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更新日:平成30(2018)年12月20日

文教常任委員会調査報告書

平成30年11月2日

千葉県議会議長吉本

文教常任委員長

本委員会が県外調査を実施したところ、その概要は下記のとおりでした。

  1. 用務:文教常任委員会県外調査
  2. 調査先
    (1)福岡市科学館(福岡県福岡市)
    (2)佐賀県立伊万里農林高等学校(佐賀県伊万里市)
    (3)佐賀県立有田工業高等学校(佐賀県西松浦郡有田町)
    (4)長崎県教育委員会(長崎県長崎市)
  3. 期間:平成30年10月29日(月曜日)~10月31日(水曜日)
  4. 概要:別添のとおり

調査の概要について

 1福岡市科学館(福岡県福岡市)

(1)日時:平成30年10月29日(月曜日)14時15分~16時15分

(2)調査項目:科学館の管理運営について

(3)経過

初めに、茂呂委員長からの調査協力に対するお礼のあいさつの後、福岡市科学館長から歓迎のあいさつがあった。
あいさつの後、ドームシアター(プラネタリウム)の視聴、館内施設の見学を行いながら、事務局長から説明を受けた。
見学後は同事務局長から福岡市科学館の概要及び運営サポーター制度について説明があり、説明後、質疑応答を行った。

(4)概要説明

福岡市科学館は、PFI事業手法により整備し、15年間の運営を民間が行っている。民間が銀行団から40億円を借りて、福岡市は全部の事業費を15年かけて均等払い、サービス購入費という形で、初期整備費をすべて払い終えるようにしている。土地・建物はJR九州のもので、事業者がビルの設備、内装、展示物、ドームシアターを作り込む工事をしている。
また、5年目、10年目にはリニューアルを事業者が計画している。事業者は、福岡市からの15年間103億円と利用料、貸し室料を加えて運営していき、合計130億円を見込んでいる。また、九州大学と包括的連携、共同研究の協定を結んでいる。地元クリエイターと連携事業を行っており、プログラムが陳腐化しないようにするとともに、研究者、科学者、クリエイターが出会える科学館を目指している。また、福岡市科学館らしいサイエンスコミュニケーションのあり方をつくる取組をしている。
福岡市の理念として、
・子どもたちが体験し、楽しむことで、自由に、自発的に学べる科学館
・福岡市の人や資産と連携し、福岡の将来を担う人材を育成する科学館
・子どもたちと双方向に関わり、交流し、みんなで育てる科学館
・評価・改善により、いつ来ても新鮮で、いつ来ても楽しめる科学館
がある。
開館時間は9時30分から21時30分までとしており、基本展示室は9時30分から18時まで、夏は19時まで、ドームシアターは9時30分から18時30分までとしている。床にスピーカーを設置し、壁面にアロマの発生装置を設置するなどしており、夜間は、料金が高めの大人向け番組を流している。
常駐職員は53名で、早番、中番、遅番で運用している。
福岡市科学館運営サポーターは、無償、交通費なしのボランティアで、科学館は保険だけを負担している。基本展示室に来るお客様に対するプラスアルファのサービスを提供しており、3カ国語を話す方、図書館に勤務していた方など、いろいろな技能を持ったサポーターがおり、活動分野を広げる方向で考えている。説明会に参加し、面談を行い、全体研修を2回受けた方が登録できることになる。
サポーターには、特典が3つあり、科学館で開催する講演会等にサポーター優先枠で入れる、サポーターと同伴者1名は、基本展示室には無料で入れる、活動の成果発表の場を設ける、といった特典がある。
現在のサポーターは、開館時の第1期の62名で、大学生、主婦、サラリーマン、60歳超の方など年齢は様々である。現在、2期目の募集をし、20名が1回目の全体研修を終えたところである。

