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更新日:平成27(2015)年3月31日

千葉県人権施策基本指針(改定)

健康福祉部健康福祉政策課
043-223-2348

すべての県民の人権が尊重される元気な千葉県を目指して

千葉県では、平成16年に「千葉県人権施策基本指針」を策定し、幼児期からの人権意識の醸成等による県民の心のバリアフリーの実現に向けて、人権施策を推進してまいりました。

その結果、学校や職域において、様々な人権教育や啓発が行われるとともに、人権に係る相談窓口や分野別の施策も充実してきています。

しかし、私たちの周りには、依然として女性や子ども、高齢者や障害のある人などに対する差別や虐待などの人権問題が存在しています。

また、近年、インターネットを通じた人権侵害や東日本大震災の際に顕在化した災害時における配慮など、新たな課題も生じています。

県では、こうした状況を踏まえ、多くの皆様から貴重な御意見をいただき、このたび基本指針を改定いたしました。

今後とも、すべての県民の人権が尊重される元気な千葉県を目指して、全力で取り組んでまいりますので、皆様の御理解、御協力をお願いいたします。

平成27年2月 千葉県知事 森田健作 

目次

第1章基本指針改定の経緯

第2章人権施策を進めるに当たっての基本的な考え方

第3章人権教育・啓発の推進

第4章分野別施策の推進

第5章施策の総合的・効果的な推進

千葉県人権施策基本指針施策体系

用語解説(五十音順)

資料

  1. 人権関係年表
  2. 世界人権宣言(省略)
  3. 日本国憲法(省略)
  4. 人権教育及び人権啓発の推進に関する法律(省略)
  5. 千葉県人権施策基本指針検討会議設置要綱
  6. 千葉県人権施策推進本部設置要綱
  7. 千葉県人権施策基本指針改定の経緯

 

本文

 第1章基本指針改定の経緯

本県では、平成16(2004)年2月に千葉県人権施策基本指針(以下「基本指針」という。)を策定し、基本理念である「県民一人ひとりが人間として尊重され、安心していきいきと暮らせる社会の創造」を目指して、各種人権施策を推進してきました。
この基本指針では、基本理念を実現するため(1)一人ひとりがかけがえのない存在として尊重される差別のない社会、(2)一人ひとりの能力が十分に発揮できる機会が保障されている社会、(3)一人ひとりの個性を尊重し多様な文化や価値観を認め合って共に暮らせる社会づくりを目指し、事業を展開してきました。
その結果、学校や職域などでいろいろな人権教育・人権啓発が行われています。また、基本指針策定後に策定・改定した県の障害者計画や高齢者保健福祉計画などに基本指針の理念が生かされ、女性、子ども、高齢者、障害のある人をはじめ外国人、HIV感染者等、犯罪被害者とその家族などの相談窓口や分野別の施策が充実してきています。さらに、本県独自の福祉の総合相談・生活支援・権利擁護の活動を24時間・365日体制で実施し、速やかに適切な機関への連絡・調整等を行う福祉サービスも定着してきました。
しかし、女性、子ども、高齢者、障害のある人、被差別部落出身者などに対する人権に関する問題は依然として存在しており、特に子どもや高齢者への虐待が増加し、いじめ問題も認知件数が増加しています。また、性同一性障害者、同性愛者等の方への人権施策など、取組が進んでいない分野もあります。
最近では、インターネットを通じた人権侵害や、東日本大震災及びそれに伴う福島第一原子力発電所事故災害時における人権への配慮、雇用をめぐる貧困問題といった新たな人権課題も発生しています。
加えて、「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律(平成18(2006)年6月施行)」、「いじめ防止対策推進法(平成25(2013)年9月施行)」など、新たに制定や改正された法令等と基本指針との整合性を図る必要もあります。

また、本県の人口は減少傾向になっている一方で、高齢者人口の割合は急速に高まっており、今後、超高齢社会を迎えます。少子高齢化が進む中で、家族内の支え合いの低下や、社会構造・住民意識の変化による地域でのつながりの希薄化が指摘されていますが、東日本大震災を経験し、地域住民による日常的な支え合いの重要性が改めて認識されたことから、地域コミュニティの再生や地域における新たな支え合いの確立などにより、安心して暮らせる地域社会づくりを進めていく必要があります。
このような人権をめぐる様々な状況の変化を踏まえ、基本指針を改定します。

 第2章人権施策を進めるに当たっての基本的な考え方

 第1節基本理念

本県は、「すべての県民の人権が尊重される元気な千葉県を目指して」を基本理念として、人権施策を推進します。

そのため、次の3つの社会づくりを推進します。

(1)一人ひとりがかけがえのない存在としてお互いに尊重し合う差別のない社会

人権は、人としての尊厳に基づいて、だれもが生まれながらにして持っている固有の権利です。一人ひとりがかけがえのない尊い命の主体者として、互いに人権の意義やその尊重と共存の重要性について理解を深め、自分の権利の行使に伴う責任を自覚し、自分の人権と同様に他の人の人権をも尊重し、差別や偏見、さらに暴力のない社会の実現を目指します。

(2)一人ひとりの能力が十分に発揮できる機会が保障され、活力のある社会

すべての人は平等であって、性別、年齢、障害の有無、社会的身分、門地、人種、民族、信条などによって不当に差別されず、一人ひとりの様々な生き方の可能性を否定されることなく、個性や能力を十分発揮できる機会が保障され、元気で活力のある社会の実現を目指します。

(3)一人ひとりの個性を尊重し多様な文化や価値観を認め合い、お互いがつながり支え合いながら共に暮らせる社会

すべての人がそれぞれの個性や生き方等の違いを認め合い、多様な文化や価値観を尊重することが重要であり、自分を大切にするとともに、他の人を大切にして、支え合い、絆を大切にしながら、共に安心していきいきと暮らせる元気な千葉県の実現を目指します。

 第2節基本指針の位置付け

(1)基本指針は、県が進める人権施策の基本的な考え方を示すものです。

(2)基本指針は、多様かつ複雑な人権問題に対応するために、県民をはじめ民間団体、企業や市町村などに対して県の人権施策の方向性を示し、人権が尊重される社会づくりを促進するためのものです。

(3)女性や子ども、高齢者といった個別分野ごとにある各種計画に基づき施策に取り組む際は、基本指針の趣旨を尊重し推進するものとします。

 第3章人権教育・啓発の推進

 第1節人権教育

人権教育は、人権尊重の精神の涵養を目的とする教育活動であり、生涯学習の視点に立って、幼児期からのライフステージごとに、地域の実情等に合わせて、学校教育と社会教育とが相互に連携を図りつつ、実施する必要があります。
このため、各種の学習機会を通じて人権問題に対する理解を深め、知識だけではなく、日常の態度・行動に現れる人権感覚を身に付けられるよう地域や学習者の実態に即した人権教育を推進します。

1学校教育

学校教育においては、児童・生徒が「自分の大切さとともに他の人の大切さを認めること」ができるように、その発達段階に応じて、学校教育活動全体を通じて、人権尊重の精神を、単に知識として学ぶだけでなく、日常生活において態度や行動に表れるよう、時間をかけて、子どもたちの心にしっかりと沁み込ませていくことを目指して教育活動を行います。
特に、生命の大切さや他の人への思いやり、互いの人格を尊重し個性を認め合う心、正義感や公平さを重んじる心など、子どもたちの豊かな人間性を培うことが必要です。そのため、学校・地域の実情に応じた道徳教育を推進します。
さらに、教員の資質向上のため、人権教育に関する研修を実施します。
また、学校における人権教育の取組は、家庭、地域、関係機関の人々をはじめ、多くの人々に支えられてこそ、その効果を十分に発揮できることから関係諸機関と連携・協力して実施します。

2社会教育

社会教育においては、すべての教育の出発点である家庭教育を支援するため、家庭教育に関する親への情報・学習機会の提供を行います。親自身が人権を大切にする生き方を子どもに示すことができるように、家族とのふれあいを通じて豊かな情操や思いやり、生命を大切にする心など人間形成の基盤を育む家庭教育への支援を行います。
児童・生徒は、学校だけでなく、多くの時間を家庭や地域社会で過ごしていることから、人権感覚の育成等には、学校での人権学習を肯定的に受容するような家庭や地域の基盤づくりが大切であり、人権教育に対する保護者等の理解を促進するような取組を行います。
さらに、社会教育における人権教育に関する研修を実施します。

 第2節人権啓発

人権を尊重し合う社会を実現するためには、人権に関する基本的な知識の習得のみならず、生命の尊さ・大切さや、自分がかけがえのない存在であると同時に他の人もかけがえのない存在であること、他の人との共生・共感の大切さを真に実感できるように、県民一人ひとりの人権意識を高め、人権への理解を深めていく必要があります。
このため、あらゆる機会をとらえ、講演会、研修会、メディアを使った広報などを通じて人権啓発を推進します。

