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更新日:平成29(2017)年3月24日

平成19年度研究報告

1.飲料水の塩素消毒により生成するシアン化物イオン及び塩化シアン測定法に関する研究

シアン化物イオンおよび塩化シアンは消毒副生成物として規定されている。操作工程で酒石酸緩衝液を用いることが示されているが、試料中に結合残留塩素が残存していると、測定時間が長くなるほど、塩化シアンの測定値は高くなった。結合残留塩素を遊離残留塩素に変化させるために塩素を添加すると、あらかじめ添加した塩化シアンの濃度は減少した。酒石酸緩衝液に替えてフタル酸緩衝液を用いると結合残留塩素が残存していても、塩素剤添加の必要が無いので、フタル酸緩衝液を使用することが望ましいと思われた。
(第42回日本水環境学会年会、2008年3月20日、名古屋市)

2.ICP-MSによる水質管理目標設定項目、要検討項目の測定に関する調査

水質管理目標設定項目のアンチモン、ウランおよびニッケルならびに要検討項目である銀、バリウム、ビスマスおよびモリブテンの7項目について、当所へ搬入された自己水源を有する飲料水のうち99検体を、ICP-MSを用い測定した。そのほとんどが目標値以内であったが、ニッケルについては、2検体が指針値を超過した。これは、厚生労働省等の調査と同様な結果であった。

3.飲料水中に生成する消毒副生成物の検査方法の検討と実態調査

水質依頼検査用試料を用い、水質基準項目以外のハロ酢酸類(ブロモ酢酸、ブロモクロロ酢酸、ジブロモ酢酸、ブロモジクロロ酢酸、ジブロモクロロ酢酸、トリブロモ酢酸)6物質について溶媒抽出-GC/MS法で測定した。ブロモ酢酸、ブロモクロロ酢酸、ジブロモ酢酸の3物質は、良好な測定結果が得られた。

4.飲料水中の1,4-ジオキサンの分析方法の検討と検出状況

1,4-ジオキサンは、平成16年4月1日施行の水道法で、水質基準項目に新たに追加され、その基準値は0.05mg/L以下である。固相抽出-GC/MS法による飲料水の検査で、サロゲート法を適用することで、0.04μg/Lという低い検出下限値を設定することが可能となったので、この方法を用いて調査を行った。平成17年4月~平成19年12月の検査期間で、1,4-ジオキサンを検査した検体数は305、そのうち0.04μg/L以上が検出された検体数は87で、検出率は28.5%であり、濃度範囲は、0.04μg/L未満から6.1μg/Lであった。
(第42回日本水環境学会年会、2008年3月20日、名古屋市)

5.飲用井戸水中の農薬に関するGC/MS一斉分析法の確立と汚染の実態調査

「水質管理目標設定項目」のうち、優先度の高いとされる「農薬」は、水道事業体等では定期検査が行われているが、その他の小規模な水道等については、検査状況が充分ではない。GC/MSのSIMモードで、適切な定量分析の測定条件を確立した。その分析条件を用いて、農薬68成分の添加回収実験を行い、良好な結果が得られた。依頼検査の検体を用いて、検出状況の調査を実施している。

6.レジオネラ属菌のPCR法による迅速な検査法の検討

レジオネラ属菌特異的LEGプライマー(16S rRNA gene)によるPCR法の同定方法とSeminested PCR法による検出方法およびレジオネラ属菌の同定(培養法)での問題等について検討した。Seminested PCR法では48時間で同定が可能となった。
(日本防菌防黴学会第34回年次大会、2007年8月30日、大阪市)

7.小規模な水道施設の飲料水中のアンモニア態窒素濃度と水質浄化の実態調査

アンモニア態窒素を測定し、検出された施設については、管轄の健康福祉センターから浄水処理法等の資料を入手した。地下水を自己水源として使用する小規模な水道施設のアンモニア態窒素の検出率は21.8%で、このうち82.4%が塩素での浄化を行っていた。また、平成19年度は原水と浄水の両方が搬入された施設があり、これらの施設では原水と浄水のアンモニア態窒素濃度を比較することができた。

8.お問い合わせ先

千葉県衛生研究所生活環境研究室
電話:043-266-7983
FAX:043-265-5544

よくある質問

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部千葉県衛生研究所生活環境研究室

電話番号:043-266-6723

ファックス番号:043-265-5544

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