化」と呼ぶべきものであると思います。

そこで、県は、このような“文化のうねり”を巻き起こす環境づくりのために、次の「5つの取り組み」を進めます。

 (1)県民が文化に取り組みやすい環境をつくる

文化の担い手は県民一人ひとりであり、新たな「ちば文化」を創造していくためには、県民の持つ文化的な“ちから”を十分に発揮できるようにすることが大切です。そのためにも、次代を担う子どもたちをはじめ、600万県民が文化に親しみ、主体的に文化活動に参加しやすい環境づくりを進めます。

そこで、多様化・高度化する県民の文化に対するニーズをきめ細かく把握し、幅広く文化情報を提供するとともに、県民が互いに文化情報を交換し交流する場を作るため、インターネット等を活用したシステム作りを進めます。

また、県民の文化活動の場を広げるために、既存の文化施設のみならず、県が管理する公園や施設、遊休施設などの利用を進めます。

さらに、県民が行う各種の自主的文化活動への支援を行い、新たな文化創造の機運を高めます。

 (2)みんなで文化を支える仕組みをつくる

文化は豊かな県民生活や社会の基盤として欠くことのできないものであり、みんなで支えていくことが大切です。

そこで、県民はもとより、県や市町村・芸術文化団体・NPO・文化ボランティア・企業など、あらゆる主体が分担・連携して、共に「ちば文化」を支える広汎な“文化のネットワーク”を構築するための支援を行います。

また、ネットワークをつくるに当たっては、特に、急速に拡大している文化芸術系のNPOや文化ボランティア、資金面での支援を行う企業メセナとの連携を強化するとともに、その積極的な活用を図ります。

 (3)文化に触れ、親しむ環境をつくる

優れた文化芸術に触れ、共感し、感動することは、人が豊かに生きる上で重要であり、また、自ら創造活動に取り組もうとするきっかけともなるものです。特に子どものころから優れた文化芸術に親しむことが大切です。

そこで、文化会館・美術館・博物館などの文化施設や生涯学習施設において、より多くの県民に優れた邦楽・洋楽や絵画などの鑑賞機会を拡大するため、質の高い、県民のニーズに応えた文化事業を行えるよう、機能の充実を図ります。

また、これらの施設のネットワークを強化し、文化会館における絵画の展示や博物館・美術館でのコンサートの開催を行うなど、既存の文化施設等の多面的な活用を図ります。

このほか、史跡や歴史的建物において演劇やコンサートなどを開催し、貴重な文化遺産に触れる機会の拡充を図るなど、あらゆる場所が文化のステージになるという考えに立ち、広く県民が文化に親しむ環境づくりを進めます。

 (4)守り伝えられてきた文化を生かす

長い歴史の中で生まれ、守り伝えられてきた民俗芸能・伝統技術などの伝統文化、歴史的建造物・史跡・埋蔵文化財などの文化遺産、人々と自然の関わりの中で形作られてきた里山や棚田などの文化的景観は、県民の貴重な財産です。

それはまた、県民の郷土への愛着と誇りの拠り所であり、県民のアイデンティティを確立するうえで欠くことのできないものです。そして、魅力ある地域づくりや観光振興にも大きな役割を果たすものです。

特に、将来の千葉県を担う子どもたちが地域の豊かな伝統文化に触れることは、郷土への愛着を育むうえで欠くことのできないものです。

また、古来、伝承されてきた邦楽などの伝統芸能は、我が国が世界に誇るべき文化です。

そこで、これらの保存と継承を図ることはもちろんのこと、埋もれている伝統文化や文化遺産などに光を当て、多くの人々の目に触れるようにすることによって、文化資源としての価値・命を吹き込み、これらを地域づくりや観光に広く活用するなど、新たな発想により現在に生かす取り組みを行います。

 (5)「ちば」の個性を活かした文化発信をする

個性ある地域社会を築こうとする千葉県にとって、地域の特性を生かした個性的な「ちば文化」は重要な役割を果たします。

多様な自然と黒潮に象徴される“海の道”、利根川・江戸川を中心とした“川の道”や”街道”を通した交流によって育まれてきたさまざまな文化。

城下町・商業地・生産地などの社会・経済活動に根ざした、その地域独特の文化。

先人達が自然と上手につき合いながら、暮らしてきた証である里山や棚田などの文化。

成田空港や千葉港・幕張メッセ・かずさアカデミアパーク・ディズニーランドなどに代表される新しい顔の文化。

そして今、県民の盛んな文化活動によって、“うねり”となって生みだされつつある新しい文化。

こうした、多彩で個性あふれる「ちば文化」をさまざまな手法を活用して広く国内外に発信し、千葉県の文化的イメージを高めます。

よくある質問

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このページに関するお問い合わせ

所属課室:環境生活部県民交流・文化課文化振興室

電話:043-223-2408

ファクス:043-221-5858

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