1県民への人権啓発

各種の人権啓発冊子等の作成・配布や講演会・研修会の実施、街頭啓発などのほか、啓発を受ける県民が主体的・能動的に参加できるような啓発手法(例えば、ワークショップやボランティア体験活動等)についても検討し、より効果の高い啓発を推進します。
また、家庭、学校、地域社会、職域などにおける日常生活の経験などを人権尊重の観点から具体的に取り上げ、自分の課題として考えてもらうことや、人権上大きな社会問題となった事例を取り上げ、人権尊重の視点から呼びかけを行うことなど、手法を工夫し啓発を実施します。

2企業・職場での人権啓発

企業には、社会の一員であるという立場から、基本的人権を尊重して行動することが求められます。基本的人権である国民の職業選択の自由、就職の機会均等を確保するために、雇用主は人権問題についての正しい理解と認識のもとに、人種・信条・性別・社会的身分及び門地などで差別せず、個人の能力と適性に基づく公正な採用と公平な処遇を行う必要があります。
また、職場において、パワーハラスメントやセクシュアル・ハラスメントを受けた人は、人格を傷つけられ、仕事への意欲や自信を失い、さらに心の健康の悪化にもつながり、休職や退職にいたる場合もあります。
周囲の人にとっても、職場のハラスメントを見聞きすることで、仕事への意欲が低下し、職場全体の生産性にも悪影響を及ぼしかねません。
職場のハラスメント問題に取り組み、一人ひとりの尊厳や人格が尊重される職場づくりをすることは、職場の活力につながり、仕事に対する意欲や職場全体の生産性の向上にも貢献することになります。
このようなことから、企業・職場において、人権を尊重し差別意識や偏見をもたないよう人権をテーマとした研修会・講演会の開催を促進します。

3特定の職業に従事する者に対する人権啓発

人権に関わりの深い特定の職業に従事する者は、基本的人権に配慮した適正な職務遂行が求められます。
このため、人権尊重の理念に対する理解を深められる様々な機会を提供するとともに、研修などの充実を働きかけます。

(1)行政職員

行政職員は、人権問題に対する正しい理解と知識を深め、豊かな人権意識を持ち、職員一人ひとりが担当する事務・事業等について、常に人権尊重の視点から業務を適切に行う必要があります。
このため、新規採用職員等を対象とした研修や職務内容に応じた研修を通じて人権意識の確立に努めます。

(2)教職員

児童・生徒は人格をもった一人の人間として尊重されるべき存在です。学校教育においても、児童・生徒の人権を尊重し、一人ひとりを大切にした教育の一層の推進が図られています。教職員には、自らの大切さや他の人の大切さを認めていくような環境づくりに主体的に取り組むことが求められています。
このため、教職員自身が常に人権感覚を磨くことができるよう、教職員研修の充実に努めます。
また、人権教育の推進充実を図るため、人権問題に関する正しい認識を深め、確かな実践力を身に付けた指導者を養成するとともに、県下の人権教育推進上の諸問題について研究協議し、学校人権教育の全県的な推進・充実を図ります。

(3)警察職員

犯罪捜査という人権に関わりの深い職務の特殊性から、取り調べや職務質問、犯罪被害者の支援等の警察活動において、人権に配慮した公正で適正な職務執行が求められます。このため、各職場等において職務執行に際し、基本的人権を最大限尊重するよう研修を行います。

(4)消防職員

消防職員は、県民の生命、財産を守る業務を遂行し、その活動を通じて密接に県民の日常生活と関わっていることから、消防学校において人権に対する正しい理解と認識を深めるため研修を行います。

(5)医療・保健関係者

医療・保健関係者の業務遂行に当たっては、プライバシーの保護やインフォームド・コンセントの徹底など人権尊重の意識に基づいた行動が必要であり、患者や相談者等の相手の立場に立ったサービスを提供できるよう、人権に関する研修の充実を図ります。

(6)福祉関係者

福祉関係者の業務遂行に当たっては、プライバシーの保護や人権尊重の意識に基づいた行動が必要であり、自己決定の支援などの権利行使の支援や虐待の防止及び虐待への適切な対応等、子ども・高齢者・障害のある人・生活困窮者等の立場に立ったサービスを提供できるよう、人権に関する研修の充実を図ります。

 

 第4章分野別施策の推進

 第1節女性

現状と課題

  • 平成21(2009)年度に実施した男女共同参画社会の実現に向けての県民意識調査によると、男女の地位の平等感について「社会全体で」男性優遇と感じる人の割合は、平成16(2004)年度調査から微減したものの、依然7割を超えています。
  • 男女が、互いに協力し、支え合い、仕事と生活の調和がとれ、生涯を通じて充実した生活を送ることができるよう、多様な価値観やライフスタイルに対応しつつ、男性も女性も個性と能力を発揮し、社会のあらゆる分野に主体的に参画し、ともに活躍できる環境をつくることが重要です。
  • また、「ドメスティック・バイオレンス(以下「DV」という。)が人権侵害である」と認識する人の割合は、71.7%と高まってきています。暴力は、身体への暴力ばかりではなく、精神的、性的な暴力など、様々な形で社会に存在しています。「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」や「ストーカー行為等の規制等に関する法律」の改正により、保護の対象者が同居中の交際相手等にも拡大されるとともに「つきまとい行為」にメールが追加され、加害者の住所地の警察なども警告を出せるようになるなど被害者の保護が強化されましたが、引き続き教育・啓発を行っていくことや被害女性の保護から生活再建支援までの取組が必要です。さらに、近年では、親しい間柄にある若者の間の暴力である「デートDV」についても、深刻な被害が報告されていることから、デートDV防止のために若者がDVについて考え、互いに尊重できるパートナーシップのあり方を学ぶことなどの取組も重要です。

施策の方向性

職場や家庭、地域など、あらゆる場で男女がお互いを尊重しつつ、ともに責任も分かち合い、一人ひとりがいきいきと個性や能力を発揮し、安心して暮らせる社会の実現を目指します。

(1)広報・啓発の推進

男女共同参画社会を実現するため、千葉県男女共同参画センター等において広報・啓発等を実施します。
また、女性に対する暴力の相談窓口の周知を図るとともに、街頭キャンペーンなどの啓発を実施します。

(2)教育・学習の充実

家庭、学校、地域、職場など社会のあらゆる場において男女共同参画に関する教育・啓発を推進します。
また、高校生等を対象とした若者のためのDV予防セミナーを開催するとともに、教職員等を対象にDV問題に対し適切な支援ができるよう、DV・子ども虐待対応研修を行います。

(3)相談体制の充実

千葉県男女共同参画センターでは、男性・女性からのあらゆる相談に応じます。
また、DV被害者支援の推進を図るために女性サポートセンターをはじめとする配偶者暴力相談支援センターや市町村窓口など相談体制を充実し、関係機関と連携していきます。

(4)男女共同参画の促進

男女共同参画社会を促進するためにあらゆる分野において男女の意見を反映する必要があります。そこで、政策・方針決定過程への女性の参画を促進します。
また、男女共同参画の推進を図るため、民間団体等との協働により、民間における男女共同参画の取組を促進します。
さらに、女性の経済力向上と活力ある社会を目指し、農林水産業経営をはじめとした女性起業家や次世代の経営を担う後継者の育成等を促進します。

(5)ワーク・ライフ・バランスの普及促進

あらゆる分野で男女が共に力を発揮するためには、家庭や職場等における男性の協力が不可欠であり、男性も従来の職場中心のライフスタイルを見直し、家庭生活や地域活動も含め、多様なライフスタイルの実現を目指すことが重要なことから、ワーク・ライフ・バランスの普及促進に努めるとともに、男女とも子育て・介護等をしながら働き続けられるよう環境整備を促進します。

(6)ストーカー被害者、DV被害者への支援

ストーカー被害者、DV被害者が安心して安全・平穏な生活をおくることができるよう市町村窓口や関係機関において相談等に応じるとともに、被害者の支援を推進します。

(7)セクシュアル・ハラスメントなどの防止

セクシュアル・ハラスメントなどのない安心して働くことができる職場づくりに向けて、啓発や防止に向けた取組を促進します。

(8)人身取引(トラフィッキング)対策の推進

性的搾取、強制労働等を目的とした人身取引(トラフィッキング)は、重大な犯罪であり、基本的人権を侵害する深刻な問題であることから、人身取引の防止・撲滅と被害者の適切な保護を推進します。