(5)主な質疑応答

問:サポーターについて、任期は更新制だと思うが、10年ほどたって500人くらいになったときに、どのようにオペレーションしていく予定か。
答:どこまでふくれあがっていくかについては考えていないが、現在、ボランティア担当の職員2名が翌月に行うプログラムをサポーターにお知らせして、手伝ってくれるサポーターを集めている。登録者が増えていくと余り現象も生じてくるだろうが、今の業務は固定化しているので、今後は活動範囲を広げることで対応しようと考えている。
問:サポーターの募集は年1回しかしないのか。
答:今のところ人数は少ないが、活発に活動してもらっており、このまま年1回の募集を続ける予定である。
問:こども未来局が所管している経緯を教えてほしい。
答:元々、昭和40年代に天神の近くに建てられた、教育センターの機能を持つ少年科学文化会館があったが、耐震基準の問題から、こども科学館を作るという、建て直し構想がでたときに、子ども未来局の所管になった。その後、子どもだけではなく大人も楽しめる科学館にするということで現在の形となった。
問:来館者数が年間150万人とのことだが、1日あたりの来館者数はどれくらいか。
答:平日は、2千人から3千人。週末が5千人から1万人。夏休みは毎日1万人で、8月は22万から23万人来館していた。
問:決算状況、収支のギャップはどれくらいか。
答:平成29年度の半年の決算で、5千万円と計画していた入場料が1億円であった。来館者数は、福岡市の計画が50万人、事業者で提案していたのが60万人だが、実際は240%の来館となっている。その場合、1階や3階、チケット売り場に行列ができ、案内役が必要になるなど余分な人件費が増えているが、それでも利益は当初計画より上乗せになっており、魅力づくりに生かすことになる。平成30年度までは今の計画のまま運営し、その後、計画を見直す方向で市や銀行団と話し合っている。
問:運営協議会のようなものはないのか。
答:有識者の会議として、サイエンスコミュニケーション開発会議があり、展示、プログラムが陳腐化しないようにしている。市との定例的な会議に加え、1年間終わったら開催する、大学の先生、国立天文台の先生、小学校の校長先生、民間人などからなる外部評価委員会会議もある。
問:アンケートなどはとっていないのか。
答:アンケートは毎日とっており、事業者として回答内容を確認し、毎月フィードバックして業務改善に努めている。

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 2佐賀県立伊万里農林高等学校(佐賀県伊万里市)

(1)日時:平成30年10月30日(火曜日)10時30分~12時

(2)調査項目:特色ある学校教育活動について

(3)経過

初めに、茂呂委員長からの調査協力に対するお礼のあいさつの後、校長から歓迎のあいさつがあった。
あいさつの後、教頭から学校の概要及び特色ある取組についての説明があり、続いて、森林工学科主任教諭から森林工学科に関する具体的な教育課程等についての説明を受けた。
続いて、学校施設の見学を行い、見学後、質疑応答を行った。

(4)概要説明

伊万里農林高校は、「生物生産科・食品化学科・森林工学科」の3学科あり、将来の職業を見据えた進路選択指導を行っている。希望進路の100パーセント実現に向けて、生徒の興味関心に応じた進路指導、各学科に応じた専門的な授業、実習を行っている。
また、進路状況については、7割から8割が就職、2割から3割が進学と卒業後は就職する割合が高い状況となっている。
主な進学先としては、農業高校ということから、推薦制度により農業関係の学部・学科に進学する生徒が多くなっている。また、就職については、地元志向が強く、8割が県内及び近県に就職をしている。主な就職先は、市役所、農業関連団体、食品関連企業、工業関連企業、土木・建設関連企業等である。
特色ある取組については、学校で収穫した生産物を、農産物の特売会や毎年千人以上を集客する農業文化祭において販売している。また、地域の特売会に出向いて、生産物の販売を行い、積極的に地域の方と交流している。さらには、毎年、学校開放講座として「わくわく親子のうりん教室」を開催し、子どもからお年寄りまで参加いただき、学校の取組や農業の楽しさなどを学ぶ機会を設けている。具体的に生物生産科では、動物とのふれあいや野菜作り体験、食品化学科では、ケーキ作り、森林工学科では、ミニ門松作りなど各学科実習内容を活かした体験学習を行っている。
各学科の取組として、生物生産科では、トウガラシ入りのえさで育てた炎鶏(赤みのある鶏肉)を飲食店で客に提供するという形で地元企業と連携した取組(炎どりプロジェクト)を行っている。食品化学科では、伊万里市の特産物を活用した加工品の研究などを行っている。具体的には、特産物である梨や黒豆などを使ったスイーツを地域のイベントにおいて、「まちなかカフェ」として販売実習を行う取組などを行っている。森林工学科では、26.6ヘクタールの演習林を持ち、県内で唯一林業を学べる学科として演習林での体験型学習を実施している。2年次からは、土木コース、林業コースを選択する。林業コースは、演習林実習、林業教室、彫刻看板の作成など、土木コースは、トータルステーション実習、平板測量などの実習を行っている。
なお、来年4月に伊万里農林高校と伊万里商業高校が統合し、伊万里実業高校が開校となる。学科は、生物科学科、森林環境科、フードビジネス科、商業科、情報処理科の5学科となる。教育活動としては、農業科と商業科を融合させ、生産、加工、販売、流通までの一連の流れを学べる6次産業化に対応したものを取り入れたいと考えている。

