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更新日:平成29(2017)年1月24日

江戸 伝奇ロマンの回廊

天保水滸伝 / 佐倉義民伝 / 與話情浮名横櫛 / 南総里見八犬伝

江戸時代には、実在の人物や史実を題材にした物語が盛んに創作され、戯作本の発行や歌舞伎で上演されるなど、庶民の娯楽として定着していきました。

安房の里見氏を題材にした「南総里見八犬伝」、佐倉惣五郎の史実をもとにした「佐倉義民伝」、木更津を舞台とする「與話情浮名横櫛(よわなさけ うきなの よこぐし)」、助五郎と繁蔵の抗争事件を題材とした「天保水滸伝」はその代表といえるでしょう。

 天保水滸伝

東庄町・飯岡町(現・旭市)

「天保水滸伝」は、江戸時代も終わりの十九世紀前半に、利根川下流水域で起こった事件を基にし、事件の何年後かにこれを取材した江戸の講釈師宝井琴凌によって誕生したといわれています。

物語の主人公、助五郎は鰯で名高い飯岡の大親分、かたや繁蔵は江戸へ行き交う船で賑わう笹川河岸の目下売り出し中の若親分。ある夜、助五郎が岩井不動の賭場帰りに、何者かに襲われ、これが笹川方の仕業という噂が流れたことから、やがて大きな抗争へと発展し、東総を舞台とした物語が展開します。

諏訪神社境内の天保水滸伝遺品館

天保水滸伝遺品館内の展示

 

豊国「近世水滸伝  井岡の拾五郎」
(船橋市西図書館蔵)

豊国「近世水滸伝  笹川 髭蔵」

 

東庄町・飯岡町(現・旭市)

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 佐倉義民伝

成田市

物語は四代将軍家綱の時代。重い年貢を軽減してもらおうと佐倉藩の農民の代表たちは郡奉行・勘定頭・家老などに訴えますが、効果はまるでありませんでした。そこで公津村(成田市)の名主、惣五郎ら代表六人は将軍に直訴することに決め、将軍が上野寛永寺に参詣する折りに、惣五郎は御門前で将軍の行列に訴状を差し出します。身を捨てて直訴に及んだ惣五郎の行為は当時ご法度とされ、惣五郎と妻、その男子四人は磔の刑に処せられ、財産は没収となってしまいます。この物語は、全国各地にみられた義民事件の典型といってよいでしょう。

宗吾霊堂

豊国画
渡し守甚兵衛が惣五郎のために
禁制を犯して船を出す場面が描かれる。
(早稲田大学演劇博物館蔵)

 

渡し守甚兵衛の石碑

 

 

成田市

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 與話情浮名横櫛(よわなさけ うきなの よこぐし)

木更津市

『しがねぇ恋の情けが仇、命の綱の切れたのを、どう取り留めてか木更津から』という「切られ与三」の名セリフ。木更津を舞台にした「与三郎」と「お富」そして「こうもり安」がからむ歌舞伎の名狂言『與話情浮名横櫛』は、嘉永6年(1853)、八代目市川団十郎が初演し大当たりをとりました。

ドラマチックでしかも華やかな色町の風情にあふれたこの狂言は、木更津の名を全国に広めたといいます。

豊国「與話情浮名横櫛  木更津潮干の場」
(船橋市西図書館蔵)

物語りのモデル「与三郎」の墓
(光明寺)

 

豊国「與話情浮名横櫛  源氏店の場」
(木更津市郷土博物館金のすず蔵)

 

 

木更津市

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 南総里見八犬伝

館山市・富山町(現・南房総市)・富浦町(現・南房総市)

江戸時代の戯作者、曲亭馬琴が28年もの歳月をかけて著した「南総里見八犬伝」は、戦国時代安房の地を活躍の本拠地とした房総里見氏の10代の歴史を題材に創作した長篇伝奇小説。勧善懲悪・因果応報を命題としたこの物語は、ある程度史実に即しながら、正史の上では恵まれずに終わった善良な人々を取り上げ、馬琴の意のままに大活躍させています。

伏姫や八房、仁義礼智忠信孝悌の霊玉を持つ八犬士が活躍するロマンあふれるこの物語は、今でも人形劇などの題材に取り上げられ、語り継がれています。

「里見八犬伝」板本

国芳「八犬伝忠勇揃」
(館山市立博物館蔵)

 

月岡芳年「芳流閣両雄動」
(館山市立博物館蔵)

伏姫の龍穴
(富山町)

劇団「貝の火」による人形劇
(富浦町)

 

館山市・富山町(現・南房総市)・富浦町(現・南房総市)

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