 第2節子ども

現状と課題

  • わが国では、子どもの人権や自由を尊重し、子どもに対する保護と援助を進めることを目指した「児童の権利に関する条約」が平成6(1994)年に批准されました。また、増加する児童虐待防止のため、平成12(2000)年には「児童虐待の防止等に関する法律」が施行され、平成20(2008)年には「児童虐待防止法及び児童福祉法の一部を改正する法律」が施行され、児童虐待防止対策が強化されました。
  • 県では、昭和39(1964)年に「青少年健全育成条例」を制定し、状況に合わせた見直しを行いながら、青少年の健全な育成のため必要な環境の整備を行うとともに、有害な環境及び行為からの保護に努めています。また、平成22(2010)年に「子ども・若者育成支援推進法」が施行されたことに伴い、子ども・若者育成支援施策の総合的推進と、社会生活を営む上で困難を抱える子ども・若者の支援体制整備を進めています。
  • さらに、平成25(2013)年9月には「いじめ防止対策推進法」が施行され、県でも平成26(2014)年3月に「千葉県いじめ防止対策推進条例」を制定し、いじめの防止、いじめの早期発見及びいじめの対処を行う等の対策を推進しています。
  • しかしながら、児童虐待及びいじめ・暴力行為の増加、少年非行などの問題行動、体罰、危険ドラッグ等の薬物乱用の低年齢化、児童買春・児童ポルノ等の性の商品化など、子どもの人権をめぐる問題は複雑化・深刻化しており、更なる対策が必要とされています。
  • このような問題の要因の一つとして、大人が子どもを未熟な存在として支配的意識を持ったり、保護や教育の対象として見たりすることによって、子どもの主体性や社会性の欠如を招いていることが考えられます。
  • 子どもを保護の客体として捉えるだけでなく、権利の主体として認め、子ども自身が自分はかけがえのない存在であると感じ、自立して生きていけるよう、子どもの意見や意思を尊重するための取組を進めることが必要です。
  • また、子ども同士が相手のことを尊重し、思いやりのある「豊かな心」を育み、実際の場面において、自他の人権を守る行動をとることができるようになることも必要です。

施策の方向性

子ども一人ひとりが人間として最大限に尊重され、自己実現を図ることができる社会を目指します。

(1)広報・啓発の推進

子どもが基本的人権の享有主体として最大限尊重されるような社会を目指して、人権尊重思想の普及を図るため啓発を実施します。

(2)教育・学習の充実

家庭における子育てを通じた人権教育の大切さを啓発するとともに、生命の大切さや他の人への思いやりなど子どもたちの豊かな人間性を培うため、学校における道徳教育を推進し、様々な体験活動を通して道徳性を高めるなど、家庭への支援と学校教育等の充実を図ります。

(3)相談体制の充実

子ども自身の悩みを相談する総合相談窓口や保護者の相談窓口の充実を図ります。

(4)青少年の健全育成・子どもの育成支援

「千葉県青少年健全育成条例」に基づき、携帯電話等販売店・書店・インターネットカフェ等関係店舗への立入調査等を行い、有害な環境から子どもを守るなど、環境の整備に努めるとともに、子どもを取り巻く新たな課題に対しても積極的に取り組みます。
また、「子ども・若者育成支援推進法」に基づき、民間団体や国などの関係機関との連携を図るため平成24(2012)年に設置した「千葉県子ども・若者支援協議会」において、情報の共有化と有効な施策について検討してまいります。また、「千葉県子ども・若者総合相談センター(ライトハウスちば)」において相談を受け付け、適切な相談先につなぐなど社会生活を営む上で困難を抱える子どもを積極的に支援します。

(5)いじめ防止のための取組の推進

「いじめ防止対策推進法」が平成25(2013)年9月に施行され、平成26(2014)年3月には議員発議で、対象者に県外の学校に通う県内在住者を含むことや県教育委員会に調査権限のある「いじめ対策調査会」を設置することなどを特徴とした「千葉県いじめ防止対策推進条例」を制定し、同年4月に施行しました。最近の子どものいじめは多様化が進み、携帯電話、スマートフォンなどの普及により、いじめが周りから一層見えにくくなっています。いじめは、ささいな行為から危険を伴う行為へつながることも少なくありません。いじめの早期発見、いじめへの適切かつ迅速な対処に取り組みます。
また、いじめの根底には、他人に対する思いやりやいたわりといった人権尊重意識の希薄さがあることから、お互いの個性や能力を尊重し合うなどの人権意識を養います。

(6)虐待防止のための取組の推進

児童虐待の発生予防、早期発見・早期対応から家族関係支援まで切れ目のない支援を行います。
また、市町村や児童相談所等の相談体制やその機能を強化・拡充するとともに、児童虐待についての理解と関心が得られるよう児童虐待防止推進月間である11月に、オレンジリボンキャンペーンを実施するなど、社会全体で虐待を生みださない環境づくりを推進します。

(7)犯罪被害防止のための取組の推進

子どもの権利保護のため児童買春や児童ポルノ等、子どもを対象にした商業的搾取や犯罪の防止を図ります。また、子どもたちが『自分の命は自分で守る』という意識を持ち、犯罪の被害に遭わないようにするための教育を推進します。

(8)貧困対策の推進

貧困家庭で育つ子どもたちは様々な困難に直面しており、児童虐待の被害に遭う割合が高くなったり、健康状態に影響を及んだりすることもあります。また、教育面では、経済的理由で進学を諦めざるを得ないケースや、不登校や高校中退の割合が高くなることが指摘されています。貧困によって将来の可能性を狭めてしまうことにより、貧困が連鎖する状況となっています。
生まれ育った環境によって子どもの将来が左右されることがないよう、教育の支援、生活の支援、就労の支援、経済的支援を行っていきます。

 第3節高齢者

現状と課題

  • 千葉県は、平成27(2015)年まで全国2番目の増加率で急速に高齢化が進み、およそ4人に1人が高齢者になると見込まれ、今後、要介護高齢者や認知症高齢者も急増することが予測されています。
  • 一方、高齢者に対する就職差別や高齢者に対する虐待が深刻な状況にあります。高齢者への虐待には、高齢者を養護する者や養介護施設従事者等によるものがあり、身体的虐待、心理的虐待、養護を著しく怠ること(ネグレクト)、性的虐待あるいは経済的虐待(財産の不当処分など)があります。
  • また、近年では、孤立死の問題もあり、高齢者が地域で孤立することなく、必要な支援を受けながら安全に安心して暮らすことができるよう、声かけや見守りなどの支え合いや包括的に高齢者を支えていく体制づくりが必要です。
  • さらに、高齢者が振り込め詐欺やひったくり等の犯罪の被害者となる割合も高くなっていることから、官民一体となった取組が必要です。

施策の方向性

高齢者が住み慣れた地域で、生きがいを持ち、お互いに支え合い、安心して暮らせる社会を目指します。

(1)広報・啓発の推進

一人暮らしの高齢者や高齢の夫婦だけの世帯、認知症高齢者などが、地域で孤立化することなく、安心して暮らせるような社会を目指し、「しない、させない、孤立化!」を合言葉とした高齢者孤立化防止活動「ちばSSKプロジェクト」を実施します。

(2)教育・学習の充実

高齢者に対する尊厳や感謝の心を育てるため、高齢者との交流等の多様な体験活動を実施するなど教育・学習の機会を充実します。
また、認知症を理解し、地域において認知症の人と家族を温かく見守る応援者となる「認知症サポーター」を養成します。

(3)相談体制の充実

市町村が設置する「地域包括支援センター」の充実・強化を図り、高齢者に係る相談支援、権利擁護等が円滑に進むよう努めます。

(4)介護サービスの質の確保

市町村と連携し、介護保険施設、指定居宅サービス等に対し指導を行い、介護サービスの質の確保に取り組みます。
また、低所得者の介護保険サービスの利用が図られるよう、利用者負担額の軽減対策を推進します。

(5)虐待防止のための取組の推進

高齢者虐待事案に迅速かつ適切に対応できるよう、市町村や地域包括支援センター職員等の虐待対応技術の向上を図るとともに、高齢者虐待の防止や早期発見・早期対応のため、高齢者虐待防止ネットワークの整備促進に努め、被害者・加害者を出さない地域社会づくりを推進します。
福祉施設等においても、高齢者権利擁護・身体拘束廃止を推進する人材を養成するとともに、介護の工夫等について具体的な助言・指導を実施します。

(6)犯罪被害防止のための取組の推進

高齢者が被害に遭いやすい、振り込め詐欺やひったくり等の犯罪被害防止を図ります。また、高齢者の防犯意識を高めるための広報・啓発活動を推進します。

(7)権利擁護の推進

認知症の人など判断力が低下した高齢者が安心して地域生活を送れるよう成年後見制度の普及・活用促進を図ります。

(8)生活支援の促進

高齢者が住み慣れた地域で生活を送れるよう、日常生活の支援体制の強化を図るために市町村を支援し、生活支援コーディネーターを養成するなど、高齢者のそれぞれの状況に応じた柔軟なサービスの取組を促進します。

(9)互いに支え合う地域づくりの促進

高齢者が尊厳を持ち、自立して暮らし続けることができるよう、地域において、年齢にかかわらず可能な人は自らが担い手となってお互いに支え合い、見守り合う体制づくりの促進を図ります。
また、安全・安心に生活して社会参加できるよう、駅等の公共交通機関から街中までの連続したバリアフリー環境の確保や交通安全環境の整備及び防犯にも配慮した地域整備を促進します。