(5)主な質疑応答

問:「子ども食堂」が全国的に浸透しつつあるが、農業高校が食材を無料で提供できれば、更に充実し、広がる可能性があると思うが、農業高校として食材を提供できるか。
答:生産量にも関係してくるが、地域との連携という観点から、将来的には、地域に貢献できるようになれば、地域との結び付きも強くなると考える。また、学校としても食育の大切さを指導していきたいので、将来的に農業高校として、少しでも貢献したいと考えている。
問:森林工学科においては、2年次のコース選択が進路に影響すると思うが、強制的に均等に分けるのか、それとも生徒の意志を優先するのか。
答:子どもの意志で決めている。学校は介入していない。
問:資料を見ると、地元の伊万里市に住んでいる生徒が一番多い状況となっているが、入学試験について、佐賀県は、学区制なのか、それとも県全域からの募集なのか。
答:入試については、専門学科、総合学科などは、県全域からの募集となり、全日制課程普通科は、2学区制である。
問:佐賀県の主要な産業に合わせて、どのような農業の授業を行っているのか。
答:県内に農業系高校が5校あり、地域ごとに特産がある中で、各地域で農業高校としての役割を果たしながら、特産を活かした農業専門教育を行っている。
問:農業、酪農の後継ぎのため、どのような対策をとっているか。
答:県の事業として、農業自営指導「未来さが農業塾」(若手農業後継者育成プログラム)を県内農業系5校で実施している。
具体的には、講義、講話、先進農家の視察、実習、宿泊研修などを実施している。

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 3佐賀県立有田工業高等学校(佐賀県西松浦郡有田町)

(1)日時:平成30年10月30日(火曜日)13時30分~15時

(2)調査項目:特色ある学校教育活動について

(3)経過

初めに、茂呂委員長からの調査協力に対するお礼のあいさつの後、校長から歓迎のあいさつがあった。
あいさつの後、校長から学校の概要及び特色ある取組についての説明があり、続いて、学校施設・実習の見学を行い、見学後、質疑応答を行った。

