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更新日:平成29(2017)年6月6日

臨床病理部-がん専門研修

研修概要

本プログラムは病理専門医として必要な診断病理学の根幹となる基本的事項を習得するとともに、近年急速に進歩するがん治療に必要な分子病理学的な知識や技術を習得するために独自に作成されたものです。病理診断業務に必要な知識や技術の習得、また病理業務を支える様々な立場の人たちとの協力をとおして患者治療の基礎をなす病理診断学の重要性を認識し、さらに分子病理学等を応用した多角的な視点からがんの病態を評価できることを目的としています。この研修で習得した知識、技術、経験は将来病理専門医を目指す医師ばかりでなく他分野をめざす臨床医にとっても診療の基礎となる癌病態の理解を確立するために十分に役立つものであります。

研修体制

臨床病理部スタッフは現在6名であり、全員が日本病理学会の病理専門医資格を有しています。病理組織診断数は毎年増加しており昨年度で約9500例、病理解剖は年間20-30例です。これらの一部を割り当て専門医の指導のもとで診断業務および解剖に加わってもらいます。各科との合同カンファレンスは月~金までほぼ毎日行っています(月;血液、火:骨軟部、乳腺、消化管、水:婦人科、木:乳腺、金:肝胆膵)。臨床病理部の研修では、なるべく種類がかたよらないように多くの症例を担当してもらう予定です。

臨床病理部プログラム

一般目標

病理専門医として適切な医療に貢献するために、診断病理学に必要な知識、技能、態度を身につける。

行動目標

全般的な目標と疾患部位別目標を設ける。目標はA;必須目標、B;努力目標に分け、各目標に対しての評価(研修医および指導医)はa=十分できる、b=できる、c=要努力、d=評価不能、で行う。研修終了時に総括的評価を行う。

目標の設定は研修期間の長さで行う。短期(1~6ヶ月;初期研修、後期レジの一部が該当)、中期(6ヶ月~1年;後期レジの一部、医員が該当)、長期(1年以上;後期レジの一部、がん修練医が該当)

 

項目

設定目標

短期

中期

長期

A.病理医に必要な知識

 

 

 

病理検体作成、診断に必要な用語、染色法、人体解剖・病理などの基本的知識を身につける。

 

 

 

1.病理業務に関わる知識

 

 

 

1)病理業務に関連する法および制度を説明できる。

A

A

A

2)病理業務に関するリスクマネージメント(医療廃棄物問題を含む)を説明できる。

A

A

A

3)病理業務の資料を管理し、保存できる。

A

A

A

4)病理業務で得られた人体材料を研究に用いる際の手続を説明できる。

A

A

A

2.病理診断に必要な知識

 

 

 

1)基本的な病理組織標本の作製過程を説明できる。

A

A

A

2)免疫染色を含む特殊染色の原理を説明し、結果を評価できる。

A

A

A

3)遺伝子異常の検索の原理を説明し、結果を評価できる。

A

A

A

4)病理診断に必要な臨床事項を的確に判断し、病理診断との関連性を説明できる。

A

A

A

5)病理診断に必要な臨床的事項を的確に判断し、病理診断との関連性を説明できる。

A

A

A

6)病理診断に対してコンサルテーションの必要性を判断できる

A

A

A

B.病理医に必要な技術

 

 

 

病理解剖、病理診断にあたって必要な基本的な技術を習得する。

 

 

 

1)病理解剖を執刀できる。

B

A

A

2)臨床事項と考察を含めた病理解剖報告書を作成できる。

A

(1例以上)

A

(5例以上)

A

(10例以上)

3)特定の種類にかたよらない臓器・組織から得られた生検、手術材料を診断し、報告書を作成できる。

A

(100件以上)

A

(1000件以上)

A

(2000件以上)

4)細胞診材料を診断し、報告書を作成できる。

A

(50件以上)

A

(500件以上)

A

(1000件以上)

5)迅速病理診断において良悪性の判定をし、適切な報告ができる。

B

B

A

(30件以上)

6)基本的な病理組織標本の作成(切り出しから標本作成まで)を実施できる。

B

B

A

(剖検例2体)

7)病理業務におけるバイオハザード対策を実行できる。

A

A

A

8)CPCや臨床とのカンファレンスにおいて、病理所見を的確に説明できる。

 

B

A

(CPC1例以上)

A

(CPC2例以上)

C.病理医に求められる態度

 

 

 

同僚、コメディカル、学生等の様々な立場の人に対して適切に対応し病理医としての役割が果たせる。

 

 

 

1)生検診断、剖検およびCPCなどに際して患者や遺族に対する配慮ができる。

A

A

A

2)病理業務において、臨床医と適切に対応できる。

A

A

A

3)学生、臨床研修医および病理専門医初期研修医に対する病理の指導ができる。

B

A

A

4)病理業務に関してコメディカルと協調できる。

A

A

A

5)病理診断の精度管理に積極的に関与する。

A

A

A

6)学会、研修会、セミナーに積極的に参加する。

A

A

A

7)病理業務の社会的貢献に積極的に関与する。

A

A

A

8)人体病理学に関する研究を行い、結果を発表できる。

A

A

A