 第4節障害のある人

現状と課題

  • 千葉県では、平成18(2006)年に全国初の「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」を制定し、障害のある人もない人も、誰もが、お互いの立場を尊重し合い、支え合いながら、安心して暮らすことができる地域社会を目指しています。
  • 障害のある人に対する虐待などを防止するため、平成24(2012)年10月には「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」が施行され、また、平成25(2013)年6月に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が公布され、平成28(2016)年4月から施行されます。同法による基本方針に従い適切に対応する必要があります。
  • しかし、現実には、障害のある人は様々な物理的又は社会的障壁のために不利益を被ることが多く、その自立と社会参加が阻まれている状況にあり、障害のある人への偏見や差別意識が生じる背景には、障害の発生原因や症状についての理解不足が関わっている場合もあります。
  • 県内では、身体障害・知的障害・精神障害など障害のある人が増加しており、発達障害や高次脳機能障害、難病など新たに障害も認識されています。また、高齢化の進展などにより、障害のある人は今後も増加し続ける見込みです。

施策の方向性

障害の有無にかかわらず、県民誰もが相互に人格と個性を尊重し、障害のある人のライフステージに沿った福祉サービスが提供され、障害のある人が地域社会の中で人々と共生し、その人らしく暮らせる社会を目指します。

(1)広報・啓発の推進

障害者虐待防止法の趣旨を踏まえ、障害のある人への虐待の防止や早期発見・早期対応に向け、関係機関との連携強化、研修の実施、県民への普及啓発を実施します。

(2)教育・学習の充実

障害のある人が普通に生活できるというようなノーマライゼーションを実現するには、『障害は多様であり障害のある人の生活を理解する』という基本的な認識をもつことが必要であることから、障害のある人との交流等の多様な体験活動を実施するなど教育・学習の機会を充実します。

(3)相談体制の充実

障害のある人の暮らしの中の差別に関わる様々な問題について、県が委嘱する専門職員である「広域専門指導員」や身近な相談役である「地域相談員」が、第三者的な立場で当事者の間に入って知恵を絞り、差別事案の解決を図ります。
また、障害のある人の相談支援体制を支援するため、市町村が実施する相談研修会、自立支援協議会などにアドバイザーを派遣します。
さらに、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のサービス等利用計画を作成する相談支援事業者の質の向上を目指し、各種の研修を行います。

(4)虐待防止のための取組の推進

障害のある人に対する虐待は、家庭、職場、学校、施設など、社会生活の様々な場面において行われる恐れがあり、介護者・養育者以外の人からも虐待を受ける可能性があります。障害のある人の自立及び社会参加にとって虐待を防止することが極めて重要であることから、虐待の防止、早期発見、虐待を受けた障害のある人に対する保護や自立の支援、養護者に対する支援などを市町村障害者虐待防止センター、県障害者権利擁護センター等と連携して行います。
また、袖ケ浦福祉センターにおける事件の教訓から、入所者個々人を把握する第三者的な権利擁護の仕組みの必要性が明らかになったことから、県や外部有識者等によるチェック体制の整備に取り組みます。

(5)生活支援と一体となった権利擁護の推進

地域における相談支援体制を構築するとともに、生活支援と一体となった権利擁護の仕組みづくりのため、地域自立支援協議会の充実・強化への支援やネットワークづくりに取り組みます。
さらに、障害者の自立した地域生活を支援するため成年後見制度の普及・活用促進を図り、後見支援センターの充実を促進します。
また、障害者施設や介護サービス施設・事業所の従事者等、障害のある人と身近に接する機会の多い社会福祉事業従事者に対し、権利擁護に関する講習会・研修会を実施するとともに、障害者虐待事案を認知した場合の情報提供を呼びかけます。

(6)障害のある子ども一人ひとりに合わせた教育の充実

障害のある幼児・児童・生徒の自立や社会参加に向けて乳幼児期から学校卒業までのライフステージに応じて、一人ひとりの教育的ニーズに応じた適切な支援と関係機関の支援ネットワークの構築を柱とした計画に位置付けた事業を推進します。

(7)就労支援の推進

一人でも多くの障害のある人が企業等で継続的に一般就労し、経済的に自立できるよう、障害のある人の職業能力開発や新たな就労先の開拓、個々の職場定着支援などの施策を一層推進します。

(8)バリアフリーの推進

障害程度が重い人でも、できる限り地域で生活できるよう駅等の公共交通機関から街中までの連続したバリアフリー環境の確保や交通安全環境の整備及び防犯にも配慮した地域整備を促進します。
また、手話通訳者や点訳・朗読奉仕員などの人材の養成に取り組み、障害のある人の情報コミュニケーションを支援するとともに、情報バリアフリーの推進に取り組みます。

(9)一人ひとりに着目した支援の充実

発達障害、高次脳機能障害、強度行動障害など、地域の支援施設・機関では通常の対応が難しい障害について、県内に拠点を設置して支援の拡充を図るとともに、より地域に密着した支援ができるよう、民間での専門的・広域的な支援拠点機関の普及促進や、そのための機関・人材育成などの具体的な仕組みづくりを推進します。

 第5節被差別部落出身者

現状と課題

  • 日本社会の歴史的発展の過程で形成された身分階層構造に基づく差別により、日本国民の一部の人々が被差別部落(同和地区)に生まれた、又はそこに住んでいるという、ただそれだけの理由で長い間、経済的、社会的、文化的に低い状態に置かれることを強いられ、我が国固有の人権問題となっています。
  • 長期にわたる同和対策事業により、様々な面で存在した格差は大幅に改善されましたが、今なお、結婚における差別、差別発言、インターネット上での差別書き込みが発生したりするなどの問題が起きています。
  • 一方で、同和問題を口実に、会社・個人や行政機関などに高額な図書の購入や、下請けへの参加を強要するなどの不当な要求を行うえせ同和行為も依然として発生しており、「同和」はこわいという間違った認識を植え付け、同和問題の解決を困難にしています。

施策の方向性

同和問題に対する正しい理解と認識を深めることにより、依然として存在している被差別部落出身者への偏見や差別の解消を図ります。
また、同和問題の解決を困難にしているえせ同和行為については、関係機関と連携し、その排除に努めます。

(1)広報・啓発の推進

同和問題について正しい理解と認識を深め、偏見や差別をなくすため、啓発を実施します。

(2)教育・学習の充実

単に知的理解だけにとどめるのではなく、差別意識解消のためには、日常生活の場で差別することの誤りに気づき、考え、行動に移すことが大切であることから、当事者の体験談を取り上げるなど工夫を凝らしながら、人権意識・人権感覚を育んでいけるよう、引き続き、教育・啓発を充実します。

(3)相談体制の充実

被差別部落出身者の日常生活上の相談やインターネット上での差別書き込みについての相談などに応じます。

(4)学習支援の推進

学校教育においては、家庭や地域社会と一体となって被差別部落出身者の進学意欲と学力の向上を促進します。

(5)えせ同和行為の排除

えせ同和行為に対しては、関係機関と連携し、不当な要求には断固として拒否し、違法行為については、法的な措置を取るなど毅然とした態度をとるよう助言していきます。

 第6節外国人

現状と課題

  • 県内には、10万人を超える外国人が住んでいますが、言語、宗教、習慣等の違いから、在住外国人が地域社会から孤立してしまう、あるいは一部の外国人に対するヘイトスピーチが行われるといった社会問題が生じています。
  • 外国人の持つ文化、宗教、生活習慣等における多様性を認め、これを尊重するなど、国際化時代にふさわしい国際感覚・人権意識を育てる必要があります。
  • また、外国人県民が、地域社会の一員として暮らし働くことのできる多文化共生社会の実現を目指し、医療・福祉、教育、防災、防犯・交通安全、住宅など生活に密着した分野での多言語での情報提供・相談対応等を充実させることや外国人県民の社会参加のための環境づくりが必要です。

施策の方向性

外国人の持つ文化、宗教、生活習慣等における多様性に対し理解を深め、これを尊重し、偏見や差別のない多文化共生社会の実現を目指します。

(1)広報・啓発の推進

国際化時代にふさわしい国際感覚・人権意識を育てることを目指して、啓発活動を実施します。

(2)教育・学習の充実

学校においては、国際化の著しい進展を踏まえ、学校教育活動全体を通じて、広い視野を持ち、異文化を尊重する態度や異なる習慣・文化を持った人々と共に生きていく態度を育成するための教育を充実します。また、外国人児童・生徒に対して、日本語の指導をはじめ、適切な支援を行います。