(4)概要説明

有田工業高校は、明治14年日本で初の陶磁器産業技能者養成機関として設立された「勉修学舎」を起源とし、今年度は創立119年となる。初代の校長は、納富介次郎で、姉妹校である「石川県立工業高校」、「高岡工芸高校(富山県)」、「高松工芸高校(香川県)」の初代校長も務め、創立100周年を機に姉妹校交流している。学科は、セラミック科、デザイン科、電気科、機械科の4科である。
セラミック科は、絵付け、ろくろなどの陶芸技術はもちろん、ファインセラミックス、工業技術全般について幅広く学習し、陶芸家から工業技術者まで、多岐にわたる人材の育成を目指している。ファインセラミックス関係の設備として、エックス線解析装置などの実習装置を取りそろえている。
デザイン科は、デジタルデザイン、プロダクトデザイン、ビジュアルデザインの3つの分野を学習している。ポスターや広告などの平面作品、グッズや製品などの立体作品、そしてCGやwebデザインなど、ジャンルを問わず学ぶことができ、公募やコンクールに積極的に挑戦している。
電気科は、基礎理論から電気の発生する仕組み、伝送技術、電子理論、電気応用、情報理論、パソコンなど、時代にマッチした新しい学習内容を取り入れている。
機械科は、機械技術と電子技術及び情報技術の基礎・基本を学び、メカトロニクス時代に対応できる技術者の育成を目指している。また、常に進歩する工業界に必要な資格を可能な限り取得できるように補習体制を充実させている。
なお、セラミック科、デザイン科については、実習時間が県内で1番多い状況となっており、「ものづくり」に力を入れている。
特色ある取組は、明治維新150年に関連した取組として、佐賀県は「明治維新150年記念」工業高校ものづくり事業を行っている。セラミック科では、明治期有田焼の復活として、当時使われていた原料を用いて大皿の作成(フィールドワーク、調べ学習、制作に必要な技術の取得)などを行っている。
また、地域連携の取組として、セラッミク科では、セラミック科展(県内外の商業施設で実施)にて、絵付け・ろくろ体験教室を実施し、焼物を身近に感じてもらう取組を行っている。もうひとつは、生徒が小学校に出向き、陶芸制作の補助を行う、陶芸交流授業である。この取組は、ものづくりを通して児童生徒間の交流を図ることを目的としている。
デザイン科では、過疎化で棚田などの山間地に後継者が少ないという問題があり、デザインの力で問題解決を試みる取組として棚田Tシャツアート展を行った。
就職先について、セラミック科は焼物、ファインセラミックス関係のガラス、セメント、半導体関係の企業などに多く就職している。デザイン科は、自動車メーカーのモデラーの職を希望する生徒が増えており、年代により就職先が変わってきている。

(5)主な質疑応答

問:セラミック科、デザイン科の生徒は、高校で技術を学習し、卒業後に就職先(現場)ですぐに即戦力となるのか。
答:セラミックは、残念ながら、工業高校を卒業しても即、第一線でというわけにはいかない。形をつくる以前の土練りから始めることになる。
また、デザインについては、企業側(印刷会社など)が学校と同じデザインソフトを使用している場合は、即戦力になる場合がある。どの科も資格を取得するよう指導していることから、企業としては、他の専門校や普通総合高校と比べるとメリットは大きいと考えている。
問:県内にセラミック科は、1校だけと聞いているが、遠方から受験した生徒は、どこかに下宿して通学しているのか。
答:本校に寮はないので、自宅から通っている。稀に他県の窯元の後継者として本校に入学する場合があるが、受験に制限はない。実際にあった事例は、父親も有田工業高校の卒業生であり、父親の同級生の自宅に子どもを下宿させて、通学させた事例があった。
問:運動関係の部活動と実習との兼ね合いの課題はどうか。
答:非常に難しいところである。資格取得試験などの補習については、放課後に行うと部活動に影響が出てしまうので、早朝の補習を基本としている。放課後は、どの学科の生徒も部活に打ち込めるように配慮している。

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 4長崎県教育委員会(長崎県長崎市)

(1)日時:平成30年10月31日(水曜日)9時30分~11時

(2)調査項目:遺跡・文化財の保存管理について

(3)経過

初めに、茂呂委員長からの調査協力に対するお礼のあいさつの後、長崎県議会事務局長から歓迎のあいさつがあった。
あいさつの後、世界遺産課長から世界遺産登録に向けた取組について説明、その後、学芸文化課長から長崎県での遺跡・文化財の保存管理について説明があり、説明後、質疑応答を行った。