(3)相談体制の充実

日常生活を送る上で困っていることなどを相談する多言語に対応できる窓口などの体制を関係機関・団体と連携し、充実します。

(4)自立支援の推進

個性と能力を発揮できる暮らしやすい環境にするため、教育、住宅、医療、就労、防災、防犯など様々な分野で多言語での情報提供、支援を行います。

(5)社会参加の促進

外国人県民が地域社会の一員として活躍できるよう社会参加・交流を促進します。

 第7節HIV感染者・ハンセン病元患者等

現状と課題

  • HIV感染者やエイズ患者等の感染症に対する正しい知識と理解は、いまだ十分とはいえない状況にあります。これらの感染症にかかった患者やその家族が周囲の人々の誤った知識や偏見等によって、日常生活、職場、医療現場等で差別やプライバシー侵害等を受ける問題が起きています。HIV感染は、粘膜(腸管、膣、口腔内など)及び血管に達するような皮膚の傷(針刺し事故等)からであり、傷のない皮膚からは感染しません。そのため、主な感染経路は「性的感染」、「血液感染」、「母子感染」となっています。日常生活で感染する可能性はほとんどありません。
  • ハンセン病は、らい菌によって、主に末梢神経及び皮膚が侵される感染症ですが、感染力は極めて弱く、仮に発病しても現在では治療法が確立し、早期発見と適切な治療により後遺症も残りません。しかし、過去の誤った認識や一律に隔離する政策によって、患者・元患者やその家族に対する偏見や差別意識を生み、多大な精神的・身体的苦痛を強いられ、さらに、療養所入所者の多くは、長期にわたる隔離により、家族や親族などとの関係を絶たれ、また、入所者自身の高齢化等により、病気が完治した後も療養所に残らざるを得ないなど、社会復帰が困難な状況にあります。

施策の方向性

病気に対する正しい知識を持つことにより、患者等への偏見や差別をなくすよう啓発に努めます。また、必要な支援が受けられるようにします。

(1)広報・啓発の推進

HIV感染者やエイズ患者に対する誤解等から生じる偏見や差別をなくすため、エイズに関する正しい知識を普及・啓発します。
また、ハンセン病についての正しい知識を普及・啓発します。

(2)教育・学習の推進

学校においては、エイズ教育の推進を通じて、発達段階に応じて正しい知識を身に付けることにより、HIV感染者やエイズ患者に対する偏見や差別をなくしていきます。
ハンセン病については、啓発資料の適切な活用を図ります。

(3)相談体制の充実

保健所では、HIV感染者の早期発見のため無料、匿名でHIV抗体検査を実施するとともに、電話や面接による相談を行います。

 第8節犯罪被害者とその家族

現状と課題

  • 犯罪被害者やその家族(以下「犯罪被害者等」という。)は、犯罪による直接被害を受けるだけでなく、その後の裁判等を通じて被る精神的、肉体的なダメージ、あるいは、周囲の無責任な噂話等により名誉が傷つけられたり、マスメディアによる行き過ぎた取材によってプライバシー侵害などの二次被害を受け、私生活の平穏が脅かされるなどの人権侵害が生じています。
  • 平成16(2004)年12月に、犯罪被害者等が直面している困難な状況を踏まえ、議員立法として「犯罪被害者等基本法」が成立し、平成17(2005)年4月に施行されました。
    また、同法第8条により、国は、犯罪被害者等のための施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、平成23(2011)年3月、「第2次犯罪被害者等基本計画(期間:平成23(2011)年度から平成27(2015)年度まで)」を策定しました。
  • 千葉県では、犯罪被害者等基本法の施行に先立つ平成16(2004)年10月に、被害者支援条項を盛り込んだ「千葉県安全で安心なまちづくりの促進に関する条例」を施行するとともに「被害者等に対する支援に関する指針」を策定しました。

施策の方向性

犯罪被害者等の置かれている状況を理解し、受けた被害の早期回復及び軽減を図るとともに、その平穏な生活が確保されるよう県民全体で支える社会を目指します。

(1)広報・啓発の推進

犯罪被害にあったときの対応方法について広報活動を行います。
犯罪被害者等の現状、二次被害の実態、犯罪被害者等と接する際の配意事項・支援の必要性などについて、地域、学校などあらゆる場において理解が深められるよう啓発に努めます。

(2)教育・学習の充実

警察、医療、福祉など、犯罪被害者等と接する機会が多い職員を対象として研修会を開催し、被害者等が置かれている立場への理解や心情に配慮した対応が正しく行われるよう周知を図ります。
児童・生徒に対する情操教育の一環として、犯罪被害者等の現状や支援の必要性に関する教育について、市町村教育委員会と協力し、実施に努めます。

(3)相談体制の充実

関係機関と連携し、犯罪被害者等に対し、必要な情報提供及び助言を行うなど、相談に適切に対応できる体制の充実を図ります。

(4)支援の実施

事件・事故発生後早い時期から関係機関と連携し、犯罪被害者等が抱える様々なニーズに適切かつ継続的に支援活動を行っている「犯罪被害者等早期援助団体」に援助を行います。

 第9節インターネットを通じた人権侵害

現状と課題

  • インターネットの匿名性、情報発信の容易さから他人を誹謗中傷する書き込みや差別を助長する表現の書き込み、なりすまし投稿による名誉毀損、個人情報の流出によるプライバシーの侵害、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上でのいじめや書き込みをきっかけとした性的被害や暴力被害など、人権にかかわる様々な問題が発生しています。
  • スマートフォン等の普及により、手軽にインターネットを利用できるようになりましたが、一度掲載された内容は、完全には削除できず、被害の拡大を招く恐れがあるほか、誰もが簡単に加害者にも被害者にもなる危険性があることから、インターネット利用者が、適切に活用する知識を習得することや安全に安心して利用できる環境を整備する必要があります。

施策の方向性

インターネットを通じた人権侵害を防ぐため、インターネットを利用する際のルールやマナー、インターネットの便利さに潜む危険性について教育・啓発を進めていきます。

(1)広報・啓発の推進

インターネットや携帯電話等の利用者が、ルールやマナー、個人のプライバシーや名誉に関する正しい理解を深められるよう広く県民に啓発を行います。
また、インターネットの便利さに潜む危険性について広報・啓発を行います。

(2)教育・学習の充実

小学校・中学校・高等学校・特別支援学校においては、インターネット利用に際してのルールやマナーを理解するために発達段階に応じた情報モラル教育を推進します。
また、子どもたちや保護者、学校・教育関係者等を対象にインターネットを利用する際の危険性やフィルタリングサービスについての啓発を行います。子どもたちが技術の進歩に応じて安全に安心してインターネットや情報端末を利用できるような環境づくりに取り組みます。

(3)インターネット上の書き込みへの対応

子どもたちの書き込み頻度の高いブログ、ネット掲示板等の監視を行います。
インターネットを利用した人権侵害については、「プロバイダ責任制限法」によりプロバイダに対して当該情報等の停止・削除を求めるなど適切な対応に努めます。

(4)犯罪被害防止の取組

子どもたちがインターネットをきっかけとした犯罪被害に遭わないよう積極的に犯罪被害防止の取組を進めます。

 第10節災害時の配慮

現状と課題

  • 平成23(2011)年3月に発生した東日本大震災では、避難所においてプライバシーが守られないことのほかに、高齢者、障害のある人、子ども、外国人等の災害時要配慮者及び女性に対する十分な配慮が行き届かないことなどが問題となりました。
  • 避難所や仮設住宅などの避難先では、長期化する避難生活のストレスに起因する暴力や虐待などの人権侵害問題が発生しています。
  • また、福島第一原子力発電所の事故に起因する放射線被ばくに関しても、偏見や根拠のない思い込みにより避難者に対し、いじめや差別など人権侵害問題が生じています。

施策の方向性

要配慮者等の視点に立った対策を推進し、災害時にも要配慮者等の人権が尊重される社会を目指します。

(1)広報・啓発の推進

公助はもとより自助・共助の取組を一層促進するため、県民や事業者、県・市町村などの役割や取り組み事項を明らかにすることにより防災意識の高揚を図ります。
また、放射線に関する知識・情報の不足が差別等に繋がらないよう、ホームページや相談窓口等を通じて正確な情報の提供に努めます。

(2)教育・学習の充実

被災した児童・生徒を受け入れる学校において、当該児童・生徒に対する心のケアや、当該児童・生徒を温かく迎えるための指導上の工夫、保護者・地域住民等に対する説明などを適切に行います。
また、いじめなどの問題が生じないよう、当該児童・生徒の学校生活への適応が図られるよう必要な指導を行います。

(3)要配慮者や男女共同参画の視点の防災計画等への反映

大規模災害に際しての予防、応急対策、復旧のそれぞれの段階において、要配慮者の視点に立った対策を講じます。
また、東日本大震災では、避難所生活における更衣室の設置や女性に必要な物資の配布など様々な場面で女性への配慮の必要性が改めて認識されたことから、被災時における男女のニーズの違い等を踏まえ、男女共同参画の視点に配慮した災害対策を推進します。

 第11節様々な人権課題

1性的指向・性同一性障害

性的指向とは、人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのかを示す概念を言います。その中で、同性愛者や両性愛者の人々は、少数であるため正常と思われず、根強い偏見や差別があります。
性同一性障害とは、生物学的な性(からだの性)と性の自己意識(こころの性)が一致しないため、社会生活に支障があり、社会の中で偏見の目にさらされ、差別を受けてきました。
平成16(2004)年7月から「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行され、この法律により性同一性障害者であって一定の条件を満たす者については、性別の取扱いを変更し、戸籍の変更などができるようになりました。
また、平成20(2008)年6月には、同法が改正され、性別が変更できる場合の要件が緩和されています。
少数派であるという理由で差別したり、排除したりすることなく、それぞれの人の生き方を尊重する社会を実現するため、偏見や差別をなくし、理解が深まるよう啓発を行うとともに、相談窓口の周知を図ります。

2刑を終えて出所した人

刑を終えて出所した人は俗に「前科者」などと呼ばれ、前科を持つ人は怖いとか、信用できないというような偏見を持たれることや、住居の確保、就職、結婚など社会生活の様々な場面において差別を受けることなどが、社会参加や社会復帰する際の障害となっています。
また、刑を終えて出所した人の家族に対しても偏見や差別により人権が侵害されています。
刑を終えて出所した人が、円滑に社会復帰できるよう、県民に対し、偏見や差別意識の解消に向けた広報・啓発を行います。
さらに、自立して社会生活をすることが難しい高齢者や障害のある人については、出所前から刑務所、少年院等の矯正施設及び保護観察所と連携し、出所後ただちに福祉サービス等が利用できるよう調整を行い、地域の中で生活できるよう支援します。

3ホームレス

自立の意思がありながら、やむを得ずホームレスとなり、健康で文化的な最低限度の生活を送れない人がおり、嫌がらせや暴行を受けるなどの人権侵害がおきています。
ホームレスに対する偏見や差別意識を解消し、ホームレスの人権に対する理解を深めるための啓発を推進します。
また、ホームレス問題は、雇用・経済的な要因に留まらず、傷病や高齢化、人間関係等の様々な要因が複雑に関係していることから、一人ひとりの状況・段階に応じて、関係機関等と連携しながら支援を行います。

4生活困窮者

近年の経済状況の変化により、生活困窮に至るリスクの高い人々や生活保護受給者が増大しており、日本の貧困率は着実に上昇しています。特に、ひとり親世帯等の貧困率は50%を超えています。
これは、急速な高齢化に伴い収入源が限られている高齢者が増加してきていることや、若い世代についても、ワーキングプアの増加、ニート、ひきこもりの問題が顕在化してきていることなどが原因と考えられます。
さらに、失業、病気、家族の介護などをきっかけに生活困窮に陥る人々が増えています。
県では、関係機関等と連携し、生活困窮者やひとり親家庭の自立促進のための就労支援、低所得世帯への就学支援等に努めます。

5中国残留邦人等

中国及び樺太に残留された邦人の方々は、戦後の混乱の中、肉親と離別するなどし、国外に残留を余儀なくされ、長年筆舌に尽くせないご苦労がありました。帰国後も懸命な努力をされましたが老後の準備が十分できず、また、言葉が不自由なため、地域にもとけ込めない方々もおられます。
県では、永住帰国した中国残留邦人等及びその親族に対し、日本語等の補充教育、相談事業、自立支援通訳の派遣、県営住宅への優先的入居等の各種援護施策を実施することにより地域社会への定着、自立の促進を図ります。

6北朝鮮当局による拉致問題

北朝鮮当局による拉致は、国民に対する人権侵害であり、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題です。政府は、平成22(2010)年までに17名を日本人拉致被害者として認定していますが、このほかにも拉致された可能性を排除できません。
平成18(2006)年6月に「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が制定されたことから、県として拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題について、県民が関心と認識を深めるよう啓発を行います。

7その他

これまで取り上げてきた人権課題のほかにも、アイヌの人々への偏見や差別意識、被拘禁者への処遇に関する人権侵害、患者と医療機関との医療行為をめぐる問題など様々な人権課題があります。これらの課題においても、すべての人の人権を尊重し保障していくという視点に立ち、教育・啓発活動の推進に努めます。

 第5章施策の総合的・効果的な推進

 第1節県の推進体制

知事を本部長とする全庁的な組織である千葉県人権施策推進本部(以下、「推進本部」という。)を設置し、さらに、推進本部の円滑な運営を図るため、「千葉県人権施策推進本部ワーキンググループ」を設置し、県政のあらゆる分野で人権尊重の視点に立った施策を総合的かつ効果的に推進します。

 第2節国、市町村、民間団体等との連携

人権施策を推進するに当たっては、国、県、市町村、民間団体等がそれぞれの役割に応じて、連携し、協力し合いながら幅広い活動を実施していくことが重要です。
このため、県では、それぞれの役割を踏まえつつ、連携した取組を推進するとともに、市町村や企業、民間団体等の取組に対して支援します。

 第3節基本指針・施策の点検・見直し

人権施策の実施状況を把握します。また、人権をめぐる様々な状況の変化に対応するため、基本指針及び人権施策について、適宜、点検・見直しを行います。

 千葉県人権施策基本指針施策体系

施策体系ダウンロード(PDF:209KB)

 用語解説(五十音順)

あ行

アイヌ

アイヌの人々は、少なくとも中世末期以降の歴史の中では、当時の「和人」との関係において北海道に先住していた民族であり、現在においてもアイヌ語等をはじめとする独自の文化や伝統を有しています。

インフォームド・コンセント

「説明と同意」と訳され、医師・看護師・薬剤師などが、病気、薬、検査法や治療法について十分に説明し、患者が正しく理解した上で、自分が受ける治療を選択して決定し、同意することをいいます。

HIV

「ヒト免疫不全ウイルス」といい、ヒトに感染すると、免疫力を低下させてしまうウイルスです。

エイズ(後天性免疫不全症候群)

「HIV」に感染し、治療をせずにいると、免疫力がだんだん弱くなり、数年~10年で健康な人であれば何ともない菌やウイルスで様々な病気がおこります。その病気が、「エイズ指標疾患」とされる病気にあてはまると、「エイズを発症した」と診断されます。

SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)

インターネット上でコミュニティを形成し、ユーザー同士が様々な形でコミュニケーションできる会員制サービスのことで、人と人とのコミュニケーションを促進・サポートするサービスです。

か行

介護保険施設

要介護者を入所(入院)させて施設サービスを行うもので、1.介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、2.介護老人保健施設、3.介護療養型医療施設があります。

強度行動障害

激しい他害、自傷、多動など、生活環境に対する極めて特異な不適応行動を頻繁に示し、日常生活に困難を生じている状態です。

権利擁護

自己の権利や援助のニーズを表明することが困難な高齢者や障害のある人に代わって、援助者が代理人としてその権利やニーズの獲得を行うことです。アドボカシーと表されることもあります。

広域専門指導員

「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」に基づく指導員です。健康福祉センター(保健所)や県障害者相談センターなどの県内16か所において地域相談員や関係機関と連携して障害者差別に関する相談や事案の解決に当たります。

後見支援センター

知的障害・精神障害・認知症などにより、自己決定能力に不安がある人達に対する権利侵害に係る相談に応じ、また、福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理などを支援します。障害のある人本人の自己決定を尊重し、社会の一員として普通に暮らし活動することが可能となります。

高次脳機能障害

病気や事故などの原因で脳が損傷されたことにより、言語・思考・記憶行為・学習・注意などに障害が起きた状態をいいます。

高齢者虐待

日常生活において高齢者の世話をする養護者や養介護施設従事者等が行う、高齢者の心身等に対する権利侵害を意味します。殴るけるなどの身体的虐待、ののしる無視する等の心理的虐待、食事を与えない等の介護や世話の放棄・放任、年金・財産を勝手に使う等の経済的虐待、性的虐待があります。

孤立死(孤独死)

昭和55(1980)年頃からマスメディアなどにより、「孤独死」という言葉が自然発生的に使われ始めました。一般的には「みとる人が誰もいない状態での死」を示しますが、現在、明確な定義等は示されていません。
国は、孤独死が独居高齢者のみを想起させるとして孤立死という言葉を使い、「社会から孤立した結果、死後長期間放置されるような孤立死」と抽象的に定義しています。

さ行

災害時要配慮者

災害時に、高齢者、障害者、乳幼児その他特に配慮を要する者をさします。従前は、「災害時要援護者」と言っていました。

指定居宅サービス

訪問介護、訪問看護、通所介護、福祉用具貸与など居宅の要介護者(要支援者)への介護(予防)サービスをいいます。

児童買春・児童ポルノ

「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」第2条の規定による十八歳に満たないものに対する買春(児童買春)や性行為等の写真・電磁的記録に係る記録媒体等(児童ポルノ)をいいます。

児童虐待

保護者が児童(18歳未満)に対し、身体的虐待(殴る、蹴る、冬に戸外に閉め出す、乳幼児を激しく揺さぶるなど)、心理的虐待(無視する、子どもの心を傷つけることを繰り返し言う、子どもの面前で配偶者に対し暴力をふるうなど)、ネグレクト(満足な食事を与えない、乳幼児を家に残したまま度々外出する、同居人の虐待を見て見ぬふりをするなど)、性的虐待(子どもへの性交、性器を触る又は触らせるなどの性的強制、性器や性交を見せるなど)を行うことを児童虐待といいます。