(4)概要説明

世界遺産登録に向けた取組について
現在国内の世界遺産数は22件となっている。世界遺産登録への手続として、日本が今後、推薦、申請する意思表示としての世界遺産暫定一覧表への登録があり、募集の案内が、平成18年と平成19年に文化庁から各自治体にあった。全国で24件の応募があり、平成19年1月に4件が世界遺産暫定一覧表に登録された。その後、推薦書や包括的保存管理計画などの作成、国の文化審議会の決定、閣議了解の後、ユネスコに推薦されることとなる。当初は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」という名称で、世界遺産登録を目指していた。
平成24年に「富岡製糸場」、平成25年に「明治日本の産業革命遺産」が推薦される中、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」については、平成26年に国の文化審議会からの推薦を受けて、平成27年に推薦書がユネスコに提出された。
平成28年1月に審査機関のイコモスから中間報告が出され、厳しい指摘がされたことから、確実な登録を目指すため、国、県、市町で協議して、平成28年2月に推薦書を取り下げた。その後、イコモスとアドバイザリー契約を締結し、イコモスの助言を受けながら、推薦内容を精査していった。その結果、構成資産から2つの資産を除外、名称を「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に変更し、再度推薦書を提出し、平成30年6月30日バーレーンで開催されたユネスコ世界遺産委員会において、世界遺産登録が決定された。
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、17世紀から19世紀にかけてキリスト教禁教による宣教師不在の中、神道や仏教などの日本の伝統的宗教や一般社会と関わりながら信仰を続けた潜伏キリシタンの伝統のあかしとなる遺産群として、12の資産から構成されている。
推進体制として、学術的・専門的な立場から審議する「長崎世界遺産学術委員会」、知事・関係市町村長等が会する「長崎県世界遺産登録推進会議」などを設置した。
また、信者と来訪者のトラブルを防ぐ、総合的な窓口として「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター」を設置するとともに、来訪者に対する見学マナーの伝達や迷惑行為の監視、質問への対応等を行う「教会守」を配置した。
長崎県での遺跡・文化財の保存管理について

長崎県の文化財行政の組織体制は、本庁の学芸文化課文化財班に10名、壱岐市にある長崎県埋蔵文化財センターに13名、対馬市にある長崎県立対馬歴史民俗資料館に10名、大村市にある新幹線文化財調査事務所に18名の体制となっている。
県内の主な文化財として、国指定文化財が290件ある。国宝として、崇福寺大雄宝殿、崇福寺第一峰門、大浦天主堂があり、重要文化財として建造物では眼鏡橋、旧グラバー住宅、旧唐人屋敷門、旧本田家住宅がある。美術工芸品として、シーボルトの妻子の螺鈿構図や長崎奉行所の犯科帳、竪削盤、高麗版大般若経、日蘭条約書などがある。登録有形文化財として、江戸末期の古写真528点のボードウィン収集紙焼付写真、重要無形民俗文化財として、長崎くんちの奉納踊、下崎山のへトマト行事、平戸神楽、記念物の特別史跡として、660年白村江の戦の後に築かれた金田城跡、紀元前2世紀から紀元後3世紀にかけての多重環濠集落である原の辻遺跡、史跡として、出島和蘭商館跡がある。16棟を復元しており、道路を当時の扇形に戻す計画である。高島炭鉱跡、中ノ島炭鉱跡、端島炭鉱跡、特別名勝として、温泉岳(うんぜんだけ)、天然記念物としてツシマヤマネコがある。
世界遺産の「明治日本の産業革命遺産」の構成資産23資産のうち、長崎県には8資産があり、第三船渠、高島炭鉱、端島炭鉱、ジャイアント・カンチレバークレーン、小菅修船場跡などがある。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」では、五島、平戸、外海などに12の構成資産がある。
平成27年に文化庁が創設した「日本遺産」には、長崎県では3件が認定されており、「国境の島壱岐・対馬・五島~古代からの架け橋~」、「日本磁器のふるさと肥前―百花繚乱のやきもの散歩―」、「鎮守府横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち」がある。
長崎県の文化財のトピックとして、2度の元寇のうちの弘安合戦の「松浦市鷹島神崎遺跡」がある。平成23年に発見され、平成24年に国内で初めての水中遺跡として指定されており、船や兜やいかりなどが出土しており、海底・地底調査や音波調査をしている。
対馬歴史民俗資料館は、築40年が経過しており、老朽化が著しいことから再整備を進めている。市の合併特例債を使い、整備費や管理費などのコストを圧縮するため、県と市が一体的に整備を行い、平成32年中の開館を目指している。
対馬宗家関係資料は、84,749点のうち51,946点が国の重要文化財に指定されており、虫食いなど損傷が著しいものについて、平成27年度から国の補助を受けて、毎年7冊二千万円の事業費で修復している。また、朝鮮国信使絵巻(上下巻)などが、平成29年10月にユネスコの「世界の記憶」に登録された。平成24年には、対馬市で文化財の盗難事件が発生し、盗まれた仏像が韓国に持ち出され、現在も係争中である。
長崎県の取組として、「指定文化財保存整備事業補助金」による事業者への支援として、平成30年度は予算額1億5,686万3千円を計上している。また、文化財保護法の改定に伴い、県の文化財の保存・活用に関する総合的な施策の大綱を策定する予定である。