人身取引(トラフィッキング)

暴力、脅迫、誘拐、詐欺などの強制的な手段により、女性や子どもといった弱い立場にある人々を別の国や場所に移動させ、売春や強制的な労働をさせて搾取することです。

ストーカー

同一の者に対し「つきまとい等」を繰り返して行う者です。「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、その特定の者又はその家族などに対して行うつきまとい・待ち伏せ・押しかけ、監視していると告げる行為、面会・交際の要求、乱暴な言動、無言電話、連続した電話・ファクシミリ・電子メール、汚物などの送付、名誉を傷つける、性的しゅう恥心の侵害をいいます。

生活支援コーディネーター

高齢者の生活支援・介護予防の基盤整備を推進していくことを目的とし、地域において、生活支援等サービスの提供体制の構築に向けたコーディネート機能を果たす者をいう。

性同一性障害

公益社団法人日本精神神経学会は、米国で平成25(2013)年に策定された精神疾患の新診断基準「DSM-5」で示された病名について、平成26(2014)年5月に日本語訳を「性同一性障害」から「性別違和」に変更しました。

成年後見制度

認知症などにより判断能力が不十分な人の財産管理や契約の締結などを、家庭裁判所が選任した成年後見人が本人の代わりに行う制度です。

セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)

相手の嫌がる性的な内容の発言や言動などにより、その人の人格を無視した不快感を与えることです。具体的には、性的な事実関係を尋ねること、性的な内容の情報(噂)を流布すること、性的な冗談やからかい、食事やデートへの執拗な誘い、個人的な性的な体験談を話すことや性的な関係を強要すること、必要なく身体に接触すること、わいせつ図画を配布・提示すること、強制わいせつ行為、強姦などがあります。

た行

多文化共生

国籍や民族などの異なる人々が、お互いの文化的違いを認め合い、地域社会の構成員として共に生きていくことです。

地域自立支援協議会

障害者の相談支援事業の中立・公平性の確保及び相談支援事業をはじめとするシステムづくりに関し中核的な役割を果たす協議の場として市町村に設置されるもので、具体的には困難事例への対応のあり方に関する協議・調整、地域の関係機関によるネットワーク構築等に向けた協議などを行います。

地域相談員

「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」に基づき、身近な地域で障害者差別に関する相談に応じます。身体障害者相談員、知的障害者相談員のほか、精神障害者の支援を行っている者、人権擁護委員、元学校教員が地域相談員となっています。

地域包括支援センター

高齢者に関する総合的な相談窓口、介護予防ケアマネジメント、権利擁護事業、包括的・継続的なケアマネジメントの支援等の介護保険法に定める地域支援事業を行う機関です。

中国残留邦人等

「中国残留邦人」と「樺太残留邦人」の方々を「中国残留邦人等」と総称しています。「中国残留邦人」は、昭和20年当時、中国の東北地方(旧満州国)に、開拓移民などとして多くの日本人が居住していましたが、ソ連軍の対日参戦や日本の敗戦による混乱の中で、肉親と離別して孤児となり中国の養父母に育てられたり、やむなく中国に残ることとなった方です。「樺太残留邦人」は、ソ連軍の対日参戦時、樺太(千島を含む。)にいた方で、様々な事情が障害となって樺太に残留(ソ連本土に移送された方を含む。)を余儀なくされた方です。

デートDV

若い世代に起きている恋人間の暴力をいい、身体的暴力に限らず、精神的、経済的、性的等あらゆる形の暴力が含まれます。

同和地区

同和対策事業特別措置法等において「歴史的社会的理由により生活環境等の安定向上が阻害されている地域」と規定され、同和対策事業の対象となった被差別部落のことを行政機関が同和地区と呼称していましたが、地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律は、平成14(2002)年に失効しています。

同和問題

日本の歴史の中で形作られた身分制度により、一部の人々は長い間、住む場所、職業、結婚、交際、服装など、生活のあらゆる面で厳しい制限を受け、差別されていました。
同和問題は、「被差別部落」「同和地区」などと呼ばれる地域の出身であることや、そこに住んでいるというだけで、日常の様々な場面で差別を受ける問題をいいます。

ドメスティック・バイオレンス(DV)

配偶者間・パートナー間の暴力をいい、身体的暴力に限らず、精神的、経済的、性的等あらゆる形の暴力が含まれます。

な行

難病

発病の機構が明らかでなく、かつ、治療方法が確立していない希少な疾病であって、当該疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とすることとなるものをいいます。障害者総合支援法上は、「治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者」と規定されています。

ニート(NEET:Not in Education,Employment or Training)

就職せず、求職活動もしていない人のうち、家事も通学もしていない15歳から34歳の人のことをいいます。

認知症

何らかの脳の病気(認知症疾患)によって認知機能が障害され、これによって生活機能が障害された状態のことをいいます。

ノーマライゼーション

デンマークの「1959年法」が述べている「知的障害のある人のために可能な限りノーマルな生活を創造する」という考え方に源流があるといわれています。様々な場面で多義的に用いられていますが、一般には、障害のある人等を特別視するのではなく、一般社会の中で普通に生活が送れるような条件を整えるべきであり、ともに生きる社会こそノーマルな社会であるとされています。

は行

発達障害

自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現する障害をいいます。

バリアフリー

高齢者や障害のある人の歩行、住宅などの出入りをさまたげる物理的障害がなく、動きやすい環境をいいます。今日では物理的な障壁を取り除くことだけでなく、制度的、心理的、情報等、障害のある人を取り巻く生活全般に関連している障壁(バリアー)を取り除く(フリー)ことをいいます。

パワーハラスメント(パワハラ)

同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。
職場のパワーハラスメントは、上司から部下への行為に限ったものではなく、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して行われるものもあります。そのため、上記の「職場内の優位性」には、「職務上の地位」に限らず、人間関係や専門知識など様々な「優位性」も含まれています。
また、職場のパワーハラスメントとしては、あくまで、「業務の適正な範囲」を超えるものが対象になります。受け止め方によっては不満を感じたりする指示や注意・指導があったとしても、これらが「業務の適正な範囲」で行われている場合には、パワーハラスメントには当たりません。

ハンセン病

「らい菌」に感染することで起こる病気です。感染し発病すると手足などの末梢神経が麻痺したり、皮膚にさまざまな病的な変化が起こったりします。早期に適切な治療を行わないと、手足などの末梢神経に障害が起き、汗が出なくなったり、痛い、熱い、冷たいといった感覚がなくなることもあります。

ひきこもり

様々な要因の結果として、社会的参加(義務教育を含む修学、非常勤職を含む就労、家庭外での交友など)を回避し、原則的には6か月以上にわたっておおむね家庭にとどまり続けている状態をいいます。(他者と関わらない形での外出をしている場合を含みます。)

被拘禁者

拘禁とは、被疑者、被告人及び受刑者を、留置場・拘置所・刑務所などに拘束することを意味します。被疑者とは、ある犯罪を犯したと疑われ、捜査機関によって捜査の対象とされている人のことです。被告人とは、検察官により公訴を提起された人のことです。受刑者は、刑の執行のため拘置されている人のことです。

ひとり親世帯の貧困率(相対的貧困率)

「ひとり親世帯」とは、子どもがいる現役世帯(世帯主が18歳以上65歳未満で子ども(17歳以下)がいる世帯)のうち、「大人が一人」の世帯をいいます。
相対的貧困率は、一定基準(貧困線)を下回る等価可処分所得しか得ていない者の割合をいいます。貧困線とは、等価可処分所得(世帯の可処分所得(収入から税金・社会保険料等を除いた手取り収入)を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分の額をいいます。これらの算出方法は、OECD(経済協力開発機構)の作成基準に基づいています。

フィルタリングサービス

有害サイトアクセス制限サービスで、インターネットのページを一定の基準により「表示してよいもの」(子ども向けの健全なサイトなど)と、「表示禁止のもの」(出会い系サイトやアダルトサイトなど)などに分け、子どもに見せたくないページにはアクセスできないようにする機能です。

振り込め詐欺

電話その他の通信手段を用いることにより、対面することなく、面識のない不特定の者をだまし、架空又は他人名義の口座に現金を振り込ませるなどの方法によりだまし取る詐欺の一つで、親族等を装う「オレオレ詐欺」や「架空請求詐欺」、「還付金詐欺」などがあり、最近では、直接、現金を受け取りに来るようなケースもあり、手口がより多様化しています。

プロバイダ責任制限法

特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(平成13年法律第137号)のことで、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合、特定電気通信役務提供者(プロバイダ、サーバの管理・運営者等。以下「プロバイダ等」という。)の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示を請求する権利について定めています。

ヘイトスピーチ

「憎悪表現」と訳される概念で、人種や国籍など特定の属性を有する集団をおとしめたり、差別や暴力行為をあおったりする言動をいいます。

や行

養介護施設

老人福祉施設、有料老人ホーム、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、地域包括支援センターを指します。

ら行

ライフステージ

人の一生を幼年期・少年期・青年期・壮年期・老年期などと分けた、それぞれの段階をいいます。

わ行

ワーキングプア

「働く貧困層」とも呼ばれ、長い労働時間と低い賃金で働いている者で、年収200万円未満の労働者をさす場合や世帯主が就労しており、さらに世帯収入合計が生活保護以下の世帯とする場合など、様々な定義があります。

ワーク・ライフ・バランス

「仕事と生活の調和」と訳されます。仕事と家庭生活や地域活動などの「仕事以外の活動」とのバランスをとり、多様な働き方や生き方が選択できるようにすることです。企業にとっては、ワーク・ライフ・バランスを推進することにより、従業員の満足度の向上や優秀な人材の確保につながり、生産性や業績を上げる効果があるといわれています。

資料

 1人権関係年表

 5千葉県人権施策基本指針検討会議設置要綱

(目的)

第1条千葉県は、県民一人ひとりが人間として尊重され、安心していきいきと暮らせる社会の創造を図るため、人権に関する総合的・計画的な取組を推進するための千葉県人権施策基本指針を改定するに当たり、広く意見を求めるため、千葉県人権施策基本指針検討会議(以下「検討会議」という。)を設置する。
なお、検討会議は地方自治法第138条の4第3項の規定に基づく附属機関の性質を有しない。

(対象事項)

第2条この検討会議の対象事項は、次に掲げるとおりとする。
(1)千葉県人権施策基本指針の改定に対する意見交換(意見聴取)に関すること。
(2)その他、新たな人権問題や人権施策の推進に関し必要な事項の意見交換(意見聴取)に関すること。

(委員)

第3条検討会議は、有識者の中から知事が依頼する12名以内で構成する。
2委員の任期は、千葉県人権施策基本指針の改定までとする。ただし、平成28年3月31日を超えない。

(組織)

第4条検討会議に、座長及び副座長を置き、座長は委員の互選により定める。
2副座長は、座長の指名により定める。
3副座長は、座長を補佐し、座長に事故あるときはその職務を代理する。

(会議)

第5条検討会議は、必要に応じ知事が招集し、座長が会議の議長となる。
2検討会議の会議は公開とする。ただし、公開することにより、公平かつ中立な意見交換に著しい支障を及ぼす恐れがある等、相当な理由があると知事が認めるときは、これを非公開とすることができる。
3座長は、会議の公開にあたり、会議の円滑かつ静穏な進行を確保するため、傍聴者の制限その他必要な制限を課すことができる。
4知事が必要と認めたときは、関係者に出席を求め、意見及び説明を聴くことができる。

(庶務)

第6条検討会議の庶務は、千葉県健康福祉部健康福祉政策課が行う。

(その他)

第7条この要綱に定めるもののほか、検討会議の運営に関し必要な事項は、知事が定める。

附則

(施行期日)

1この要綱は、平成25年5月14日から施行する。

(失効)

2この要綱は、平成28年3月31日限り、その効力を失う。

千葉県人権施策基本指針検討会議委員名簿(敬称略・50音順)

氏名

役職等

備考

梅村陽一郎

弁護士

 

大屋滋

総合病院国保旭中央病院脳神経外科部長

 

木村仁

特定非営利活動法人人権ネットワークPEaCE21理事長

 

河野隆

我孫子市立白山中学校教頭

 

駒村康平

慶應義塾大学経済学部教授

 

新倉涼子

千葉大学国際担当副理事

千葉大学国際教育センター教授


花崎みさを

社会福祉法人一粒会理事長

 

原田壽子

立正大学名誉教授

座長

藤田きよ子

公益社団法人千葉犯罪被害者支援センター相談員


湯川智美

特別養護老人ホームプレーゲ本埜施設長

 

渡邉惇

千葉県人権擁護委員連合会長

弁護士

副座長

 6千葉県人権施策推進本部設置要綱

(設置)

第1条「県民一人ひとりが人間として尊重され、安心していきいきと暮らせる社会の創造」を目指し、県政のあらゆる分野で人権尊重の視点に立った施策を総合的かつ効果的に推進するため、千葉県人権施策推進本部(以下「推進本部」という。)を設置する。

(所掌事務)

第2条推進本部は次の各号に揚げる事務を所掌する。
(1)千葉県人権施策基本指針に基づく施策の総合調整に関すること。
(2)人権施策の総合的な企画・調整に関すること。
(3)その他人権施策推進に係る重要事項に関すること。

(組織)

第3条推進本部は、本部長、副本部長及び本部員をもって組織する。
2本部長は、知事をもって充て、推進本部を主宰する。
3副本部長は、副知事をもって充て、本部長を補佐し、本部長に事故あるときは、本部長が指名した者が、その職務を代行する。
4本部員は、別表1に掲げる者をもって充てる。

(会議)

第4条推進本部は、本部長が必要に応じて招集し、その議長となる。
2本部長は、必要に応じて本部員以外の者を出席させ、意見を聞くことができる。

(ワーキンググループ)

第5条推進本部の円滑な運営を図るため、推進本部に「千葉県人権施策推進本部ワーキンググループ」(以下「ワーキンググループ」という。)を設置する。
2ワーキンググループは、グループリーダー及びグループ員をもって組織する。
3グループリーダーは、健康福祉政策課副参事兼人権室長をもって充て、ワーキンググループを主宰する。
4グループ員は、別表2に掲げる課の長が指名する者をもって充てる。
5ワーキンググループは、必要に応じグループリーダーが招集し、グループリーダーが議長となる。
6グループリーダーは、必要に応じてグループ員以外の者を出席させ、意見を聞くことができる。

(協力要請)

第6条推進本部は、必要に応じ関係各課に対し資料の提出を求める等、協力を要請することができる。
2前項の規定は、ワーキンググループについて準用する。

(事務局)

第7条推進本部の事務局は、健康福祉部健康福祉政策課に置く。

(その他)

第8条この要綱に定めるもののほか、推進本部の運営に関し必要な事項は、本部長が別に定める。

附則

(施行期日)

この要綱は、平成16年6月29日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成17年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成18年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成19年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成20年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成22年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成23年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成24年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成25年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成26年4月1日から施行する。

(施行期日)

この要綱は、平成27年1月28日から施行する。

別表1(第3条第4項)

千葉県人権施策推進本部

委員区分

職名

本部長 知事
副本部長 副知事
本部員 総務部長、総合企画部長、防災危機管理部長、健康福祉部長、保健医療担当部長、環境生活部長、商工労働部長、農林水産部長、県土整備部長、都市整備局長、教育委員会教育長、警察本部長、企業庁長、水道局長、病院局長

 

別表2(第5条第4条)

ワーキンググループ

区分

所属及び職名

グループリーダー 健康福祉部 健康福祉政策課副参事兼人権室長

グループ員

所属

総務部 総務課、学事課
総合企画部 政策企画課、国際課、男女共同参画課
防災危機管理部 防災政策課、消防課
健康福祉部 健康福祉政策課、健康福祉指導課、健康づくり支援課、疾病対策課、児童家庭課、高齢者福祉課、障害福祉課、保険指導課、医療整備課
環境生活部 環境政策課、県民生活・文化課、生活安全課
商工労働部 経済政策課、雇用労働課、産業人材課
農林水産部 農林水産政策課、担い手支援課、森林課、水産課
県土整備部 県土整備政策課
教育庁 企画管理部 教育総務課
教育振興部 生涯学習課、指導課、特別支援教育課、学校安全保健課
警察本部 警務部 警務課
企業庁 管理・工業用水部 企業総務課
水道局 管理部 総務企画課
病院局 経営管理課

 

 7「千葉県人権施策基本指針」改定の経緯

開催日

検討の概要

平成25年8月5日

第1回千葉県人権施策推進本部ワーキンググループ会議開催

  • 現行指針の取組状況・評価について
  • 改定の概要について
  • スケジュールについて

平成25年9月12日

第1回千葉県人権施策基本指針検討会議開催

  • 現行指針の取組状況・評価について
  • 改定の概要について
  • スケジュールについて

平成25年12月18日

第2回千葉県人権施策推進本部ワーキンググループ会議開催

  • 改定の基本方針案について
  • 改定指針の構成について
  • スケジュールについて

平成26年1月21日

第2回千葉県人権施策基本指針検討会議開催

  • 改定の基本方針案について
  • 改定指針の構成について
  • スケジュールについて

平成26年6月4日

第3回千葉県人権施策推進本部ワーキンググループ会議開催

  • 千葉県人権施策基本指針改定(素案)について

平成26年7月3日

第3回千葉県人権施策基本指針検討会議開催

  • 千葉県人権施策基本指針改定(素案)について

平成26年10月3日~平成26年11月4日

千葉県人権施策基本指針改定(素案)に対するパブリックコメントの実施

平成27年2月12日

千葉県人権施策推進本部会議開催

  • 千葉県人権施策基本指針改定(案)について

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所属課室:健康福祉部健康福祉政策課人権室

電話番号:043-223-2348

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