(5)主な質疑応答

問:世界遺産登録まで、約12年かかっているが、おおよそどのくらいの費用、人件費がかかっているのか。また、世界遺産になることについて、反対意見はあったか。
答:年間おおむね1億円程度、トータルで10億円かかっている。当時、民間のシンクタンクが出した経済効果によると、世界遺産登録の効果として一部の市町のみで1年あたり57億円という試算があった。人類共通の文化財として守り、地域の誇り、活性化につながるということで反対意見はなかった。
問:イコモスとのアドバイザリー契約はいくらかかったか。
答:150万円から160万円かかった。イコモスは、文化財の資産価値を高めて保存管理していくことを考えている組織で、この契約は、多くの時間、多額の経費をかけて登録されないということを避けるためのイコモスの新しい取組で、登録のためにどうすればいいか助言をし、一緒に考えてくれるなど、非常によかったと感じている。
問:世界遺産登録されて、経済波及効果は目論見どおりか。
答:登録されてからまだ4ヶ月で算出していないが、観光客は増加しており、全体で約1.5倍になっている。
問:実感できる効果はあるか。
答:平戸の春日集落では、集落の高齢者が常駐して観光客をもてなしており、生きがいにつながっているという話を聞いている。
問:「指定文化財保存整備事業補助金」で平成30年度は1億5,686万3千円を予算化しているとのことだが、足りないということはないのか。
答:国指定文化財で市町所有は5分の2以内補助することになっているが、5分の2まで補助できていない状況である。
問:文化の振興に関する条例制定の動きはあるか。
答:文化財保護法が改正されて、保存・活用をメインとして県は大綱を策定する予定であり、その中では活用も含めて策定し、市町村は地域計画を策定することになる。

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 参加者名簿

《委員》

職名 氏名 会派
委員長

茂呂

自民党

副委員長

中村

自民党

委員

吉本

自民党

委員

中台良男

自民党

委員

自民党

委員

小野﨑正喜

自民党

委員

横堀喜一郎

千葉民主の会

委員

横山秀明

公明党

委員

守屋貴子

立憲民主党
委員 川名康介 無所属

《随行》

所属・職名 氏名 備考
教育長

澤川和広

 

教育庁財務課長

三神

 

教育庁財務課副課長

西原正男

議事課主幹(併任)

議会事務局総務課班長

福嶋

 

議会事務局議事課副主査

飯嶋茂人

 

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 日程表

月日

場所

備考

10月29日

羽田空港

 

10時05分

JAL313便

福岡空港

12時05分

 

 

福岡市科学館

14時15分

16時15分

調査

宿舎

 

 

 

10月30日

宿舎

 

 

 

佐賀県立伊万里農林高等学校

10時30分

12時00分

調査

佐賀県立有田工業高等学校

13時30分

15時00分

調査

宿舎

 

 

 

10月31日

宿舎

 

 

 

長崎県教育委員会

9時30分

11時00分

調査

長崎空港

 

15時20分

JAL612便

羽田空港

16時55分

 

 

 

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よくある質問

お問い合わせ

所属課室:議会事務局議事課委員会班

電話番号:043-223-2518

ファックス番号:043-222-4073

・議員個人あてのメール、ご意見、ご質問はお受けできません。
・請願・陳情はこのフォームからはお受けできません。「県議会のあらまし」から
「請願・陳情」のページをご確認ください。

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